まさかじぶんが

簡単に言うと、わたしはコロナ難民です。
まさか自分がそう呼ばれることになるとは思っていませんでした。

就職のために、都会から地方へとUターンをしました。

休みは不定の仕事ですが、希望休がある程度通る職場で、給料もさながら会社の制度はよいと伺っていたので、入職を決めました。

いざ、働いてみて仕事内容はとても好きでした。自分がやりたいと思って始めた職です。仕事自体はおもしろい。

とは言っても、きっと辛いことはあるだろうし、時には落ち込むこともあるだろうと思っていました。

しかし、のちにわたしを苦しめるのは仕事内容や職場ではありませんでした。

それは、
帰郷する前の土地で出会った人たちに会えないこと、「会いたい人に会えないこと」でした。

このコロナ禍において、地方では「都会」への意識は強く、「県境を超える移動」はもってのほかです。わたしが帰郷した際も「都会帰りだから」と言って(差別まではいきませんが、)コロナ陽性者ではないか?と警戒されることがありました。
だから、いくら希望休が通る職場だとしても、どこへ行くこともできないし、何もすることができない。この状況がいつまで続くんだろう、そう思うと、次第に気分が落ち込んでいきました。

地元にも幼なじみや友だちはいますが、大学生活を経て地元を離れた期間が長くなり、戻ってきた今となっては数人です。
1から全部説明しなくとも、わたしの悩みをわかってくれる親友は、大学時代を過ごした土地にしかいません。

もちろん、オンライン飲み会やビデオ通話、チャットを通して会話をしてみるものの、空いた穴が埋まりません。

会えないことがこんなにも辛いことだと、想像できませんでした。

会社からの行動追跡のこともあり、地元でもなかなか買い物に出かけられません。そのため、休日であっても、趣味やちょっとした息抜きをすることすらできていない状況です。

元々精神面はしぶとい方なので、幸い、鬱になったり寝込んだりすることなく出勤できていますが、体はいろいろなサインを出し始めています。
それを見るのが日に日にショックでたまりません。

囲われたケージの中で生活しているようで、とても窮屈で退屈です。

一刻も早く、この状況から抜け出すために、今準備をしています。
この準備期間をも楽しめるように、プラスに、前向きに、頑張っていきたいところです。

暗い話を、すみません。でも、きっと同じ状況の人がたくさんいると思います。そういう方に少しでも「ひとりじゃない」と感じてもらえると嬉しいです。


2021.05.04

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