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ザ・マジックアワーを観たあの日

・Audible99円キャンペーンに釣られて再開。やっぱりいいね。さっそく1冊目を読みおえそう。Audibleは音声である分、読む側の感情が掻き立てられる場合がある。それは少し疲れてしまうけど、ご愛嬌だ。

・書店で「エルマーのぼうけん」の3巻セットを見る。うーん自分へのクリスマスプレゼントってことで買おうかな〜うーん迷う。私のワクワクの原点がここにある。無くなるかもしれないし、うーん。

・原点つながりで言うと、映画の原点は「ザ・マジックアワー」だ。これは確か前の日記にも書いた気がする。前はよく調べずにマジックアワーと書いてたような。
 昔、父が何故か私と兄を連れて映画館に行った。私が物心ついてから今まで父が映画を映画館で見たのはそれきりだ。それが「ザ・マジックアワー」だった。子供二人を連れた父はもちろん映画に遅刻した。焦る私に父が「まだ予告編だから大丈夫大丈夫」と言ったのを覚えている。開演から15分を過ぎていた。映画本編はもちろん始まっていた。
 親子三人いそいそと席につき、映画を見た。面白かったと思う。ただ、三谷幸喜作品は小学生にはちと早かった。私が唯一覚えているのは、映画の中で鮮やかな夕暮れを「マジックアワー」と呼んだことだった。夕焼けや夕暮れではなく、マジックアワー。この響きに幼い私は魅力された。
 家からは山の向こうに沈む夕日が見える。赤やオレンジ、時に紫にまで変わる空の色を見るたびに、私は「マジックアワーだ!」と言っていた。暇そうな家族がいれば呼びかけ、一緒に見ていた。今でも夕日を見る度に、胸の内で「マジックアワー」と呟いてみる。そして、この映画のことを思い出す。正直、内容は殆ど覚えていないので今度見返そうと思っている。
 鑑賞してその世界の外に出た時に、何か少しでも世界を好きになれたなら、それは良い作品なのかもしれない。少なくとも私は、1日のたった一瞬、魔法の様な一時をずっと目に焼き付けてきた。これが作品を作りたい、その原動力なのかもしれない。

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