カンテラーノの未来を考察する(再掲版)

Bチーム以下在籍中の選手のみに絞ります。

レンタル中の選手はまた別の機会に

※シメオネ政権下でのポジション は4-4-2を前提としております。また、4-4-2でのサイドハーフをSH 4-3-3のサイドプレイヤーをWGと表記しております。

#14 Juan Manuel Sanabria

生年月日(年齢)2000/03/29
国籍:U23ウルグアイ代表
ポジション:CH SH
シメオネ政権下でのポジション:SH
ベストポジション:インサイドハーフ

経歴、紹介:19歳にして東京五輪世代(U23)のウルグアイ代表でレギュラーに定着している逸材。

2018夏にウルグアイの名門ナシオナルからアトレティコにやってきた。2019夏にはBチーム昇格を果たし、プレーシーズンではトップチームに帯同、シャトルランでチーム1位に輝くなどポテンシャルを見せつけた。

考察:2019夏のPSMは出場機会が少ないながらも数試合に出場。本職は中盤センター(インサイドハーフが理想)ながらも、技術力の高さを買われて右サイドハーフとして出場した。

通常練習では平日はトップチームの練習に参加していることが多く、昨年末には監督のチョロからEUパスポートの取得を促されるなど期待値は高い。(ウルグアイ人のため、EU圏外枠該当選手であり、トップチーム定着の障害となる。今年の夏にルーツを持つ(?)イタリアのパスポートを取得予定の模様)

抜群の運動量と高い技術力を持つが、サイドからの高精度のクロス、破壊力のあるミドルシュートも持ち合わせ、チョロがサイドハーフに求める能力はもちあわせている。

ドブレピボーテとしてプレーするにはフィジカル面での問題が浮上することもあり、トップチームでの起用はサイドハーフがメインとなる可能性が高い。

#7 Rodrigo Riquelme

生年月日(年齢)2000/04/02
国籍:スペイン
ポジション:WG ST OH
シメオネ政権下でのポジション:SH ST
ベストポジション:WG

経歴、紹介: 10歳の時からアトレティコの下部組織に在籍する生え抜き。今期Bチーム昇格と同時にトップチームのプレシーズンに参加し、ヒールアシストを記録するなど猛アピール。アンヘルコレアの移籍騒動と出場停止処分も重なり、トップデビューも果たした。

考察:両ウイングでプレー可能。基本的にドリブルで仕掛けることを選択することが多いが、球離れは比較的良い。

右サイドでプレーする場合は、ファイナルサードにおいては大外レーンではなく、ハーフスペースでボールを受けることが多い。(アンヘルコレアと似たようなイメージを抱いて貰えるとわかりやすいかもしれませんね。)

左サイドでプレーをする場合には、大外レーンでボールを持ち一対一でガンガン仕掛けていくことが多い。この場合、プレースタイル的にも右サイドでプレーする場合よりも球離れは多少悪くなるが、ドリブルは右サイドてプレーする場合よりもやりやすそうに感じる。

トップチームの選手層を踏まえても右サイドハーフとして出場することが多くなりそうではあるが、1度左サイドでも見てみたい。

アシストの多い選手ではあるが、トップチームへの昇格を考えると、3部レベルであれ、ゴールに絡むプレーを増やす必要はある。

※なお契約が今季末までとなっており、クラブは契約更新の構えを見せるが、他クラブ(恐らくセグンダやプリメーラ下位クラブ)も獲得を狙っているとのこと。

#3 Manuel Sanchez

生年月日(年齢)2000/08/24
国籍:スペイン
ポジション:LSB RSB LSH
シメオネ政権下でのポジション:LSB
ベストポジション:LSB

経歴、紹介:マドリード生まれ。UEコルネジャのユースチームで育ち、2014年、アトレティコの下部組織に入団した。

昨季にBチームでデビューし、今夏はPSMに最後の最後まで帯同し、アシストを記録するなどアピール。契約を2023まで延長している。

年末のオサスナ戦、トップチームのレギュラーにして唯一の左ラテラルのロディが離脱したことによりスタメンとしてトップチームデビュー。

考察:守備に粗が多少は見られるが、それを補ってあまりある攻撃力が最大の武器。オーバーラップもインナーラップも高性能に兼ね備える。また、ビルドアップでの貢献度も高く、1枚、2枚と剥がして持ち運ぶ能力も持つ。(3部レベルのみでなく、コパやオサスナ戦でも見られた。)

