プレシーズン開始!参加するカンテラーノ紹介

ついに始動した2021-22シーズンのアトレティコ・マドリード。
とはいえ、EUROやコパ・アメリカに参加している選手が多いために、キャンプ初日から参加したトップチームの選手は、イヴォ・グルビッチ、ヤン・オブラク、マリオ・エルモソ、ステファン・サヴィッチ、サンティアゴ・アリアス、マヌ・サンチェス、サウール、ジェフレイ・コンドグビア、ロドリゴ・リケルメ(ロロ)、イワン・シャポニッチ、マルコス・パウロの、11名のみです

つまりそれ以外は下部組織出身の選手がキャンプに参加するわけです。そんなカンテラーノ達を見ることは、プレシーズンならではの楽しみのひとつです。
そこで、キャンプに招集されたカンテラーノたちを紹介していきたいと思います。

GK ミゲル・サン・ロマン(Miguel San Roman)

一昨季はエルチェで第2GKを務め、プリメーラ昇格を果たしたものの、昨季はアトレティコBで守護神を務め五部降格を経験。
スーパーセーブは少ないが、致命的なミスも少ない、よく言えば堅実なGK。身長が高くハイボール処理に優れており、一方で足元の技術には大きな不安がある。
さすがに、5部レベルの選手ではなく、またトップチームで2番手を務める実力も現時点では無いことから今夏に退団あるいはローン移籍が濃厚か。

GK クリスティアン・ゴメス (Christian Gomez)

昨季のBチームでは3番手GKだったがプレシーズンキャンプに招集。
昨季は出場機会もほとんどなく正直実力は未知数。
今期もBチームに残り、守護神の座を争う形が濃厚か。

CBマルコ・モレノ(Marco Moreno)

昨季にBチームに昇格を果たし、冬以降はレギュラーに定着した長身のCB。代表ウィークを中心に、トップチームの練習に参加している姿もあったため、シメオネからは一定の評価がされているか。
足元の技術も高く、ビルドアップでも貢献できる選手。

CBアドリアン・コラール(Adrian Corral)

昨季序盤は左ラテラルとしてメドラノとレギュラーを争ったが、5バックに変更して以降は出場機会が激減し、フベニルAを中心にプレー。チームの優勝に貢献した。
3バックの左、4バックではラテラルと左CBとしてプレー可能なレフティで、ポジションはエルモソと被るが、エルモソよりも短いパスでのビルドアップが長所。
自ら、最終ラインからスルスルと持ち上がるドリブルも上手く、3バックには最適な人材と言える。
コパ・デル・レイでトップチームに既に招集経験がある。

CB フランシスコ・モンテロ(Francisco Montero)

相次ぐ最終ラインの離脱で一躍名を挙げたのも、もう3シーズンも前のこと。
一昨季はデポルで3バックの一角として機能し、昨季はトルコはベシクタシュに活躍の場を求めたが、徐々に出場機会を減らし、チームはタイトルを獲得したものの不完全燃焼に終わった。
去就は全くの未定で、エルモソのバックアッパーとして定着するのか、ローン、あるいは完全移籍で退団することになるのかには注目。

LBフェルナンド・メドラノ(Fernando Medrano)

昨季苦戦するBチームで孤軍奮闘した左ラテラル。
小柄ながらもパスセンスに優れ、ドリブル、クロスからチャンスに積極的に絡むプレースタイル。
同い年のマヌには遅れをとったが、順調に成長を続けているメドラノにはテネリフェが興味を示しているという報道も...

LBホエル・アルミ(Joel Arumi)

アトレティコB同様3部からの2段階降格を経験した、UEウロットから加入。左ラテラルとCBを主戦場とするラテラルで、ウロットではシーズン最終盤にレギュラーポジションを確保した。
残留が決まった右ラテラルのカムス同様3バックにも4バックにも幅広く対応できる選手として期待。

RBリカール・サンチェス(Ricard Sanchez)

昨季コパでトップチームデビュー、更にはリーグ戦デビューも飾った超攻撃的SB。
高いパスセンスと突破力、精度の高いクロスが特徴でWBには最適な一方、守備力には若干の不安がある。
Bチームでは冬以降、チームの攻撃力不足を補うためにWBやWGで主にプレーをした。
今季はステップアップが濃厚で、出来ればセグンダ以上からのオファーを待つことになるだろう。

RBセルヒオ・カムス(Sergio Camus)

フリーでの退団がほぼ決定した状態から一転、チーム残留が決定した、守備的なSB。
3バックの右HV、右WB。4バックの右SB、CBでプレー可能な最終ラインの万能屋。守備では安定感抜群のプレーでディフェンスラインのバランスを保ちながら、組み立てへの貢献度も高く、昨季のBチームの数少ない(唯一の?)大当たり補強として崩れかけのチームを支えた。

DMハビエル・セラーノ(Javier Serrano)

昨年末に2025年までに更新したばかりだったが、2026年までの契約延長を勝ち取ったメガクラック候補生。
球際で激しいプレーも躊躇しない刈り取り屋である反面、柔らかくも鋭いパスで相手の急所を抉るプレーメーカーでもある。
主戦場はアンカーでドブレピボーテでのプレーも苦にしないセラーノは昨季最終盤に、Bチームでレギュラーを確保。5部降格を味わったチームの数少ない光明であった。
今季はBチームを主戦場としながらもトップチームでの出場も狙う形となりそうで、要注目の好タレント。

