見出し画像

【棚主インタビュー企画第1弾】まちづくりコーディネーターって何?市川さん

初めまして。
学生スタッフとして100人の本屋さんに携わっています、海庵と申します。
この度、100人の本屋さんでnoteを開設し、棚主インタビュー企画を発足しました!
インタビュー企画第1弾として、世田谷を中心に「まちづくりコーディネーター」としてお仕事をされている棚番号12番の市川さんにお話を伺いました。

1.棚主とは

100人に約30センチ四方の棚1マスを借りていただき、100人がマイクロ書店オーナー(=棚主)になる仕組み。それが「100人の本屋さん」です。

画像4

2.子供の遊び場のない社会

〇市川さんの本棚の中からおすすめの一冊を教えてください。
私のおすすめの一冊は『遊びの生まれる場所』になります。
今の社会はサービス化が進み、なんでもお客さんにしがちという面と同時にお客さん側も過剰なサービスを要求するという問題があります。この本ではそういったことによって社会が息苦しくなっているのではないかということが主な論点として書かれています。
公園など子どもの遊びの場においても禁止事項が年々多くなっていて、遊べない社会、いわゆる余裕のない社会が生まれているのではないか、ということを指摘しています。
ここうした問題に対して、どうすれば社会に余裕ある「隙間」を作って住民同士が対話を図れるのか、その解決策を探っている本です。

画像1

西川正(2017)『あそびの生まれる場所—「お客様時代」の公共マネジメント』ころから株式会社

〇この本を手に取られたきっかけは何だったのでしょうか。
この本の著者である西川正さんと知り合いだったからです。
西川さんはNPO法人ハンズオン埼玉という団体で活動されている方なのですが、その活動として代表的なものが主に地域のお父さんが参加する「おとうさんのヤキイモタイム」です。今の子育ては、主体が母親となっていて、父親の出番がほとんどないことから、その父親に活躍の機会を作るために始めたものです。
焼き芋をする中で子どもや母親たちと子育てについての話もでき、かつ父親同士の関わりも作ることができるという効果も生まれています。

3.まちづくりの架け橋になる

〇市川さんは現在どのような活動をされているのでしょうか。
私はまちづくりをお手伝いする活動をしています。
「まちづくり」には大きく二つの意味があって、ひとつはハードな「街づくり」、もう一つがソフトな「まちづくり」です。ハードな街づくりとは、都市計画を作ったり建物を建てたりすることである一方、ソフトなまちづくりは、地域のために活動している人同士をつないだり、そういった活動を応援して盛り上げたりしてコミュニティをつくることです。僕は後者のソフトなまちづくりを支える仕事をしています。
まちの中には、困りごとがある人がいる一方で、その解決手段を持っている人もいます。その両者をつなげるのがソフトなまちづくりの活動です。地域住民、企業、行政がつながることで課題解決をめざす、その機会を定期的に設けることも活動のひとつですね。


4.棚主となったきっかけ

〇吉澤さん(店主)との出会いを教えていただけますか。
前々からすれ違っていたこともあったかもしれませんが、記憶にあるのは、4~5年ぐらい前に世田谷コミュニティ財団のイベントに来ていただいたのが最初だったと思います。

〇吉澤さんがきっかけで棚主になったのでしょうか。
ここ数年、世田谷のまちづくりに関する過去の資料を集めるプロジェクトを進めていたのですが、その資料の置き場所に困っていました。そんなときに、吉澤さんから、松陰神社に場所を借りて本棚をつくるので、その資料を置かないかというお話をいただきました。同時に、吉澤さんがこの場所を作るクラウドファンディングをされていて、そのリターンとして棚を借りる権利があったことから、僕自身も棚を借りることにしました。

画像2

5.世田谷とまちづくりに触れる場として

〇棚主になって何か変化はありましたか?
他の棚主のみなさんと知り合いになれたこともありますが、世田谷のまちづくりに関する過去の資料を置かせていただいたことで、これまで世田谷やまちづくりに関係のない方々の目に触れる機会を設けることができたこと、そして資料にまつわる話をゲストの方から聞く公開資料整理会もここで開催することができました。

6.世田谷歴史整理を進める

〇これからチャレンジしたいことはありますか?
現在、店内の天井に1960年代前半から2000年までの世田谷のまちづくりの歴史をファシリテーショングラフィックした年表が掲示してあるのですが、2000年で止まっているのでその先の年表を作りたいと考えています。2000年から今の世田谷へ、どのように変化してきたか関係者の方々に集まっていただく機会を設けたいですね。

画像3

7.もっと話を聞いてみたい、紹介された本を買いたい方は100人の本屋さんへ!

〇営業時間
月・火 おやすみ
水~日・祝 12:00-17:00
臨時休業についてはこちらをご覧ください。

〇アクセス
東急世田谷線松陰神社前駅から歩いて50歩、ファミマの2F。

鉄道でお越しの場合
下記いずれかの駅で東急世田谷線に乗換、松陰神社前駅下車
東急田園都市線三軒茶屋駅
小田急線豪徳寺駅(世田谷線山下駅へ)
京王線下高井戸駅

バスでお越しの場合
‣渋21・渋22・渋23・渋24・渋26・渋52・反11
松陰神社前バス停下車、松陰神社通り商店街を松陰神社方面へ向かい、踏切超えて50歩ファミマの2F
‣等13
世田谷区民会館前バス停下車、合同庁舎角を東に曲がり、松陰神社通り商店街に出た左角ファミマの2F

100人の本屋さん 地図

1540023 東京都世田谷区若林4-25-14コーナー松陰2F
070-8438-2636

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?