監督のチョロ好みの選手ではあるが、最低限の守備力を絶対条件としてラテラルに求めるために、トップチーム定着には守備力の向上は必須。ただ、身体の使い方には上手さが見られ、より高いレベルでプレーを重ねれば成長は十分期待出来る。

来季以降レンタルに出るのか、などの選択も含めて今後が楽しみ。トップチームの選手層を踏まえても定着はかなり近い選手の1人だと思われる。

#8 Antonio Moya

生年月日(年齢)1998/03/20
国籍:スペイン
ポジション:DH CH CB
シメオネ政権下でのポジション:ピボーテ
ベストポジション:アンカー

経歴、紹介:バレアレス諸島州はマジョルカ島ソン・サルベーラ生まれ。生まれ故郷のクラブ、マジョルカのユースチームで育った彼は、2013年にアトレティコの下部組織に入団。2016年にBチームデビューを飾った。

2017年のコパ・デル・レイでプリメーラデビューを飾り、同年にはプリメーラデビューも飾った。

考察:翌年には、トップチームのセンターバックが全員離脱したことに伴い、セルタ・デ・ビーゴ戦て本職ではないCBでプリメーラ初先発を飾り見事勝利に貢献した。

ガビを思わせる落ち着きぶりとロングキックの精度が魅力で6番(中盤の底)でのプレーがメインだが、8番のポジションでのプレーのレベルも高い。

豊富な運動量や展開力だけでなく、CBも遜色なくこなす高い守備能力も持ち合わせるため、シメオネアトレティコでのピボーテには最適な人材。

トップチームの壁は厚いが数少ない機会を活かして定着を目指したい。そのためにも軽度な負傷が多い悪癖を改善する必要もあるだろう。

#9 Dario Poveda

生年月日(年齢)1997/03/13
国籍:スペイン
ポジション:CF
シメオネ政権下でのポジション:CF
ベストポジション:CF

経歴、紹介:11歳の時にビジャレアルの下部組織に入団し、2017年にはビジャレアルでプリメーラデビューも果たしているストライカー。2018ー19シーズンからアトレティコBに加入し、9番のレギュラーを掴んだ。

加入初年度こそ、29試合9ゴールと不完全燃焼に終わるも、2年目の19-20シーズンは10試合10ゴールと大爆発。アトレティコでのプリメーラデビューを果たした。

考察:185cmの恵まれた体格から、所謂大型ストライカーに見えるが、スピードや技術も兼ね備えている。ロングボールを収めるだけでなく、カウンターで長い距離持ち運ぶことも、味方のチャンスを演出することも出来る万能型。タイプ的にはウルブズに所属するメキシコ代表FWラウールヒメネスが近い。

そのラウールヒメネスを再獲得する報道も出ているように、トップチームのサッカーに適したプレースタイルであり、ジエゴ・コスタの長期離脱時に代役候補の筆頭とされていた。が、トップデビューを果たした直後、ACLを損傷し、シーズン終了に...

3番手のシャポニッチがふるわない(信用を得られていない)状況であるため、まだ、チャンスも多いのではないか。

※エースドワメナが病気のために事実上の引退を迫られたレアル・サラゴサが緊急補強や冬の移籍市場で獲得を狙っていた(合意寸前だった)話もあり、来季以降の去就は不明となっている。

#10 Oscar Clemente

生年月日(年齢)1999/03/26
国籍:スペイン
ポジション:OH CH ST
シメオネ政権下でのポジション:RH
ベストポジション:OH

経歴、紹介:2012年、13歳の時にアトレティコ下部組織に入団した生え抜きレフティ。18-19シーズンにBチームに昇格し、シーズンを通してセカンドトップ、トップ下のレギュラーとしてプレーした。今季からチームのフォーメーションが4-3-3に変化したことを受け、インテリオールでプレーしている。

考察:今期はBチームでインテリオールとしてプレーしているが、チーム1位タイとなる10得点をマークしている。上記の通り本職がトップ下であるため極めて攻撃的なインテリオールであり、落ち着いたフィニッシュと迫力あるエリア内への侵入が持ち味である。

シメオネサッカーにはトップ下もインサイドハーフもなく、サイドハーフには下部組織の選手が起用される場合はウイングの選手が起用されることが多いために活躍の割にはデビューの機会は与えられていなかった。が、1月のエイバル戦でトップチームデビュー、プリメーラデビューを飾った。

トップチームへの定着を目指す場合、主に起用されるポジションはサイドハーフになると思われる。

#11 Borja Garces

生年月日(年齢)1999/08/06
国籍:スペイン
ポジション:CF
シメオネ政権下でのポジション:CF
ベストポジション:CF

経歴、紹介:スペインがモロッコに領する飛び地のメリリャ出身のストライカー。地元のクラブである、ヒムナスティコ・メリリャ、ルサディルを経て2016年にアトレティコ下部組織へ入団した。

