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マンモスが未来を救う。

ジュラシックパーク。

見たことはなくても、一度は耳にしたことであろうこの映画は、現代に恐竜を復活させたところから始まる。

たしか、樹液の化石(琥珀)に入っていた恐竜の血を吸った「蚊」から、恐竜の遺伝子を採取することでよみがえらせたというような話だった気がする。LEGOとお絵描きにしか興味のなかった小学生のぼくは「蚊って、恐竜の皮膚も刺せるんだ。すご。」とぼーっと見ていた。その後、ティラノサウルスにビビり倒すことになる。

そんな映画の話だった絶滅生物の復活。この研究が、太平洋の向こう側、アメリカで行われているらしい。雑誌「PEN」の2024年6月号に、そんな記事を見つけた。

コロッサル・バイオサイエンスという会社は、残された標本から遺伝子を採取して、絶滅した動物を復活させようとしているスタートアップ企業だ。文系のぼくは、その発想がすげえ!と思った。復活できるんかい!と。

仕組みや原理はよくわからないし、正確にいうと「絶滅動物の復活」ではなく「絶滅動物の遺伝子をもった生物の誕生」らしいのだけど、その姿が見れるのはワクワクする。なにやら2028年には、マンモスも復活させると言っているらしい。すげえぞ、コロッサル・バイオサイエンス!名前が長いぞ!コロッサル・バイオサイエンス!


マンモスで思い出すのが、2005年に愛知県で開催された万国博覧会だ。この年に中学3年生だったぼくは、修学旅行先が奈良県から愛知県に変更。これによりいまだに奈良の大仏を見たことがない33歳が爆誕してしまったのだが、万博にいくという貴重な思い出ができた。

愛知万博の目玉は「氷漬けマンモスの頭部」だった。しかし、見るのに連休のディズニーランド以上に並ぶと聞いていたので早々に諦め、トルコ館でケバブに出会い感動。「異国の料理が食べれて、万博すげー。」と感無量で会場を出ると「並ばずにマンモス見れた」という声を多数聞いて後悔した。ケバブがどこでも食べれると知ったのは、もう少し大人になってからである。


コロッサル・バイオサイエンスが頑張れば、あの悔しさを晴らすことができるかもしれない。しかも氷漬けじゃない動くマンモスだ!こりゃ、上野動物園にパンダがきた時以上の大事件になるはず。と、妄想をふくらませていたら、コロッサル・バイオサイエンスがマンモスを復活させたいわけは、そんなことではないらしい。

コロッサル・バイオサイエンスの狙いはこうだ。とてもわかりやすくギズモードさんが記事にしていたので、引用させていただく。

マンモスっぽい群れをシベリアのツンドラ地帯に解き放ち、永久凍土が溶け出す速度を緩めることにあるそうです。かつてマンモスが暮らしていた時代にあった大草原地帯を再構築できれば、温暖化対策になり得るとの考えが根底にあります。

GIZMODE『「絶滅種復活カンパニー」がやろうとしてること』

まさかの地球温暖化対策だった。

完全にジュラシックパークみたいな絶滅動物パークをつくるもんだと思ってたよ。さっきまで「あー、マンモスにえさやり体験できるかな。」と思っていた自分が恥ずかしい。そもそもマンモスのえさはなんなのか。

絶滅した動物を復活させることが、地球の未来を救うことになるかもしれない。絶滅した動物の中には、人間の身勝手でいなくなってしまった動物もいる。なんとも考えさせられる話だ。

課題は山積みらしいけど、コロッサル・バイオサイエンス社には頑張ってほしいなと思う。



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