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飲食店とは何か

私にとっての飲食店とは人に笑顔を与えることができる魔法のようなものです。



みたいな記事ではないのでご了承ください。

タイトルとサムネと文頭を見て、

「老舗料理屋の大将が、様々な人に料理を提供してきた今までの経験から『飲食店とは何か』という抽象的な質問に対して、エモい感じのアンサーで答えるハートフルストーリー」

だと思って記事を読んでくれた方、大変申し訳ありません。


この記事は「飲食店って説明して?」っていう状況に置かれた私が、うまいこと飲食店を定義できなかったので、これを機に飲食店をしっかり定義してみようという、割と考察系の記事になります。


なぜ飲食店について考える事になったのか

私は、普段の業務ではタブレットPOSの開発に携わらせて頂いております、エンジニアです。


ある日、同期から

「部署で新しいサービスを開発しようとしていて、今飲食店の店員、オーナー、飲食店を利用する消費者の要望を考察しているんだよね」

「ある程度洗い出してみたから、猪股に飲食店の店員、オーナー、消費者の目線に立って、要望の過不足が無いか、要望が間違っていないか見てほしい」

という要望を受けまして、

「ええよー」

って感じで受けたんです。


ちょっと通常業務が立て込んで、つい先日そのタスクに手を付けたのですが、

いざやってみるとどういう立場からフィードバックしたらいいのか分からないんです。


どういうことかというと、

仮に「飲食店の店員は席の回転率を上げたいという要望がある」という記載があったときに

マクドナルドや松屋などはメチャクチャ要望としてはあると思うんですが、スタバやドトールなどといった空間を提供しているような場合だと、回転率をガンガン上げていこうという要望は小さいような気がする、といった感じで、

自分がどんな業態で働いている店員としてフィードバックをすればいいのか分からなかったんです。

要はペルソナが定まっていなかったんです。


そこで、自分に依頼してくれた同期に聞きに行きました。

「『飲食店の店員、オーナー、消費者として』って言ってたけどさ、明確なペルソナって決まってたりすんの?」

「特に決まってないんだよねー」

「じゃあ俺はどういう感じで答えればいい?」

「『こういう特性を持つ飲食店だったら、この要望は当てはまる』とか書いてくれるとメチャクチャ有り難いかなー」

「おけおけ、やってみるわー」


ですので、私は自分が思いつく限りの飲食店について、要望が当てはまっているのか考えることにしました。

しかし、ここで今回の命題でもある課題にぶつかることになります。


飲食店ってなんだ?

飲食店がどこまでの範囲を指しているのか、自分でもよく分かっていなかった、ということが判明しました。

 

例えば、以下のような店があったときに、貴方だったら「飲食店だと思う」か「飲食店だと思わない」か、考えてみてください。


・マクドナルド
・松屋
・サイゼリヤ
・居酒屋

ここらへんはほとんどの人が「飲食店だと思う」と答えるのかなと思います。

・回らない寿司屋
・ロブション

あまり馴染みは無いですがここらへんも「飲食店」ですよね
(ここらへんの店に馴染みのある人は是非ご連絡ください、一緒に行ってあげます。)

では以下のようなものはどうでしょうか?

・タピオカ売ってる店(The array、ゴンチャなど)
・お弁当売っているところ(ほっともっとなど)
・カフェ(スタバ、ドトールなど)
・メイドカフェ
・屋台
・ディズニーランドの中のポップコーン売ってるとこ
・自分で作るタイプのお好み焼き、もんじゃ

貴方だったら上記の店をどのように「飲食店」と「飲食店ではない」ものに分けますか?


例えば、飲食店を「お客さんに対して、お客さんが料理をしないで食べることができるものを提供する店」と定義した場合は、上記の店は以下のような分類になります。

<飲食店>
・タピオカ
・カフェ
・弁当
・メイドカフェ
・屋台
・ポップコーン

<飲食店ではない>
・もんじゃ、お好み焼き

ちなみに、このように分類すると駄菓子屋は飲食店になると思いますし、八百屋もいちごなどそのまま食べられる物があると考えれば、飲食店と言えなくもない状態です。

こういったように、何か飲食店を定義しようとすると、それの反例が出てくる状態に陥り、タスクどころじゃなくなったわけです。

なので、これを機に「飲食店とは何か」ということを調べてみて、どっかの偉くて頭いい人が飲食店をうまいこと定義しているのであれば、それを使わせていただこうと思いますし、定義されていないのであれば、自分なりに定義してしまおうというきっかけです。


教えて!Googleせんせ~!

世界で一番頭がいい人と言えばGoogle先生でしょう。今回もご教授頂きたいと思います。

(Google先生が担任の先生のクラスの学級目標は「しんりてきあんぜんせいをたかめよう!」なんだろうなというクソつまらんギャグを思いついたので、記しておきます。ごめんなさい。)


するとwikipediaに次のように書いてありました。(Google先生じゃねえ!)


