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百八の煩悩 三煩悩目

四十を迎え、不惑どころか消化できぬ煩悩が
モヤモヤ
酒の席の肴程ではなく、語る程でもなし
ただ、ぐるぐると巡り思うのでここにて

子供の頃は、好きな物を買ってもらえなかった
我々世代は皆同じ
買ってもらえるのは誕生日かクリスマス
年に2回しかないチャンスに厳選に厳選を重ねて
選ぶのだが、親の機嫌が悪いと
勉強道具になってしまう
だから誕生日前やクリスマス前からいい子にする
親の顔色や機嫌を伺って、いい子にする
それでも一度誕生日プレゼントが
「陶器の桃の貯金箱」
四十になった今でもはらわたが煮えくりかえる
親は「自分でお金を貯めて買え」と言う教え
お小遣い貰ってないのに
もう一度言いましょう''お小遣い貰ってないのに''
お年玉さえ取られるのに
憤る、あぁ、憤る

もちろんゲームなんて買ってもらえない
親戚や友達の家でゲームをする
ゲームを持っている友達は、嫌な奴になる
まぁ気持ちもわかるが
持ってない奴は持っている奴に媚び諂う
主従関係がいつの間にか出来ていて
「あーもうゲームさせないよ」と
優位に立とうとして脅してくる
それが嫌で「あ、じゃあいいよ」とそいつと遊ばなくなったしゲームより楽しいドッヂボールをしてた
指を咥えてたのを逆に指を咥えさせてやった
だけど、ゲームしたかったぁー
本当は、ゲームをしたかったぁー

その反動だろうね大人になってから
ゲームを買いまくってる
今の最新のゲームじゃない
所謂レトロゲーム、ファミコン、スーファミ、PCエンジン、セガサターン、ゲームボーイ
あの頃を取り返すように
このゲームってこんな感じだったんだーと
あの頃のようにワクワクしない
思い出の確認作業みたいなもんだ

だから毎日やるわけじゃない
暇な時に起動させる
そして数分で飽きる
ボッーと馳せながら機械のようにカチャカチャとコントローラーをまわす
ドッヂボールを持った自分が指を咥えて見てる
そしたら2コンを差して1コンを渡すんだ
好きなだけ好きなカセットしていいよって
そして数十分で飽きる
五班の公園の防空壕探検しようと言うんだよ
暑いし嫌だなと思うけど
森の中の防空壕は冷んやりと涼しいから
流石俺だなーって感心するんだよ

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