アイドルはアトレティコのレジェンド、フェルナンド・トーレス。

2017-18シーズン終了後のナイジェリア戦でデビュー(奇しくもトーレスのアトレティコ最終戦)、ゴール右上を撃ち抜く強烈なシュートで初ゴールを決めた。同年のPSMカリアリ戦でもゴールを記録。

2018-19シーズンからBチームに昇格した。

考察:同年の9月14日エイバル戦でプリメーラデビュー。1点ビハインドの状態から試合終了間際に同点ゴールを決めた。

その後ベンチ入りするも、出場機会を得られず。
2019年3月に全治6ヶ月の怪我を負ってしまった。

エリア内での駆け引きと、シュートセンスに優れた典型的な点取り屋。守備意識も高い。一方でペナルティエリア外での貢献度はあまり高くない。プリメーラでも証明済みの得点能力を活かすためにも、ビルドアップへの絡みや、ロングボールを収める能力などを改善する必要がある。(ライバルのカメジョやポベダと比べるとこの点で劣るように思われる。)

それでも、ロマン溢れるストライカーであり、得点能力に欠けるトップチームでの活躍に期待せずにはいられない。

#12 Ricard Sanchez

生年月日(年齢)2000/02/22
国籍:元u19スペイン代表
ポジション:RSH RSB
シメオネ政権下でのポジション:RSB
ベストポジション:RSB

経歴、紹介:カタルーニャ州の歴史ある港町、タラゴナで生まれた。

地元のクラブ、ヒムナスティック・タラゴナで育ち、13歳の時に、超名門、ラ・マシアに引き抜かれた。17歳の時にトレドに移籍し18歳でアトレティコに入団。同年から、U19スペイン代表に定着し、9試合に出場した。

U19スペイン代表時代のライバル、エスパニョールのビクトルゴメスは今季既にトップチームで13試合に出場している。

考察:リカルドが本職とする右サイドバックは、トップチーム、Bチームの両方で、最も選手層の厚いポジションとなっている。実際、Bチームには、レギュラーとしてソラーノが君臨している。(次で紹介します。)

Bチーム昇格一年目のリカルドは当初は出場機会が限られていた。そんな中でも、やや負傷の多い、イサークやソラーノの離脱や、選手層の薄いウイングのポジションでの起用などのチャンスをつかみ、現在はレギュラーに定着しつつある。

トップチームにも右ラテラルは3人在籍しているが、アリアスとトリッピアの負傷離脱時に招集されるなど、期待値も高い。

最大の魅力は、1列前も遜色なくプレーできる攻撃力。迫力あるオーバーラップはチームの武器となる。

チョロシメオネが好むタイプのラテラルであり、選手層は厚くとも高齢化が進む右ラテラルの次世代を担える。

#20 Andres Solano

生年月日(年齢)1998/02/24
国籍:U23コロンビア代表
ポジション:RSB CH LSB
シメオネ政権下でのポジション:RSB
ベストポジション:RSB

経歴、紹介:コロンビアの歴史ある都市、サンタマルタで生まれた。

2015年からアトレティコの下部組織に入団。15-16シーズンにフベニールAで優勝を果たし、17-18シーズンからアトレティコBでプレーしている。

先述の通り、コロンビア生まれで、コロンビアの年代別代表でプレーしている。また、ルーツがある(?)イタリアのパスポートも保有しており、リーガの指定する、3名のEU圏外枠には該当しない。

考察:ポジションは右ラテラルだが、オーバーラップなどアトレティコの選手に求められるようなプレーよりも、1つ内側のレーンに入ってのビルドアップなど、偽サイドバックのようなプレーの方が得意。実際にBチームでは、インサイドハーフで起用された試合もある。

現在のトップチームのレギュラーのトリッピアが、ビルドアップで大きな役割を果たしているが、似たような役割が期待できる。センスは抜群で「繋ぐ」サッカーへの移行を本格的に志向するなら、必ずチャンスを与えられるはずの選手だと思われる。

また、オーバーラップが苦手という訳ではなく、精度の高いアーリークロスも持っている。(UDイビサ戦参照)

守備面での特徴も比較的似ており、長所としては、まずポジションニングの良さが挙げられると思う。スピードも比較的持ち合わせており、カウンター対応や裏へのカバーリングの良さも光る。

