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読書メモ#1 「FACTFULNESS」

本を読みながら、付箋やマーカーを引いて、2週間~1ヶ月後に改めて、その箇所を読み返しながら、メモとして残す作業をずっとやっているのだけれど、ただ、メモの断片を残すだけでなく、定期的にnoteも使って、意識的に読書の記録を残していきたいと思う。

前から読もうと思いつつ、優先順位が上がらず、ずっと手をつけられなかった「FACTFULNESS」をようやく年末読了しました。著者は、ハンス・ロスリング。読む前は、統計学の素養がないと、読みこなせないかな。。。と思っていたのですが、読んでみると全くそんな事はなく、いかに自分が、色眼鏡で社会を見てしまっているか、どうすれば、それを矯正して、事実に基づいたモノの見方が出来るかを、非常に分かりやすい具体例を交えながら、丁寧に教えてくれます。

著者のハンスさんは、どんなに頭の良い人でも、「10の本能」が、人間には備わっていると指摘した上で、読者に対して、先入観だけで世界を見てしまっていないか?と問いかけます。

「10の本能」は以下の通りです。

1. 分断本能
→物事を単純な二項対立で見てしまう
2.ネガティブ本能
→ネガティブなニュースの方が圧倒的に耳に入ってしまう
3. 直線本能
→グラフの線をまっすぐに見たがってしまう
4. 恐怖本能
→恐ろしいものに目がいき、リスクを過大評価してしまう
5. 過大視本能
→一つの数字だけ見て、それがとても重要であると勘違いしてしまう
6. パターン化本能
→間違ったパターン化を根拠に物事が説明されてしまう
7. 宿命本能
→国も文化も人も変わらないように見えてしまう
8. 単純化本能
→一つの視点で世界を理解しようとしてしまう
9. 犯人探し本能
→複雑に絡んだ原因を解きほぐすのでなく、特定の犯人を探してしまう
10. 焦り本能 
→今すぐに決めなければいけない、と冷静さを欠いた判断をしてしまう

これら「10の本能」が、「ドラマチックすぎる世界の見方」を助長し、世界は少しずつだが、良くなっているという「事実に基づいた世界の見方」を阻害していると、ハンスさんは指摘しています。

「10の本能」を抑える処方箋はこの本の中で、一つずつ解説されていますが、何よりも重要な点は、謙虚である事と好奇心を持って、日々、過ごす事かなと思いました。これが中々難しいところですが。。。

この本を読んで、感じた事

年齢を重ね、仕事をこなしつつも、漫然と過ごしていると、どうしても、物事をパターン化したり、声の大きな情報しか入ってこなくなるのはどうしても避けられない。知らない事を知らないというのが恥ずかしかったり、大して見もしないのに、分かった気になったり、日常のどうでも良い事に意気消沈したり、ここ数年の自分の振る舞いを改めて考え直すきっかけになった。

ホントに大事なニュースというのは、小さな声でしか耳に入ってこないのかもしれない。世界は少しずつ良くなっているという事に、ちゃんと気づけるようになりたいなと思ったし、その為にも学びたい事がいくつか定められたので、結果、年末にこの本をゆっくり読む事が出来て良かったなと思う。


ハンスさんのTEDトークも面白いですよ。





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