2020/10/27
突然に目が覚める。
窓の外から光が、僕の寝ている布団へと射し込んでいる。実に唐突な朝の始まりとともにリビングへ向かった僕は、しかしそれが朝ではないことに早速気付かされてしまった。というのも、リビングには母親が居たのだ。
「起きちゃった?」と尋ねる母。時計を見れば、針は丁度0時を回った辺りである。つまるところ、外は明るいが深夜なのだった。
夢日記
母は今から寝るらしいが、さんざん眠ってしまった──厳密にはそのような体感があるだけなのだが──僕には、これからもう一度寝直すという選択肢は存在しなかった。
軽く着替えて家を出る。深夜0時の薄暗い住宅街に2人の人影があった。僕の高校のクラスメイト2人である。1人は高校に入る前からの知り合いで、よく一緒に旅行などもしている。もう1人とはクラスの席が前後なのもあり、仲良くさせてもらっている。この2人が僕の家に泊まったこともある。
何気なく歩きだした僕を2人は追ってきた。とりあえず本当の朝まで時間を潰したい僕は、深夜0時だというのに地元の友達を訪ねようとしていた。何故かこの世界では、それは当たり前の行為のようである。
着いたのは神社だった。とりあえずは普段通りに手水舎で身を清め、賽銭を投げる。一通りの参拝を済ませたところで、社の左隣にある2階建ての家屋のインターホンを押した。
カラカラカラ、と音を立てて女性が現れた。代々この神社の管理をしている一家に嫁いだ、とても淑やかな方である。僕は彼女に、友人に用があると伝えた。すると、玄関の右側にある階段の部分から、今度はひょこっと友人の顔が現れた。呼び立てた相手が僕であることを知り、安堵するような表情。
彼女は中学時代の同級生である。同じクラスになったこともある。その際に席が近かった男女含めた4人は未だに交流がある。とはいえ、5人とも進学した高校は異なるし、故に予定が滅多に合わないので、この5人で会うことはあまり出来ていない。
ただ、彼女はその4人のうちで最も交流の深い人物である。というか、つい最近に現実でも会ったばかりだし、それをnoteに書いた。
彼女は現実に由緒正しい神社の娘な訳では無いが、落ち着いた雰囲気の中で彼女は実に魅力的だった。風情のある日本家屋の建築、薄暗い不思議な時間、微笑み。違う顔を見ている。夢であると気付いてしまっている、意識上での僕には、それが途方もなく勿体無く思えてしまった。現実であったならば、と。
「上がっていく?」
言葉に甘える。彼女に後について2階に上がっていくと、それはもうだだっ広い部屋が姿を顕した。何もない空間ではなく、普通の居住空間、趣味嗜好が程よく点在した、いわゆる「綺麗な部屋」である。後ろから着いてきていた2人は、家のあまりの大きさにすっかり言葉を喪い、借りてきた猫である。
それで、正しい朝が来るまでそこで語らっていた。各々と1対1でならいつもやっている事なのに、謎の取り合わせの4人だったから何だか不思議だった。会ったことすら無いハズの彼らと彼女が話しているのを眺めたりして、僕と友達になるのはそういう人間なんだなと、一人で勝手に納得するなどした。
と、そんな夢でした。相も変わらずへんてこな夢ばかり見ている気がします。僕の夢の変なのは、妙にリアルなんですよね。すごく生々しい会話がそこにあって、夢なのに夢じゃないように感じたり、現実と同じような発見があったりします。
以上。2020年10月27日、25時10分。
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