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アスレチックスのプレーオフを展望

実は去年はプレーオフ展望と銘打って各プレーオフ進出球団に関するnoteなぞを書いていたのだが、人としてダメになっているので今年も同じことは到底できない。

また、去年”書いていた”といえどもALの1,2シードの2球団だけ書いているうちに時間切れとなってしまったので、これも書いている内に入るのか怪しい。確かDSも何も始まらない内に、自分の贔屓が速攻で負けてしまったため魂が抜けてしまったせいで書けなかったのだと記憶している。

今年はその諸々の反省を活かし、贔屓のプレビューのみに徹するという方向でやっていきたい。
例年ならワイルドカードシリーズの1試合のみで終わるところが、今年は最大3試合のシリーズまで用意されているので、実質的にやる気は3倍(?)、作業量が絞られたことも相まってクオリティの高い記事が書けるに違いない。

それではどうぞ。

ダッシュボード

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A'sの強み

 -①ブルペン

A'sの強みはなんといってもブルペン陣である。

ブルペン防御率2.72はメジャートップの数字であり、今季のメジャーでも屈指の陣容であることは名実ともに明らかだ。

そのブルペンの軸を担うのは、今年もリアム・ヘンドリクス

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登板過多の影響で成績を落とすと私は予想していたが、今年は4シームに伸びとフェードアクションが加わり、成績的にもステップアップを遂げている。
どんな打線が相手でもヘンドリクスが打ち崩される展開は考えづらい。

ヘンドリクスの前を固めるのが、ジェイク・ディークマンとJB ウェンデルケンの2人になるだろう。
この2人はブルペンの中でも貴重な三振が取れるタイプの投手であるため、重要な場面での登板も多いはずだ。

また、それ以外にもホアキム・ソリアやユスメイロ・プティートらのベテランも控えている。
投手陣の踏ん張りは勝利への前提であるため、リリーバーは惜しみなく投入されることになるだろう。

 -②先発投手

先発投手もストロングポイントといって差し支えないだろう。

シーズン当初に期待されたフランキー・モンタスの台頭の夢は露と消えてしまったが、代わりにエースの役目を果たしているのがクリス・バシットだ。

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9月の4登板で26.2イニングを消費し、許した自責点はわずかに1という抜群のパフォーマンスを見せたバシットは現時点で一番信頼の置ける投手だろう。

各試合のマッチアップも既に発表された。

<Game1>
ヘスス・ルザード vs. ルーカス・ジオリト

<Game2>
クリス・バシット vs. ダラス・カイケル

<Game3> *未発表のため予想
マイク・ファイアーズ vs. デーン・ダニング

驚きはルザードの1戦目起用である。
先日のLAD戦でリリーフ登板したのが、まさか本当にプレーオフ初戦に登板するための間隔調整だとは思わなかった。
CWSは左投手に対して強いことを差し引いて、日程も調整してルザードを送り込むところにルザードへの期待の高さが窺える。

負けられない2戦目にバシットを送り込むことに異論はない。ここは絶対に落とせないマッチアップになる。

3戦目はまだ発表されていないが、ファイアーズと新人のダニングのマッチアップを予想する。
ここでマナエアという可能性もあるが、ファイアーズは昨年のCWSに対する2登板で好投しているため、相性の良さを買われると予想した。この試合ではモンタスのリリーフ投入もあり得るだろう。


A'sの弱み

打線は今シーズンを通してのA'sのウィークポイントだ。

打率は低く、チャンスに弱く、例年のようにホームランも多くない。全体的にコマ不足ではあるが、既存の選手の奮起によって何とか盛り返したい。


鍵を握るのは、マーカス・セミエンやラモン・ロレアーノ、マット・オルソンなどの今季不振に苦しむコアプレイヤーたちだ。

特に私はプレーオフのキーマンとしてマット・オルソンの名を挙げたい。

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過去2年、幾度となくチームを救ってきたマット・チャップマンの勝負強いホームランを頼ることはもうできない。
しかし、A'sが相手のエース級を打ち崩した上での勝利を目指すならば、ホームランは必要不可欠だ。
今季は不振のオルソンだが、プレーオフでは彼がチームのコアたる所以を我々に思い出させてくれる活躍を望まれている。


懸念は既存の選手たちだが、今の打線を支えているのは新加入組だ。

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打線の中心はトレードで加入したトミー・ラステラ
滅多に三振しない精巧なバッティングで、チャンスメイクも得点圏での仕事もこなせる。ラステラと、同じく新加入組のジェイク・ラムの2人の活躍は依然として重要だ。



また触れておきたいのは2人の若手捕手、ショーン・マーフィージョナ・ハイムだ。

元々、有望株として待望される存在だったマーフィーはあらゆる面で彼の実力を発揮している。
ルーキーながらバッテリー陣のリーダーを務め、前評判の高かった守備も上々。打撃は期待以上のパンチ力を発揮し、今の打線では一番ホームランに期待できる打者かもしれない。

また、今季途中から控え捕手を任されるジョナ・ハイムも成長著しい。
彼の強みと言われていた守備では高い能力を発揮し、特にリードはマナエアなどから好評を博している。打撃でもコンタクト力の高さを見せ、想像以上の安打製造力を示している。総合的な実力はマーフィーにも引けを取らないと言って良い。

プレーオフではマーフィーがメインでありながらも、マナエアやマイナーの登板時にはハイムも起用されそうだ。
シーズンを通してルーキーの捕手のみがマスクを被ったチームというのも早々いないだろう。この2人にはプレーオフを通して経験を積んで欲しい。



頑張って一勝を掴み取れ。

もし今年も一勝もできなかったら、これまでのチームの努力を全て否定されるような気になって、きっと泣いてしまう...

なんとか一勝!というのが最低ラインだが、それでも頭の中では「ワンチャン世界一ならないかな...」と妄想してしまうのも悲しい野球ファンの性である。
口では厳しい厳しいと言いつつも、A'sがワールドチャンピオンになることを夢見て眠るプレーオフの前夜である。

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