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今週のフラクタル36 (con(z)^8+c)

どうも、108Hassiumです。

今回は$${\text{con}(z)^8+c}$$($${\text{con}(z)}$$は$${z}$$の複素共役)に関するフラクタル図形をお届けします。

con(z)^8+c

☝con(z)^8+cのマンデルブロ集合(z_0=0)

$${\text{con}(z)^n+c}$$のマンデルブロ集合は$${n+1}$$回回転対称なので、$${\text{con}(z)^8+c}$$のマンデルブロ集合は9回回転対称になります。

☝con(z)^8+cのマンデルブロ集合(0.520321+0.923914i付近の2000000倍拡大)
☝con(z)^8+cのマンデルブロ集合(0.51151+0.9177i付近の200000倍拡大)
☝con(z)^8+cのマンデルブロ集合(0.511998+0.9184i付近の2000000倍拡大)

拡大図です。

$${\text{con}(z)^8+c}$$のマンデルブロ集合に似た形だけでなく、$${z^8+c}$$のマンデルブロ集合に似た飛び地もたくさん見られます。

☝con(z)^8-0.79+0.7iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.22+0.81iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.51+0.93iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.69+0.48iのジュリア集合

ジュリア集合の特徴に関しては、収束領域の形状や回転対称性などが$${z^8+c}$$とよく似ています。

※☟$${z^8+c}$$の記事

☝con(z)^8-0.59+0.38iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.17+0.73iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.79+0.07iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.09+0.75iのジュリア集合

$${\text{con}}$$系関数の特徴がわかりやすく出ているジュリア集合です。

※☟$${\text{con}}$$系関数の特徴の説明がある記事

☝con(z)^8-0.09+1.03iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.7+0.32iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.29+0.67iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.43+0.57iのジュリア集合
☝con(z)^8-0.59+0.4iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.62+0.32iのジュリア集合

飛び地型のジュリア集合が複雑で美しい点は、$${z^8+c}$$と共通する特徴です。

☝con(z)^8-0.03+0.75iのジュリア集合

2種類の異なるアーチ形接点が混在するジュリア集合です。

☝con(z)^8+0.83+0.43iのジュリア集合
☝con(z)^8+0.57+0.72iのジュリア集合
☝con(z)^8+1+0.27iのジュリア集合

アーチ形接点からもう1本枝が生えているジュリア集合です。

このような特徴のあるジュリア集合は今までは$${-\frac{c^2-3}{c^2\text{con}(z)^3-3\text{con}(z)}+1}$$等の分数関数を基にした関数でしか見たことが無かったので、単純な多項式関数で見られたのはかなり意外でした。

※☟$${-\frac{c^2-3}{c^2\text{con}(z)^3-3\text{con}(z)}+1}$$のジュリア集合が載っている記事

☝con(z)^8-0.72+0.06iのジュリア集合(164周期)
☝con(z)^8-0.61+0.69iのジュリア集合(198周期)
☝con(z)^8-0.04+0.73iのジュリア集合(200周期)
☝con(z)^8+0.51+0.72iのジュリア集合(486周期)
☝con(z)^8+0.41+0.63iのジュリア集合(510周期)

いつものです。

枝付きアーチ形接点

マンデルブロ集合上で$${\text{con}(z)^8+0.57+0.72i}$$や$${\text{con}(z)^8+1+0.27i}$$のような「アーチ形接点に枝が生えているジュリア集合」に対応する場所を観察してみます。

☝1+0.27i付近の100倍拡大
☝1+0.27i付近の100倍拡大

他の場所もいくつか調べてみたところ、どうやら以下のような共通点があるようでした。

「もしや」と思って調べてみたところ、$${\text{con}(z)^2+c}$$でも以下のように「アーチ(略)」を見つけることができました。

☝con(z)^2-1.747+0.006iのジュリア集合
☝con(z)^2-1.7498+0.006iのジュリア集合