【イラスト初心者】絵を描き始めるときにおすすめのシャーペンとその他【文房具マニア兼絵描き】
私のお絵描きは、一冊の大学ノートとクルトガから始まった。当時は何から手をつけたら良いかわからなかったし、何を買えばいいのかもわからなかった。あれから色んなノートを、ペンを買い漁り、知見を得た。お絵描き歴約8年の私なりに「これらさえあれば不足感なしにお絵描きライフを始め、楽しむことができるだろう」という一通りの道具をリストアップした。
まず最初にリストアップしておきます。説明は後程
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・コピー用紙(A4、再生紙でないもの)
・シャーペン
グラフギア500(0.7、0.5、0.3、計3本)
Orenz nero(0.2)
シャー芯(全て2B)
・芯ホルダー(2.0)×2本
芯(2H、2B)
・消しゴム
MONO消しゴム
MONOゼロ
・30センチ定規
・クリップボード(A4)
・トレーサー(※)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
コピー用紙(A4)
各メーカーから様々なノート、或いは漫画用紙、その他特殊用紙が販売されておりどれを買えば良いか悩むことがあると思います。私も今まで高いノートから安いノートまで、様々なものに手を出してきました。
そんな中でも特に書き味が秀でて良いわけでも、保存性が良いわけでもないコピー用紙をなぜおすすめするのか、理由を下に記していきたいと思います。
・理由その1「コスパがよい」
最初はそれこそノート1ページに絵を描いただけでも、相当な満足感が得られると思います。1日1ページなら、よくある大学ノート(30枚綴じ60ページ)を1冊買えば2ヶ月弱絵を描けます。
、、、が、実は絵を描き慣れてくると1日1ページでは到底満足できなくなり、多い日には10ページくらい消費することもあります。そうすると60ページのノートなら一週間しか持たない、分厚い100枚綴じ200ページの本でも一ヶ月持たなかったりします。そうなってくると都度ノートを買い足すのがめんどくさくなって、気軽に描いて、気に入らなければすぐ丸めて捨てられるコピー用紙を快適に感じられるようになるかと思います。
↓ここ半年分くらいで描きためたもの(そろそろ新しいクリアファイルを買うべきか)
・理由その2「重ねられる」
コピー用紙は薄いので、下書きの上に重ねるとうっすらと透かして見ることができ、下書きを消さずに清書をすることが出来ます。
こちらが下書き
そして、その上に新しいコピー用紙を一枚
透かしてみると、、、
うっすらと下に敷いた下書きの線が見えます。写真だとすごく薄く見えますが肉眼で見るともう少ししっかり見えます
そのまま清書しました
また、下書きは残しておくことで後の作品作りのヒントとなることがあります。
なお、紙を重ねて描くとき、後述のクリップボードがあると便利だったりします。
・「A3サイズのコピー用紙もあるとなおよし」
絵を描くことになれて、描ける情報量が増えてくると私のようにA4では窮屈に感じることがあると思います。紙が大きければ大きいほど繊細で細かい絵を描くことができ、また、のびのびとした構図が可能になります。
シャーペン
グラフギア500(ぺんてる)
(0.7、0.5、0.3、系三本)
先ずは、0.7ミリのものを一本買っておくだけでも良いかもしれません。(なぜ0.7ミリが最初なのかは後程説明します。)
3種ほど線の太さを揃えておくことで、幅のある表現が可能になります。
ちなみにグラフギアシリーズは、ぺんてるから発売されているシャーペンで、いわゆる「製図用シャーペン」というものに属するシャーペンです。
製図用シャーペンは、名前の通り精密な図画を描くために特化して設計されており、普通のシャーペンよりも芯がぶれにくく、線を引きやすいバランスに設計されています。(文字の書きやすさと、絵の描きやすさは別物なので注意が必要です。)
勿論グラフギア500以外のシャーペンでも絵を描くことに問題はないので、こだわりの一本があればそういったものを使用しても良いです。
ちなみにグラフギア500以外のものでは、同メーカーから出てる「スマッシュ」、Uniから出てる「クルトガ」、少し奮発するならファーバーカステルの「TK-FINE VARIO L」がおすすめです。
↓上から「TK-FINE VARIO L」、「スマッシュ」、「クルトガ」
ただし、「疲れにくい」のうたい文句があるシャーペンについては絵に不向きなケースが多いので、慎重に選んでいただくと良いと思います。
Orenz nero(0.2、ぺんてる)
あれば便利なものです。
グラフギア500同様、ぺんてるから発売されているシャーペンです。価格は3000円と高めですが、ノックをせずに描き続けられるので、ラフを沢山描くときなどに重宝します。
また、高級感のあるマットなブラックを活かしたデザインがお絵描きの士気を高めてくれること間違いなしです。
