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     ぐうたらのあなぐら

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日常で思ったこと自由に書きます。ここはぐうたらのあなぐらです。
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2024年1月の記事一覧

鼠は夜のうちに走ル

鼠は夜のうちに走ル

鼠は夜半のうちに走ル(仮)

1
田舎者は上ばかり向いて、歩いているものだからすぐにバレるというのは一昔前の話で、今は携帯に目を向けて、うろうろしているのが、余所者の可能性が高く、そんな僕は高く聳えるビルディングをボヤボヤと眺めつつ、且つ携帯電話を頼りによちよち歩いている。
よくもまあ、どこから湧いて出たのか川のようにして人があちらこちらで流れをつくり、どこもかしこもお祭りのごとく、てんやわんや、

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ねじれる都市の酒処

ねじれる都市の酒処

「ハイボウル一杯百圓??」
僕は目を丸くする。
ラミネート加工されたお品書きには、確かにハイボウルが一杯百圓とある。
さすが天下の台所と謂れるだけあって、大仰に光り輝く店が所狭しと軒を連ねる。
メイドさんカッフェや芸人さんの小屋を通り過ぎ、小道具屋が立ち並ぶ商店街をぬけ、ぱっとせぬビルディングのニ階。
席が100はあろうか、騒々しく大きな居酒屋。まだ早い時間だからか、人はまばらで、騒々しいのは店内

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もしもしあなた様

もしもしあなた様

もしもしあなた様

気が滅入って何をする気にもなれずに海を漂う塵のように、これといった希望もなく彷徨う。いつまでも出口がないように思われて途方にくれる。
生きていると本当に色んな事が内にも外にも絶えず巻き起こるわけで、それによって調子が変わるというのは誰しもがある事でございましょう。むしろ何も起こらなすぎるということで、調子を悪くすることすらあるわけですから人間という生き物は大変厄介な生き物でござ

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晦日正月ぐうたん日記 3

晦日正月ぐうたん日記 3

31日

実家。金沢。
先日降ったらしい雪は街の隅っこに微かに残る程度で、京都よりは寒いものの例年に比べ穏やかな気候で過ごしやすい。と思っていたら、やはり北陸の冬、そんな単簡にはいかぬ。
雨ふりふり。大雨。
昼から父、兄家族たちと大型ショッピングモールへ。そういえば普段あまり行かない。
みんなでぶらぶらする。姪っ子から「パン泥棒」なるものを教えてもらう。すっごく可愛くて是非、今度絵本を読んでみよう

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