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クリエイターのためのアイデア集

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クリエイターのためのテクニック&ヒント大全集!!!
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2021年12月の記事一覧

サンドバッグに頭突きしまくる

◆概要【サンドバッグに頭突きしまくる】は「修行、特訓」に関するアイデア。 武術家たちが一心不乱にサンドバッグに頭突きしまくる様はじつにシュール。「シュールすぎて笑える」という修行シーンを描きたい時におすすめだ。 ◆事例研究◇事例:映画「少林寺三十六房」 ▶1 家族や仲間を殺されたサンダ。彼は「武術を身につけて仇を取るぞ!」と少林寺に入門した。 ※補足:少林寺の修行システムは以下の通り。 ・Point1:少林寺に入門した僧は、武術のトレーニングを受けることができる。

バイオニクス法を使って新武器・新技を開発する

◆概要【バイオニクス法を使って新武器・新技を開発する】は「修行、特訓」に関するアイデア。 「バイオニクス法」とは、生物の生態や構造を参考に新しいアイデアを得ようという発想法である。考えてみれば、あらゆる生物は厳しい生存競争をくぐり抜けて今日まで生き残ってきた強者なのだ。そんな彼らから学ぼうというのがこのバイオニクス法。例えば、撥水繊維が、蓮の葉の表面構造にヒントを得て開発されたことはよく知られている。 具体的にいうと……「どうにかして敵を倒せぬものか?」と悩みまくる主人公

よく似たキャラが登場する場合、「A氏といる時には2人の共通点を、B氏といる時には2人の相違点を強調する」と書き分ける

◆概要【よく似たキャラが登場する場合、「A氏といる時には2人の共通点を、B氏といる時には2人の相違点を強調する」と書き分ける】は、創作の技術の1つである。 このテクニックには2つのメリットがある。 第1に、エピソードを作りやすくなるはずだ。何しろ、「A氏といる時には2人の共通点が強調されるエピソードを、B氏といる時には相違点が強調されるエピソードを作ろう」と意識すればいいのだ。ルールが明確だから創作が捗る。 第2に、読者・鑑賞者が2人の共通点と相違点を理解しやすくなるは

「複数のキャラが似たような行動を取る」という描写によって、彼らが同じ気持ちを抱いたこと・抱いていることを暗示する ~特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」の場合

◆概要【「複数のキャラが似たような行動を取る」という描写によって、彼らが同じ気持ちを抱いたこと・抱いていることを暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。 ◆事例研究◇事例:特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」 ▶1 本作の主要キャラの1人・桜子(若い女性)。 彼女は、 ・Step1:五代(主人公)の友人である。また、大学院で古代文字を研究している。 ・Step2:その縁で、五代がクウガに変身して怪物と戦うようになってからは、「古代文字を解読することで

相手の決意表明に対して、言葉ではなく行動で応える

◆概要【相手の決意表明に対して、言葉ではなく行動で応える】は、創作の技術の1つである。 決意表明に対して、「よし、わかった!一緒に頑張ろう!」と言葉で応じる。……これではあまりにも芸がない。セリフの代わりに行動で応じるべし。その方が洗練されているし、面白くなるはずだ。 ◆事例研究◇事例:特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」(第1-4話) ▶1 主人公の五代はふいにスーパーパワーを獲得、クウガに変身できるようになった(第1話)。最初は困惑していたものの、彼は間もなく腹を決め

「私とこの人は似た者同士だ」と感じた時に、相手を仲間と認めるようになる

◆概要【「私とこの人は似た者同士だ」と感じた時に、相手を仲間と認めるようになる】は、創作の技術の1つである。 共通点や類似性というのは、人と人とを結びつける接着剤になり得るものだ。例えば、「この人は私と似ている。だから信頼できる」とポジティブな理由でタッグを組むこともあるだろう。逆に、「この人は私と同じくらいグズだ……放っておけないよ!」と後ろ向きな理由からくっつくカップルもいる。 ◆事例研究◇事例:特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」(第1-4話) ▶1 主人公・五代は

決意表明の舞台を「炎上する教会」にすることで、そのキャラが「赦し・癒しは不要!私はどうなっても構わない!!」と覚悟を決めていることを暗示する ~特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」の場合

◆概要【決意表明の舞台を「炎上する教会」にすることで、そのキャラが「赦し・癒しは不要!私はどうなっても構わない!!」と覚悟を決めていることを暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。 ◆事例研究◇事例:特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」(第1-2話) ▶1 本作の主人公は、五代(20代の青年)。 彼は第1話で特別な力を得た。このスーパーパワーを使えば怪物をぶちのめし、人びとを守ることができるだろう。 が、1つ大きな問題がある。五代は心優しい青年であり、

