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家庭連合(旧統一教会)が反日ではない「根拠」を紹介

「 家庭連合 = 反日カルト 」

この批判を最初に聞いた時、僕は正直吹き出しました。

「“反日”の根拠って何?」
「韓国発の宗教だから? だったら韓ドラも反日?」


僕は家庭連合(旧統一教会)会員を20年以上やっていて、教会の礼拝にも(基本的には)毎週参加する「まじめな会員」です。

そんな僕は少なくとも過去10年くらい、家庭連合関係者から反日的な発言を聞いた記憶がありません。


しかし、本屋で立ち読みをしていて、とても納得できました。家庭連合の「教典」を根拠に批判している方がいたからです。

この記事では、家庭連合が反日ではない根拠を紹介します。


家庭連合が反日ではない3つの理由

家庭連合は事実として、反日ではありません。

理由として、以下の3つをあげることができます。

  • ①教典について。『原理講論』の再臨論には、反日的要素がたしかに見られるが、この本はそもそも古い。

  • ②教祖について。韓総裁は、反日感情とは無縁(証拠あり)

  • ③実態について。教会員のほとんどは保守。特におじさんたちはかなり右寄り。

それぞれを解説していきます。


教典『原理講論』はかなり古い

家庭連合には教典と呼ばれるものが何冊もありますが、『原理講論』はその一つです。

『原理講論』を根拠とすれば、「家庭連合=反日」はたしかに成り立つかもしれません。

ただし現実を言えば、反日意識をもっている信徒はほぼ皆無です。


「再臨論」は反日?

まず、反日の根拠となっていた『原理講論』再臨論について紹介します。ここには、

  • 1910年、日本が強制的に韓国を合併

  • 韓国民族の自由を完全に剥奪し、数多くの愛国者を投獄、虐殺。残虐無道な行為をほしいままにした

  • 1919年独立運動の際には、多数の良民を殺戮した

  • 満州では老若男女関係なく、皆殺し

  • 以上を踏まえて、日本はサタン側の国

などが記述されています。


戦前に日本が行ったことの是非はさておき、、


この記述をもとに、

日本は韓国を過酷に迫害したサタン側の国家
  →とても罪深い
    →罪の償いとして、日本人は徹底的に献金せよ

という論理はたしかに成り立ちます。

そんな罪意識で献金をしていた統一教会信徒も、過去にいたかもしれません。

しかし、昨今の家庭連合信徒のなかで、贖罪意識で献金をやっている方はほぼ見当たらないです。

ほとんどの信徒は、救いに対する「感謝」や教団が掲げる人類一家族の理想に貢献したいという動機で献金してると思います。


執筆の時代背景

『原理講論』の執筆は1960年代中頃なので、家庭連合の中では最も古い教典の一つです。

『原理講論』はかなり古いこともあり、以下のような点を指摘することができます。(教会の教典を、一信徒の視点で分析するのは信仰的によくないかもしれませんが)

  • 教理の中でもっとも重要な「真の愛」への言及がなく、「理想的な家庭」についても記述が抽象的すぎてよくわからない。

  • キリスト教徒向けに書かれているので、非キリスト教徒にはわかりづらい。

  • 1960年代の時代認識に基づいて書かれているので、現代にあわない箇所が少なくない。


とくに、『原理講論』の最終章に位置する「再臨論」は戦前を知っている韓国人(キリスト教徒)向けに書かれており、他国の人や現代の韓国人にとっては違和感が大きいと思います。

(あくまで、一信徒のコメントですよ)

1960年代の韓国は、北朝鮮よりも貧しく、民族として誇れるものが見当たらない状況でした。

とても悲惨な状況だったからこそ、「なぜ韓国はこんなに悲惨なのか」の理由が再臨論の中で何度も強調されています。

しかし今の韓国は、文化(韓ドラ・K-POPなど)や半導体技術などで世界一流と自負しており、1960年代の韓国人と現代の韓国人では、『原理講論』再臨論に対する感想はだいぶ違うと思います。