0.3ミリではなく、0.2ミリをおすすめする理由は、0.3ミリのものにはパイプクリーナー(芯詰まりを解消するためのもの)が付いていないからですが、ここはお好みで0.3ミリのものでも良いかと思います(滅多なことで芯詰まりは起きないので)。
シャー芯(2B)
基本的に、絵を描くときのシャー芯は濃いめのものがおすすめです。これだけでも見映えが変わります。
時々、ペン入れをするだけで絵がうまくなったように感じることがありますが、これは線がはっきりして絵としての見映えが良くなるからです。
同じように、ペン入れをしなくても濃いめの線を使うだけで簡単に映える絵を描くことが出来ます。
ちなみに、硬い芯でも筆圧をのせることでそれなりに濃い線を出すことはできますが、芯そのものの黒鉛の濃度が違うため、結果的に黒の発色の良さが変わってきます。そしてそれは絵の見映えとして反映されます。
筆圧が元々高くて柔らかい芯が苦手という人は、この機会に柔らかい芯で線を引く練習をしてみるのもありかもしれません。筆圧を意図的に抜けるようになると腱鞘炎の予防にもなります。
(シャーペンで芯が折れることが多いときに原因として、筆圧以外に、芯やシャーペンそのものの質が悪いことも考えられます。私がグラフギア500を勧めるのは、ぺんてる製のシャーペンはペン先の質が非常に高くて、芯が全く折れないというのも理由のひとつです。)
芯ホルダー(2.0)
二本あると便利です。一本には2Hの芯を入れ、もう一本には2Bの芯を入れます。どちらも主に下書きに使います
太い芯のメリット
まず第1に「大は小を兼ねる」よろしく、芯が太いほど多様な線が引けます。片減りさせて芯の角をうまく使うことで太い線は勿論、0.2ミリのシャーペンにも負けない細い線が引けます。
↓2Bの芯で描いたもの
これをうまく使うとこんな感じの絵が描けます
繊細な髪の描写から、淡い唇の色味まで1本で表現することができたと思います。
そして第2に、太い芯は紙を痛めにくいということが挙げられます。実際に描いて書き心地を比べてもらえればお分かりいただけると思いますが、細い芯ではカリカリと紙を「引っかく」感覚があり、太い芯では紙を「撫でる」ような書き心地になります。
特に下書きでは描いては消すということを繰り返し、紙が痛みやすくなります。下書きを修正しているうちに紙に穴が開いてしまった、なんてことを防ぐためにも太い芯を使って下書きを描くことを心がけると良いでしょう。
シャーペンで1本目に0.7ミリのものを勧めるのも、同様の理由でなおかつ、初心者でも扱いやすい太さだからです。
消しゴム
大きめの消しゴムと、細かいところを消せるペン型の消しゴムが用意できると重宝するでしょう。
基本的にはMONOの消しゴムがおすすめです。物によっては良く消えるけども紙を痛めたり、汚してしまうものがあるので注意して選びましょう。(絵の消しゴムは良く消えるよりも、きれいに消せて、紙に優しいのが条件です。)
流通は少ないですが、PLUSの「AIR IN」消しゴムもおすすめです。
30センチアクリル定規
絵の下書きや、主に背景を書くときに大活躍してくれます。
背景をわざわざ定規使って描くのはちょっと、、、、という気持ちもわかりますが、必ず用意しておきましょう。
インクで汚れることがあるので、下書き用とペン入れように2本あると安心です。
クリップボード
コピー用紙を重ねるときも、野外で絵を描くときもこれがあると快適に絵を描くことが出来ます。
ちなみに、コピー用紙で絵を描くときには必ず下に10数枚のコピー用紙を敷いておくようにしておきましょう。これがクッションの役割を果たし、しっかりと安定感のある線を描くことが出来ます。
トレーサー
アナログ絵描きにとってはもはや必需品のひとつ。名前通りトレース作業をするためのもの。台本体が発光し、分厚い紙を重ねても下書きを透かして描くことが出来ます。
ただ、初心者には手を出しにくい価格になるとは思いますので、しばらく絵を描いて慣れてからでも遅くはないかと思います。
後書き
ここに上げたものはあくまでスターターセットにすぎない。ここから自分が描きたい絵に会わせて、絵の具やペン、或いはデジタル画材を買ってくといいだろう。
水彩画、ペン画、デジタル、その他etc、、、いづれの道に進むとしても、最初は一本のシャーペンと一枚の紙から始まるものかと思う。この記事がこれからを絵を描き始める、またはすでに存分に絵を楽しんでいるどこかの誰かの参考になれば幸いである。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
最後に、これら全てをいきなり買うのはちょっと、、、というのもまたごく普通の反応になるとは思うので、下に優先順に並べて再度リストアップしておこうと思う。
(優先度高め)
・シャーペン(1本目のおすすめは0.7)
・消しゴム
・コピー用紙(A4)
・クリップボード
・30センチアクリル定規
・芯ホルダー
・トレーサー
(優先度低め)
紹介した道具のamazonのリンク
グラフギア500(0.7)
(私が所持しているものと同じものが見つからなかったので、代わりに信頼度の高いKOKUYOのもののリンクを貼っておいた)