ごく普通の人が「敵と戦うための特別な力」を突如授かった。当初彼は個人的な事情からその行使を躊躇していたが、やがて人びとのために力を使おうと決意する

◆概要【ごく普通の人が「敵と戦うための特別な力」を突如授かった。当初彼は個人的な事情からその行使を躊躇していたが、やがて人びとのために力を使おうと決意する】は、ストーリーのひな形の1つである。 ポイントは、【個人的な事情から躊躇していた → だがやがて、皆のために戦おうと決意する】という展開だ。要するにこれは滅私奉公の物語であり、このキャラは自己犠牲精神の持ち主なのだ。 そして、私たちはそんなキャラを好きにならずにはいられない。多くの読者・鑑賞者は彼に感情移入し、彼の戦い

一見すると第四の壁を破って鑑賞者に語りかけているように見えるが、じつはそうではなかった ~特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」の場合

◆概要【一見すると第四の壁を破って鑑賞者に語りかけているように見えるが、じつはそうではなかった】は「メタフィクション、第四の壁」に関するアイデア。 ◆事例研究◇事例:特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」(第1話) ▶1 本作の主人公は、五代雄介(24歳の青年)。 ・Step1:第1話冒頭、五代は唐突に鑑賞者に向かって語りかける。曰く「いきなりだけど俺さ、辛い時笑顔でいられる男ってカッコいいなって思ってる」。多くの鑑賞者はギョッとしたはずだ。一体何が始まったんだ!? ・S

つるつる滑る場所を歩く

◆概要【つるつる滑る場所を歩く】は「修行、特訓」に関するアイデア。 笑える修行シーンやエロティックな修行シーンを描きたい時には、「つるつる滑る場所を歩く」というメニューを取り入れよう。 要するに、TVのバラエティ番組などで見かける【芸人たちがローションの中で走ったり、相撲したりする → つるつる滑るので満足に立つことすら難しい】というあれだ。あんな風に、「堅物キャラが滑って転ぶ様子」や「かわいいキャラがひっくり返り、意図せずしてエロティックなポーズを取ってしまうシーン」を

ポリシーやモットーが感じられない小悪党

◆概要【ポリシーやモットーが感じられない小悪党】は、キャラクター類型の1つである。 あなたの作品に「小悪党」を登場させたい時には、その悪党がポリシーやモットーを持っていないことを強調するといい。そうすれば、小物感が漂い始めるはずだ。 一方、「主人公に負けず劣らずカッコいい悪党」を描く時には、彼がポリシーやモットーを大切にするキャラだと強調するのがいいだろう。 ◆事例研究◇事例:映画「片腕ドラゴン」 ▶1 映画「片腕ドラゴン」の敵役はチョウ。彼はカンフー道場「鉄鉤門」

戦いの中で体の一部を失った戦士が、残った部位を鍛え上げ、復讐を果たす

◆概要【戦いの中で体の一部を失った戦士が、残った部位を鍛え上げ、復讐を果たす】は、ストーリーのひな形の1つである。 「体の一部を失う衝撃シーン」から始まり、「戦士の絶望 → そこからの復活 → ユニークな修行 → そして仇討ち」と、見どころ満載の物語になるはずだ。 ◆事例研究◇事例:映画「片腕ドラゴン」 主人公チェン・ロンはカンフー道場で修行に励む青年だ。 ところがある日、彼は悪人から逆恨みされる。そして、悪人が雇った凄腕格闘家(沖縄空手の達人らしい)に、手刀1発で右

ソーラン節をBGMに、ソーラン節らしからぬことをする

◆概要【ソーラン節をBGMに、ソーラン節らしからぬことをする】は、創作の技術の1つである。 ソーラン節は、元々はニシン漁の際に歌われる民謡だった。 だが、1999年に放送されたTVドラマ「3年B組金八先生」で生徒たちが踊ったことをきっかけに、昨今は<文化祭や体育祭で中高生が踊るもの>というイメージも強い。例えば、アニメ「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」には、白銀会長がソーラン節を習得せんと奮闘するエピソードがある。 そんなソーラン節を<ソーラン節らしから

精巧な機械のように戦う

◆概要【精巧な機械のように戦う】は「戦闘」に関するアイデア。 目にも止まらぬ速さでおにぎりや菓子を大量生産する食品工場の生産マシン……TV番組などで見たことがあると思う。そして、その寸分の狂いもなく動き続ける様を見ていると何とも言えぬ心地よさを感じるという人は少なくないだろう。 「機械のように戦うキャラ」の戦闘シーンには、これと同種の心地よさが漂っている。 読者・鑑賞者が見ていて心地いいなぁと感じる戦闘シーンを描きたければ、「精巧な機械のように戦うキャラ」を登場させよう