教理は進化する

家庭連合をよく知らない大多数の方からすると不思議かもしれませんが、家庭連合には教理が進化・発展してきた歴史があります。


『原理講論』に以下のような記述があります。

神霊と真理とは唯一であり、また永遠不変のものであるけれども、(中略)それを表現する程度や方法は、時代に従って異ならざるを得ない

前編第三章「人類歴史の終末論」

『原理講論』そのものに、真理は唯一だけれども表現方法は「時代に従って異なる」と記述されています。

なので、約60年前に書かれた『原理講論』に時代錯誤的な表現があっても、不思議ではないのかなと思います。


ちなみにですが、

『原理講論』のよさは、家庭連合が理念とする世界観・歴史観が体系的に記されているところです。そういう点で、『原理講論』は今も重宝されていますよ。

もちろん、僕も『原理講論』を重宝してます(今年は一回以上読みました)


自虐史観とは無縁

家庭連合の教理では「日本の立ち位置」はとても高いです。

1990年代末頃から、家庭連合のなかで日本は「母の国」とされています。

対して、韓国が「父の国」、アメリカが「長子の国」です。

家庭連合の中では、日本の序列はアメリカよりも上なんです。


「家庭連合=反日」という批判には、「韓国が父の国、日本が母の国だから、日本は韓国に一方的に仕えなければならない教理になっている」という話も耳にします。

僕に言わせると、それは家庭連合を批判する人たちの一つの解釈であり、事実ではないです。

「父と母は全く同じ価値を持っている」というのが家庭連合の理念ですし、夫婦は本来そういうものですよね。


また、家庭連合において、日本人は世界から尊敬されています。

理由は

  • 日本は世界へ、宣教師や宣教資金を送ることで、「共産主義との戦い」「社会貢献活動」などを具体的に支えてきた。

  • 日本人は家庭連合の理念と信仰という面で一番しっかりしている。

などがあげられます。

日本家庭連合の信徒には「日本に生まれてよかった」と思ってる方は少なくないですし、「自虐史観」とは無縁です。


ですので、家庭連合の教理では、親日になることはあっても、反日になるというのは考えにくい。

というか「反日になるはずない」と僕は思います。


韓総裁に「反日感情」はありえない(証拠あり)

続いて、文鮮明先生の奥様、韓鶴子総裁についてです。

文先生が奥様を第二教祖と言われていたこともあり、韓鶴子総裁は現・家庭連合の中で最も重要な存在です。


私は2020年、韓総裁の「指示」を聞いて、鳥肌が立つほど驚いたことがありました。

それは家庭連合の地域区分で、「台湾と日本を同じリージョンに位置づける」という指示でした。


この背景を知るために、当時の東アジア情勢を簡単に紹介します。

2019年に香港では100万人デモが発生し、2020年に入っても不安定な情勢が続いていました。

中国政府が香港の自由をかつてないほどに圧迫しようとしていました。当時、お隣の台湾で言われたのが「今日の香港、明日の台湾」です。

「香港の悲劇は台湾にとって、決して他人事ではない」というニュアンスで、よく使われた言葉です。


台湾は地政学的に重要な地域です。「台湾が中国政府の支配に入ることだけは絶対に回避したい」と、台湾・日本・アメリカの関係者は考えていたと思います。

そのような情勢の中で、韓総裁は「台湾家庭連合を、日本リージョンに入れる!」という大きな指示を出されました。


普通の韓国人はこんな指示を絶対にしない

韓総裁は戦前生まれの韓国人です。35年間の日本による支配が韓国人にとってどれだけつらかったか、お母さんやおばあさんを通してたくさん聞かれていたと思います。

実際、韓総裁の自叙伝の最後には、1919年(独立運動)と1945年(終戦・光復節)を体験したおばあさんのことに触れながら、こんな話が登場します。


国を失って悲憤慷慨する姿と、国を取り戻して飛び上がるように喜んでいる表情は、極めて対照的です。私は生涯、この2つの場面を胸に刻みながら生きてきました。どちらも、私にとって最も大切な人生の土台となり、里程標となったものです。