現在Bチームでは、頭一つ抜けた印象を受けるが、契約は2022年までで、来季はセグンダへのレンタルが理想と思われるが、南米のチームが触手を伸ばしているとの噂もある。

#24 Sergio Camello

生年月日(年齢)2001/02/10
国籍:U19スペイン代表
ポジション:CF
シメオネ政権下でのポジション:CF
ベストポジション:CF

経歴、紹介:マドリード出身のカメジョは、アトレティコの練習場があるマハダオンダ地区の近くにある、クルブ・デポルティボ・ヌエボ・ボルディージャを経て、8歳の時にアトレティコの下部組織に入団した生粋の生え抜き選手。

ちなみに、双子の兄弟ゴンサロも、アトレティコの下部組織に在籍している(ポジションは右ラテラル、u19チームに在籍)

各カテゴリで得点記録を樹立してきた逸材で、年代別代表でも主力を張り続けている。

プリメーラデビューとなった昨季最終戦のレバンテ戦で同点ゴールを流し込み、今年は3番手ストライカーに定着し、デルビマドリレーニョでもプレーした。

考察:特筆すべきはもちろんその得点能力だが、ビルドアップへの関与なども得意で、高い技術力を活かしたドリブルなどでの持ち運びも出来る万能型。スピードを武器に堅守速攻にも、その技術力とポジショニングセンスでもってポゼッションにも対応可能。

難点は身長など、フィジカル面の不安だが、ポジショニングとヘディングの技術力でそれを補い、クロスボールからの得点も可能である。(PSMアトレティコ・サン・ルイス戦参照)

スリートップの真ん中での経験が多いが、ツートップでセカンドトップ的に振る舞うこともストライカーとして振る舞うことも出来る。先述したように、従来通りの堅守速攻にも、「繋ぐ」サッカーにも適応できるプレーの幅が魅力。

トップチームに定着し得点を量産する未来はすぐそこにある。

#27 German Valera

生年月日(年齢)2002/03/16
国籍:U17スペイン代表
ポジション:RWG LWG
シメオネ政権下でのポジション:RSH
ベストポジション:RWG

経歴、紹介:ムルシアで生まれ、10歳の時にビジャレアルの下部組織に入団。年代別代表で主力、カピタンを歴任しながら成長。

同年代にはアンスファティ(バルセロナ)、ぺドリ(ラス・パルマス)らがいる。

2018年夏、16歳の時にアトレティコに電撃移籍。

16歳ながらフベニールA(U19チーム)に加入した。

同年夏にトップチームは同じビジャレアルからロドリ(現マンチェスターシティ)も獲得しており、両選手の獲得(特にバレラ)の際のアトレティコ側の手段に関してビジャレアル側が激怒。両クラブ間の関係は現在断絶状態となっている。

それだけの逸材と思っていただけるとわかりやすいだろう。

2019年に行われたU17W杯でもスペイン代表の主将を務めた。

2019-20シーズンからフベニールA登録ながら、Bチームのウイングの選手層の薄さも相まってBチームに定着。U17W杯から復帰後は右ウイングのレギュラーに定着、4ゴールを記録している。Bチームデルビでは4人抜きゴラッソをぶち込みチームを勝利に導いた。

考察:その実績もあり、1月のホームレガネス戦でトップデビューも果たした。が、得点チャンスでボールを貰えなかったり、センターサークル辺りでのボールロストから、あわや敗戦というプレーを、、、ほろ苦いデビューとなってしまった。

その直後に足の怪我をおってしまい、現在は離脱中。(呪いとか言わないで...)

キレのあるドリブルが最大の特徴。だが、決して玉離れが悪い訳ではなく、周りとのパス交換から崩すパターンもあり、エリア内へのオフ・ザ・ボールのランニングも秀逸。

フィニッシュでの落ち着きもあり、得点力も魅力。4-4-2であればウイングだけでなく、セカンドトップでもプレー可能と思われる。

スペイン屈指の逸材がアトレティコで開花する瞬間が楽しみで仕方がない。

※ちなみにメッシの大ファンと思われる。アトレティコがメッシのゴールでバルサに敗れた試合の直後にインスタでメッシのゴールの投稿にいいねを押していたことも()

終わりに

最後までお読みいただきありがとうございました。
Bチームの試合はいくつか、YouTubeでフル視聴することが出来ますので、今こそ、是非見ましょう!笑(penya Deportiva戦はお勧めしません...)
ここで紹介した以外にも魅力的な選手がたくさんいます!!

※なお、当記事作成にあたって、transfermarktと英語版Wikipediaを参照しております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?