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家庭連合はLGBTQのどこに反対なのか

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)創始者の文鮮明(ムンソンミョン)氏が、同性愛者について「罪だ。罰を受けなければならない」などと差別的発言を繰り返していた。一連の発言は2002年に韓国語から日本語に訳され、LGBTQなど性的少数者の権利擁護に反対する教団の活動が鮮明になっていった。

毎日新聞


毎日新聞は独自の解釈を事実のように報道しますね。

「LGBTQなど性的少数者の権利擁護に反対する教団の活動が鮮明になった」とは、どんな事実に基づいて述べているのでしょうか?

世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合)がLGBTQについてどう考えるのか。僕なりに、統一原理・統一思想などを踏まえて解説してみます。

※「同性愛者が罪だ!」という発言の真意は旧約聖書と同じです。極めて宗教的理由です。ここではそれについては触れません。

反対したいのは「概念」


当たり前ですが、性的マイノリティと呼ばれる人たちの基本的人権や生存権は大事です。

家庭連合の理念としては、人類は「創造主(天の父母)の子女」という価値を本来もっているので、一人ひとりの価値は極めて尊いです。それはたとえ犯罪者であろうと、同じです。

LGBTQに関連して最も問題視したいのは、LGBTQという概念です。

性別には「男性」「女性」という「体の性」以外にも、「心の性」や「好きになる性」「社会的な性」など、いろいろな「ものさし」がある

性別って、体の性だけで決められるでしょうか?
自分の心の性は何だと思いますか?

以上のような話が、LGBTQの文脈でいわれますよね。

このような「性自認」という概念は家庭連合の理念と相いれない、と僕は考えてます。

家庭連合の理念に基づく解釈


家庭連合の理念(統一原理や統一思想)を踏まえていえば、

  • この宇宙をつくられた創造主は天の父母(天の父と天の母)である。

  • 宇宙は創造主・天の父母に似せて創られたので、分子などのレベルではプラスとマイナス、植物界ではオシベとメシベ、動物界ではオスとメシが存在の基本になっている。

  • 特に人間は創造主・天の父母の子女であるので、創造主に最も似た存在である。なので、男性は天の父に、女性は天の母に似ている。

もう少し、突っ込んで言えば、

  • 「性はグラデーション」「性の多様性」などは一部の人間が勝手に作り出した概念である。

  • 人間を最高に幸福にしてあげたい創造主としては、男性は健全な男性性を育み、女性は健全な女性性を育んでいってこそ、幸福な家庭を築くことができる、として人間を創造された。

家庭連合の理念に基づく解釈はこんな感じだと僕は理解しています。

じゃあ、どうして、LGBTQみたいな、多様な性みたいなことが(決してメジャーではないとしても)現実の人間社会で展開しているのか。

あくまで僕の見解ですが、

LGBTQではなく、「性的なアイデンティティ」という概念で説明したらいいと思います。

アイデンティティが確立できるか、できないか


アイデンティティという概念を生み出したエリク・エリクソンの理論によれば、
人間は乳児期に基本的信頼を育み、幼児期に自律性・自主性を育み、学童期に勤勉性を育みます。

それらの土台の上で、思春期にアイデンティティを育んでいく。

これが人間の健全な発達です。

アイデンティティの確立とは「自分という個が確立する。精神的に自立する」などをさします。

アイデンティティという概念では、アイデンティティを確立できる人もいれば、「アイデンティティの確立が不十分」という人も存在することを意図します。

統一思想を僕なりに踏まえると、

性的なアイデンティティの確立
 →精神的アイデンティティの確立

という順序がある、と考えます。

性的なアイデンティティが十分に確立されていないと、たとえば、

  • 男として生まれたけど、女として生きたい

  • 男として生まれたけど、男が好きだ。女は嫌いだ。

こういうブレが生じるかもしれません。

またおそらくですが、
性的なアイデンティティが確立していないと、精神的な安定が簡単ではないように思います。

なぜなら、性的なアイデンティティは人間にとって大前提だからです。

実際の真相は、当事者に聞いたことはないのでわかりません。

ただ、統一思想を忘れて、
エリクソンの理論だけを踏まえたとしても、

  • 男として生まれたのに、健全な男らしくない

  • 女として生まれたのに、健全な女らしくない

こうなってしまう基本的な要因は、成長の途上で健全な発達段階を経ることができなかったからだということができると思います。

発達には養育環境が大きな影響


アイデンティティの確立にあたっては、養育環境が極めて重要です。

  • 乳児期~学童期までの子どもの発達が不十分だった

  • もっと言えば、親から十分に愛されなかった

  • さらに、親どおしの仲が悪かった

  • そもそも、片親だった

以上のような養育環境では、性的なアイデンティティの確立が簡単ではありません。

人間は基本的に、

男の子は父親を、女の子は母親をロールモデルとして成長します。

さらに、健全な男女関係について、子どもたちは父母の関係性に触れながら学んでいきます。

父母がいなければ、あるいは父母がいたとしても関係性がいびつであれば、子どもたちは男性のモデル、女性のモデルに触れることができず、性的なアイデンティティの確立がうまくいかないかもしれないです。

繰り返しになりますが、僕としては、

  1. 乳児期~学童期までの十分な発達

  2. 性的なアイデンティティの確立(男の子は男性へ、女の子は女性へ、健全に成長)

  3. 精神的なアイデンティティの確立(健全な個の確立)

以上のような流れで、人間は精神的に発達していくのだろうと理解しています。

根本解決とは


家庭連合の理念に基づいて、僕は性自認や性的志向という概念に反対です。

創造主が作った自然の摂理に反し、あまりにも人間の解釈が過ぎる概念だと僕は感じています。

しかし、僕をはじめ、家庭連合の会員みなさんは人類みんなが幸せになることを願っています。

LGBTQと呼ばれる人たちは決して小さくない心の傷を持っているはずです。

LGBTQという概念を用いて、

  • 「今のままでいいんだよ」と彼らにささやき、

  • 「LGBTQを受け入れないのは差別だ!」とサイレントマジョリティーを威圧して、

  • 子どもの発達を無視した「過激な性教育」の復活を目論む

こんな人たちもいるみたいですが、そういうことをやっても、LGBTQとよばれる彼らの心の傷が癒えるわけではないですね。

性自認やLGBTQという概念を作り出し、それを社会に普及させたとしても、当人たちは別に幸せにはならないはずです。

彼らの心の傷は、本来は実の親との関係で修復すべきです。それが根本解決です。ただし、これは現実的に簡単ではない。

「彼らの親も傷ついた人生を歩んできたから、子ども(彼ら)を十分に愛せなかった」というのが真実だと思います。

私としては、天の父母の愛に出会っていくことが現実的な根本解決だと思います。


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