自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』


韓総裁は戦前の日本を知っている韓国人です。

韓国の悲劇は日清戦争後から本格的に始まりました。

「台湾を日本(のリージョン)に加える」という状態は、どう考えても19世紀末の日清戦争後を彷彿とさせます。韓国人にとって、とても受け入れられるものではないはずです。

もし韓総裁が反日感情をもっていれば、日清戦争後を彷彿とさせるような「台湾を日本(のリージョン)へ」というアイディアを考えることさえないと思います。


まとめると、

  • ①東アジアの国際情勢を踏まえたうえで、「台湾を日本リージョンへ」という指示を出す

  • ②指示を出したのは戦前の日本を知る韓国人

現実的にいえば、①と②はほぼ100%、両立しません。

普通の韓国人が聞いたら、それこそ「親日」「土着倭寇」なんて言われかねないです。

明らかに、韓国人を超越した発想です。


家庭連合会員は基本的に保守

つづいて、日本家庭連合会員の実態についてです。

家庭連合の理念では、良好な夫婦・親子関係をとても大事にし、家庭の安定・安心に価値をおきます(と私は理解しています)

なので、会員は基本的に保守的です。


また家庭連合の理念には、右翼や左翼を超越した「頭翼」という言葉もあります。

「保守をベースにしながらも、リベラルが持っている問題意識も尊重し、持続可能な社会を目指す」あたりが家庭連合が本来目指しているものだと僕は理解しています。

しかし、家庭連合の実態はだいぶ右寄りです。理由はおじさん方にあります。


おじさん方はかなり右寄り

家庭連合の歴史を担ってきたおじさん・おじいさん方は、若い頃に左翼と激しく戦ってこられました。

保守の代名詞のような自民党の青山繁晴議員や櫻井よしこ氏の主張に共感している「右寄り」のおじさん・おじいさん、家庭連合に少なくないと思います。

この層は家庭連合の中で、かなり存在感があります。


若者はやや右寄り

家庭連合の若者は、おそらく家庭連合ではない若者と似ていると思います。

安倍政権は若者から支持されていました。

彼らは安倍さんの思想やイデオロギーではなく、愛国心や国際舞台におけるリーダーシップ、そして若者に対しても偉ぶらない人柄などをみて、安倍さんを少なからず尊敬していたと思います。

家庭連合の若者も、基本的にはそんな感じです。


まとめ

今回の記事は、家庭連合は反日ではない理由を、教理・教祖・実態の3点でお伝えしました。

教理を根拠に、「家庭連合(旧統一教会)は反日カルトだ」という批判をしばしば目にしますが、根拠にしている『原理講論』は、家庭連合で重視される教典の中で最も古いものの一つです。

最近の教理に基づけば、日本は母の国として、アメリカよりも序列が上です。

世界の会員からも尊敬されており、日本会員は日本に誇りを持っています。

教理に基づけば、家庭連合に反日的要素は全く見当たりません。

教祖・韓総裁も反日感情を超越した、韓国人離れした方です。

家庭連合会員の実態も保守です。だいぶ右寄りでさえあります。


さいごに、、

家庭連合の教理に基づけば、家庭連合は健康・健全で幸せな家庭が増えることをめざしています。

家庭は人が生まれ育っていく場ですから、健康・健全な家庭がふえれば、日本の国力アップにも貢献できるはずです。

そういう意味で、日本家庭連合は韓国発の宗教ですが、愛国宗教団体を目指しているはずなんです。

実際、文先生・韓総裁ご夫妻は人材教育の目標として「愛天愛人愛国」を掲げ、自分が住む国を誰よりも愛する人になることを強調されています。


家庭連合が(批判内容はともかく)たくさん批判されているのは

「社会益になる成果を十分にあげられていないから」かもしれません。

僕も会員の一人として、そこは肝に銘じないといけないだろうなと個人的に思っています。

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