オードリータン デジタルとAI

言わずと知れた台湾が誇るデジタルの申し子、オードリータン氏の初の自著

経歴が凄まじすぎて、もはや実在の人物とは思えない…いや、実在だとは思いますが.笑

平易な言葉選び、誰も敵にしない思考法は愛の人、と言えば良いのでしょうか

全編通して伝わるのは「公益」に対する想い

この方、徹底して「私心」が無い。

「滅私奉公」という言葉がありますが、この方の「滅私」と「奉公」はスケールが違う。

ネットでもいくつかインタビューが公開されていますが、ぜひ動画を観てほしい。

相手が話終わるまで待っている。

問いの内容は読めていて答えも決まっているのに、待っている。

これは誰にも出来そうで出来ないこと。

肝心の著書の内容はオードリータン氏のデジタルに対する考え方、生い立ち、現在の立ち位置、そして台湾の政治スタイルと日本へのメッセージと多岐に渡りますが、とんでもない経歴を笠に着ることなく努めて優しくまるで会話しているかのように進みます。

デジタルとの付き合い方はもちろんですが、公のために生きる視点を持って未来を作っていく気概を与えてくれる一冊です。

デジタル社会をもう少し深く考えたい人はもちろん、「自分のことばっか考えてるわ…」という貴方にオススメです。