CMアルベルト・モレノ(Alberto Moreno)

昨季、グループ優勝を飾ったフベニルAのカピタン。
ライン間でイキイキとプレーする間受けの天才。
ターン、ドリブル、決定機を演出するスルーパスでチームの攻撃の起点となれる一方で、小柄ながらもサイドからのクロスに飛び込んでの得点も多く、PKも得意とするなどフィニッシュ面での貢献度も大きい。
本職は中盤であるが、昨季はシャドーやトップ下でのプレーも経験しその攻撃力に磨きがかかり、アントニオ・リバス就任後のBチームでプロデビューを飾った。
今季はBチームの中心としての活躍が期待される。

CM"ミニ"セルヒオ・ゲレーロ(Sergio Guerrero)

アトレティコ・マラゲーニョ(マラガのBチーム)から加入した、そのあだ名の通り小柄な(174cm)ピボーテ。
昨季にマラガのトップチームでもデビューしており、その能力には期待が持てる。

OMマリオ・ソリアーノ(Mario Soriano)

昨季はBチームのレマル、とも言える獅子奮迅の活躍を見せ、左のインテリオールとして飛躍的な成長を遂げた。
元々小柄ながらも圧倒的なテクニックを有する天才肌のアタッカーであったが、周囲を生かすプレーを身につけ、攻守の切り替えも早くなったことでインテリオールとして新境地を築き上げた。
また、ゼロトップやウイングでもプレー可能な汎用性も持ち合わせている。
さすがに5部リーグでプレーするには惜しすぎる能力であるが故に、今季どこでプレーをすることになるのかには要注目。

WGヘルマン・バレラ(German Valera)

現在アトレティコが保有する最大の才能の1人。
左右遜色なくプレーし、オンザボールだけでなくオフザボールでも既に優れた動きを見せる。
最大の武器はウインガーらしいスピードと突破力だが、それを下支えする強靭な体幹もまた大きな武器である。
それを象徴するのが一昨季のBチームデルビーで見せた3人抜きである。
昨季後半にローン移籍でプレーしたテネリフェではジョーカー起用にとどまったが、確かな決定力を見せた。
周囲の技術レベルが高く、フィジカル一辺倒のチームが少ないプリメーラの方がセグンダよりも適したプレー環境にも思えるが、果たして新シーズンはどこでプレーすることになるのか、注目である。

WG カルロス・ロハス(Carlos Rojas)

コロンビアの血を引く爆速ウインガー。
順足となる右サイドでのプレーを好み、縦への鋭い突破を連発する。そのポテンシャルは折り紙付きで、U19代表のキャンプにバレラとともに呼ばれた。
決定力が最大の課題であり、ドリブル突破後のプレー選択にはやや難があったが、終わってみればシーズン2桁得点をマークするなど、一定の成長が見られた。
既に、年代別カテゴリでの育成段階は終えていたために、昨季のBチームで出場機会を得てもおかしくなかったが、満を持してBチーム昇格を遂げる。
大人顔負けのフィジカル能力を生かした大暴れに期待。

STジュリアーノ・シメオネ(Giuliano Simeone)

シメオネ三兄弟最高の才能が、ついにトップチームにやってきた。
息子たちの監督はしたくない。というような発言をしてきたチョロでも、さすがに無視することが出来ない選手に順調にステップアップしてきた。
父譲りの激しさ・泥臭さに加え、ゴール前の落ち着き・スピードを兼ね備え、ゴールに突き進むかのような迫力あるドリブルと抜群の決定力が特徴。
一方で、適正ポジションだけは未だに不明(?)だが、セカンドトップ、9番、左ウイングなどでプレーするが、どの位置でも遜色なくこなす。
プレースタイルは同胞の大先輩カルロス・テベスに近い印象。
5部リーグを戦うBチームとトップチームとを行き来するようなシーズンになるとも予想されるが、セラーノと並んで飛躍が楽しみな選手。

STセルヒオ・カメジョ(Sergio Camello)

チョロもその才能を高く評価し、トップチームにも招集し続ける9.5番型FW。(チョロはトップ下的ストライカーと評価している。)
昨季のBチームでは絶対的な中心となったが、ゴール欠乏症に陥り、幾度となくシュートがポストやクロスバーを叩いた。
しかし、ワントップとしてではなく、ツートップとしてのプレー時間が増え、本来の適正ポジションであるセカンドトップとしてプレーすることが出来たため、リンクマン的役割、チャンスメイカー的な役割で決定的なシーンを演出する機会も増えた。
今季は長年戦い続けたBチームを離れてより高い舞台でプレーする時。環境を変えて一層の飛躍が待たれる。

CFボルハ・ガルセス(Borja Garces)

エイバル戦で勝ち点1をもぎ取ったあの日以降、多くのコルチョネロスの夢であり続けるNO.9
相次ぐ怪我とカメジョとのレギュラー争いで大きく伸び悩んでいたが、今冬に永遠のアイドルフェルナンド・トーレスの名を冠したスタジアムへ拠点を移すと半年で6ゴールを記録し、大きく成長して帰ってきた。
現状トップ昇格は難しく、再度のローン移籍が現実的であり、年齢的にも今夏がトップ昇格のラストチャンスではある一方で、2番手FWの補強が難航している現状は最大のチャンスでもある。
カンテラに不足する純正9番としてその期待は大きい。


最後までお読みいただきありがとうございました!
一緒にプレシーズン、新シーズンを楽しみましょう!
AupaAtleti!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?