強くないデッキの話をしよう【考え方編】
ポケモンカードの大会上位入賞者記事がここ1年くらいの間に急激に充実してきています。
一昔前の情報封鎖が当たり前だった時から比べるととても良い時代になったと思います。
強い人の書いた強いデッキの記事は、どれも文章が美しいです。なぜなら考えが整理されているからです。私もアップされた端から読ませていただき、毎回心の中で拍手をしています。
強くないデッキの話をしよう
世の中には様々なデッキが生まれては崩されています。当たり前ですが前項で述べた強いデッキの数より強くないデッキの数の方が圧倒的に多いです。
私は最近、デッキを組むことや対戦して検証することにそこまで時間を割けないので、
あらゆる環境のデッキに対して理解が足りていないですし、自分の知らないデッキも多いと思います。
なので、強くないデッキの記事も読みたいのです。そもそも読むことが好きですし。
何をもって強い、強くないと判断するかはわかりません。同じレシピでもその大会の環境や、使い手との相性にもよるでしょうし、定量的に定義できるものでは無いと思います。
しかし画一的な定義はないにせよ、各個人の中ではデッキに対して「強い」「強くない」というジャッジを下しているのは間違いないでしょう。
この記事で問題にしたいのは、
「このデッキは強くない」→「なので記事にする価値がない」というロジックです。
果たして本当に、強くないデッキの記事は価値がないのでしょうか。
世の中には強くないデッキの方が多いのです。その価値が認められればもっと世の中に記事が増えますよね。圧倒的に。
というわけでこの疑問に対して様々な方向から検討してみるのがこの記事の論旨です。
強くないデッキの価値①『相手のレベルに合わせられる』
具体的な状況を挙げてみます。
参加したジムバトルでポケモンカードを始めたばかりの方がいた。
スタートデッキをちょっと改造したようなデッキで参戦していたので、対戦には勝ったがそのあとフリーバトルを楽しみたい。
しかしカバンの中には大会チューンのルガゾロとウルネクしかなく、どうやっても圧倒的な試合展開になってしまう。
「あぁ!もっと強くないデッキを持ってきていれば…!!」
おそらく、ポケモンカードを長く続けている人や強いデッキを組める人ほどこういった状況に遭遇したことがあるでしょう。
強くないデッキがあれば、もっとポケモンカードの楽しさを伝えられることができたのに…!!
こういう状況下においては
「強くないデッキの価値」>「強いデッキの価値」
ということが言えるのではないでしょうか。
ポケカを始めたお父さんが楽しいデッキを探したら、世の中に大会上位入賞デッキしか紹介されていなかったら嫌ですよね。
強くないデッキの価値②「誰かのたたき台になる」
強いデッキの共通点は「何度も改良されている」という点です。
どの大会の入賞レポートを見てみても、
「頭の中で組んだ60枚がそのまま強かった」というケースはまず見ません。
強いデッキというのは、
作って、戦って、反省して、作り直して、戦って、反省して…というフローを幾度も繰り返した末に生まれているものだとわかります。
これもポケモンカードを長くプレイしている方や、強い方ほどわかってくれると思います。
また、多くの方は大会に入賞できなかった際、上位の同じデッキタイプのレシピを見て、「あー、なるほどそのカードを入れれば良かったのか」と気がつく経験もあるでしょう。
そのコンセプトの強いデッキにABCDというアイデアが入っていたとして、あなたがABを思いついている時、同時にCDを思いついている人がいるかもしれません。それをお互いに発信していたら…。
2017のマスター世界2位の方も、大会後に「確実に入れた方が良かったカード」として1枚挙げています。世界2位のデッキでもまだ改良の余地があるのですから、おそらく改良の余地がないデッキなどほとんどないのではないでしょうか。
今は強くないデッキかもしれませんが、誰の「アイデアA」にも発信する価値が十分にあると私は思います。
強くないデッキの価値③「強さ以外の価値」
面白さ、かっこよさ、エモさなどです。
私が常々書いていて、どれだけ浸透しているかわからない考え方なのですが、
ポケモンカードは他のTCGと比較しても「競技環境以外の環境」で遊ばれるケースが多いカードゲーム、もとい遊びだと思います。
親子で、兄弟で、友達同士で、カップルで、飲み会で、そしてこれからは社内コミュニケーションとして遊ばれるポケモンカード。
そういった対戦は「相手を負かすこと」よりも「楽しい時間を過ごすこと」が目的であることが多いはずです。
念のため補足すると、勝てないデッキというわけではありません。片方が勝ちを目指しているのに、片方が勝つ気がないデッキだとそれはそれで楽しくなくなってきます。状況と相手によってその対戦がもっとも有意義になる方法は変わってくると思います。
これらは私のイベントで実際に発言された言葉です。
「相手にマリガンをたくさん引いてもらって回してもらう」
「Nは相手が事故っていたときに使う」
「そんな勝つためのカード入れないよ」
これらの発言はすべて、自分が勝ちから遠ざかり、相手が勝ちに近づくという意味の内容ですが、実際に相手との対戦を楽しむためにその選択をした人がいます。
この話から言えることは、
勝ちから遠ざかる選択すら、時には価値があるということです。
まとめ
ここまでの3つの話で「強くないデッキにも十分価値がある」ということがわかっていただけたでしょうか。
デッキに価値があるということは、そのデッキについて書かれたものにももちろん価値があるということです。
少なくとも、書かないよりは書いた方が誰かのためになるということがわかっていただけましたね。
それでは皆さんもぜひ、強くないデッキを作ったら記事を書いてアップしてみましょう。
おしまい。
って違ぁーーーーう!!!
あえてこんなことを書かずとも、「強いデッキにしか価値がない」なんて思ってるクロスくんみたいな人は実際そんなにいないですよ!!
だからこんな良い子ちゃんみたいなことを書いても別に「じゃあ書こう」とはなんないですよ!!
そもそも極論、自分のデッキである時点でめっちゃ価値あるからね!みんな「俺のデッキボロ負けしたけど最高だったぜ」って思ってるから!そうじゃないとポケモンカード続けてないから!!
みんな自分のデッキ紹介したいし、「すごいね」「いいデッキだね」って言ってもらいたい!!知ってる!!俺もオタクだから知ってる!!!
だから「書こうかなぁ、でもなぁ」ってなっちゃうその本当の原因、「でもなぁ」の正体は、
うまく書けるかなぁっていう不安であったり、
有名人じゃないしなぁっていう自信のなさであったり、
誰も見なかったらどうしようっていう恐怖であったり、
それらから発生するめんどくささであったりするわけですよ!!ね!!
それらをひっくるめて2文字で表現するなら「空気」!
なんかこれ書いていいのかなぁっていう空気!それが我々の敵!!
そして空気はみんなで作ってるものだから1人の力では変えられないと思う!
なので次の記事、「書き方編」では、
・どうやったらいろいろな人に読まれる記事になるか
・どうやったら役に立つ記事だと思われるか
・どうやったら記事書くめんどくささをなくせるか
みたいなことを考えていきたい!!
空気はすぐに変わらないけどみんなでがんばればちょっとずつ変わると思うのです!
補足
この↓に「こっから有料です」みたいな文言が表示されてると思いますが、記事の内容はこれで終わりです。
私の記事を読んで、「結構よかったよ」とか、「最近頑張ってるね」とか、「この前のイベント楽しかったよ」とか、「シンプルに好きです」とかと思ったら、ストリートミュージシャンに100円払うくらいの気持ちで100円いただけると励みになります。
有料noteの仕組みに関してはガクさんが記事にしてくれました。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?