飲食店(いんしょくてん)は、食品衛生法第3条でいう「食品等事業者」の一種。

飲食店って食品衛生法で定義されたものだったのですねー

同法は「食品等事業者」を「食品もしくは添加物を採取し、製造し、輸入し、加工し、調理し、貯蔵し、運搬し、もしくは販売することもしくは器具もしくは容器包装を製造し、輸入し、もしくは販売することを営む人もしくは法人または学校、病院その他の施設において継続的に不特定もしくは多数の者に食品を供与する人もしくは法人をいう。」と定義している。
日本標準産業分類では「大分類M-飲食店、宿泊業」の中で「飲食店とは、主として注文により直ちにその場所で料理、その他の食料品または飲料を飲食させる事業所をいう。また、百貨店、遊園地などの一区画を占めて飲食店が営まれている場合、それが独立の事業所であれば本分類に含まれる。」としている。

なるほどー

これによると、飲食店は「注文により直ちにその場所で料理、その他の食料品または飲料を飲食させる事業所」という定義なんですね。なので、メイドカフェやクラブなど飲食がメインの価値ではない店も、飲食店に含まれるということが分かりました。
また、「百貨店、遊園地などの一区画を占めて飲食店が営まれている場合、それが独立の事業所であれば本分類に含まれる」という記述により、ディズニーランド内のポップコーンは飲食店ではなく、娯楽施設の一部であると定義できるのかなと思います。

しかし、疑問が2つほど上がります。

①お客さんに料理させるタイプの店はどうなるのか(もんじゃ、お好み焼きなど)

②「飲食させる事業所」が飲食店なのであれば、お持ち帰りしかやっていない店は飲食店ではないのか

こいつらを解決していきましょう。


道とん堀、ほっともっとは飲食店なのか

これに対して、食品衛生法に明確な答えがありました。

食品衛生法第三十五条より

法第五十一条の規定により都道府県が施設についての基準を定めるべき営業は、次のとおりとする。
一 飲食店営業(一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフエー、バー、キヤバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいい、次号に該当する営業を除く。)

(「カフエー」「キヤバレー」って言うのが時代を感じさせますね)

上記により、「鉄板」という設備を設けて、客に飲食をさせているお好み焼き、もんじゃ、焼き肉等は飲食店であるということが分かりました。

また、上記に仕出し屋、弁当屋があることから、ほっともっとや、出前寿司なども飲食店だそうです。


じゃあタピオカは?

では次に、The array、ゴンチャなどのタピオカを売っている店はどうなんでしょうか。

これも、皆さん大好き食品衛生法第三十五条にそれらしき記載がありました。

二 喫茶店営業(喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲物又は茶菓を客に飲食させる営業をいう。)

要は、これを見る限りタピオカチェーンなどの飲料しか扱わない店は「喫茶店営業」に該当するようで、「飲食店」ではないようです。

飲食店営業と喫茶店営業を同時に行うことも可能みたいで、それがプロントとか、タリーズとか、食事もできるカフェに当たるんですかね。


「喉乾いた~ どっか飲食店探そうよ~」という女子大学生がThe arrayに入っていった場合は、食品衛生法第三十五条を叩きつけてやりましょう。

 

まとめ

今回調べたことをまとめると、以下のような結論になりました。

飲食店とは、店員が調理したものを客に出して、店内で食べてくれる店、もしくは設備を提供し、客自身が調理し、食べてくれる店のことを指す。
また、弁当屋、仕出し屋等の調理したものを店外で客に食べてもらうものも飲食店に含まれるが、飲料しか扱わないものは含まれない。


すっきりした~~~~~~~!!!!!
これでタスクに取りかかれますーーーーーー!!!
(ちなみに今回のタスクに関してはおそらく「喫茶店営業」もターゲットに含んでいるのかと思うので、それも兼ねて考えます笑)


ちなみに私は専門家でもなんでもなく、今回ざっと調べた結果、「自分としてはこのように定義しました!」みたいな感じで書いているので、そんなニュアンスで受け取ってもらえると幸いです。

もし、ここらへんにメチャクチャ詳しくて、「全然違うよ!」っていう方がいらっしゃいましたら、是非是非コメントください。


おまけ

今回「飲食店とは何か」ということを調べるにあたって、いろんなサイトを見て回ったのですが、1つ面白い記述があったので紹介します。引用元はこのページです。

上記のページによると、「調理」とは

「一応摂食しうる状態に近くなった食品を変形したり他の食品を付加したり、あるいは調味を加えるなどして飲食に最も適するようにその食品に手を
加え、そのまま摂食しうる状態にすることで他の仲介業者の手を経ることなく、直接摂食消費する目的をもってするもの」

だそうです。

なので、仮に誰かが食品を「調理した」と言って、出てきたものが「飲食に最も適する」状態ではなかった場合は「調理」とは言えないという煽りネタでした。最後まで読んでくれて有難う御座いました。

(良い子は出てきた料理を好き嫌いしないで、美味しそうに食べようね!)

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