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忘れられない旅#6

忘れられない旅。
私は旅が好きだ。学生時代から47都道府県制覇を目指して、1週間近く家を空けることもあったくらい好きだ。
お気に入りの旅行先は普通で、王道の北海道や沖縄、京都、金沢、熱海、仙台あたりにも思い出はたくさんある。

「忘れられない旅」そう考えるとどうだろうか。忘れられないにも色々な種類があると思う。素敵な思い出が出来たから忘れられない。ひどい出来事があったから忘れられない。忘れられない人と行った旅。これはもしや、ものすごくざっくりとしたテーマなのかもしれない。
困った。私には忘れられない旅がたくさんある。せっかくの機会なので創作意欲の赴くままに、過去の様々な「忘れられない旅」を振り返ろうと思う。

ep.6 パートナーとの旅行
この記事を書いている今は、まだ実際に行く前だ。やっと、本当にやっっっっと(お互い繁忙期&向こうはプライベートの旅に慣れていない)予約が終わったところ。とりあえず航空券とホテルとレンタカーは手配した。向こうでの食事やアクティビティ、詳細スケジュールなど考えなければならないこと、決めなければならないことは山ほどあるが、一旦「行ける」ことは決まった。

今のパートナーとは、出会って丁度10か月。一緒に住んで半年経たないくらい。かなりのスピードでここまで来ている。これには理由があって、向こうが強く強く子どもを望んでいるからだ。これに関しては、今までの私の考え方と正反対。私は一生、出世競争の中でキャリア重視で生きていく、と腹を括っていたから。(男女が逆だねえ、、、)で、向こうの考えを尊重したいが、自分の人生も大事だし~、、、と答えを濁してきたのである。

ところがところが。去年は全社で何項目も表彰されていたにも関わらず、今期は超低空飛行。今年度の目標としていたことは、5月の時点で叶わないことが確定した。呆然、絶望、挫折。毎晩荒れた。とても迷惑をかけた。ずっと我慢してくれていたことに頭が上がらない。ほとほと疲れた彼が言った「オレのために生きられないの?」がいい意味でじわじわと私の中に響いてきた。(モラハラ?亭主関白?そんなことはない。ありがとう。と、ごめんね。が口癖の本当に本当に、優しい人だ。家事は言わなくても率先してやってくれるし、私がやらなかったことに文句1つ言ったことも無ければ指摘したこともない。ありがたい、、、)今までは会社、他者のために全てを捧げてきたのだから、それを家族に捧げるのはアリかもしれない。初めて考え方が変わった。

こうして私の中で「2人でやりたいこと」をどんどん実行する日々が始まった。ラスボスは「2人で旅行をする」。元々休みは合わないし、私は年間のうちほぼ半分がとても忙しい。閑散期?ナニソレオイシイノ?向こうは向こうで、下手をすると月の半分以上出張だし、世間が休みの時期が超繁忙期。おまけに極度の出不精だ。

もしかして行ける?そうなると別の不安が。「台風が来たら。。。」「こんなに高い旅行代金払ったら。。。(ありがたいことに我らは仕事に超邁進してきたし、お金がかかる趣味も無いので杞憂なのだが。)」こういう時楽観的なお相手で助かった!とも思う。色々なざわざわと不安と迷いと戦い、やっとのことで予約完了。2人での初めての遠出は沖縄に決まった。

私は高校の修学旅行と社会人1年目のプライベート旅行で訪れたことがあるが、彼は初めての沖縄だ。「離島か本島か」と迷っていたら「今回は本島にしよう、次は離島にしよう」と。こうやってちょくちょく一緒に居る未来を見せてくれるところ、すごく好き。高校時代に泊ったヴィラを予約し、着々と準備は進んでいくが、一方で私は1年で最も長い繁忙期に入り、疲れとストレスで当たり散らす日々。

こんなんで大丈夫かなあ、、、行くまでに愛想を尽かされないだろうか、、、もし問題無く行けたとしたら(マイナス思考発揮中 )多分これが最初で最後の、2人での遠出になるし、でもそれでいい、それがいい、と思っている。ここまで私の考え方を変えてくれた、それも無理にではなく様々な出来事と関わりの中で、少しずつすり合わせて待ってくれたことに、本当に本当に感謝している。

昨日は一昨日言われた、向こうにしたら何気ない一言がずっと引っかかっていたせいで爆発、軽い家出をし話し合いをすることになった。「重荷になってない?」と聞かれたが、私こそ、だよなあ。

今日帰ったら、昨日今日で考えたことをきちんと伝えて、明日からの中期出張に笑顔で送り出そうと思う。これから先の長い人生を一緒に居るために、今はたまに一緒に居られない時間を楽しんで、常に新鮮な気持ちで居たい。本当に本当に、出会えてよかった。いつかこの記事を見せられる時が来たら、想いを全部つたえたい。そしていつか、2人ではなく3人4人で沖縄を訪れ、同じテーマで記事を書きたい。

ーーーーーーーその後ーーーーーーー
夜型仕事の私はいつも午後出勤、22時過ぎ帰宅、向こうは7時頃自宅を出て20時頃帰宅と、基本的にすれ違い生活だが、この記事を下書きした当日、珍しく帰り道が一緒になった。出張準備のトラブルが起こったらしく、とても疲れていた。仕事の話をうんうんと聞きながら、夕食を摂っていない彼のために、元々用意してあった食事を少し軽くする案を考えつつ、疲れている人に話すか迷っていた私の考えたことを、、、伝えることにした。

もう起こってもいないことで生じる不安でうじうじしないよ、不安と寂しさは昨日に置いて来たから大丈夫、これからは出張が入っても謝らないでね。全部伝えたら、驚いていた。「ちょっとラクになるかもしれない」ほっとしたような表情を見て、昨日までの勝手な自分を心から反省。こんなことを言わせたいわけでも、こんな顔をさせたいわけでも無かった。ただただ一緒に居て、笑っていたいだけなの。きっと向こうもそうで、これまでの不機嫌も泣き顔も見たく無かったはず。また新しい気持ちでやり直せるかな?

帰ってからは片付けと、出張準備を最優先してもらうために、軽食を用意しお弁当箱を洗い、洗濯物を片付け。翌日の朝食であるおにぎりと野菜ジュースも準備済み。「上手かった、ありがとう」「今日の弁当、ボリューミーで良かった」「魚の骨も梅の種も取ってくれたね」「洗濯やってくれてありがとう」「全部やってもらったから、洗い物くらいやるよ」気付くことが苦手なはずなのに、小さなことまで言葉にしてくれる。なんて嬉しくて、幸せなんだろう。私が勝手に不安になって、こんなあたたかな気持ちも嬉しい気持ちも愛しい気持ちも、全て失うところだった。

2人で動くとあっという間に準備も片付けも終わる。翌日から中期出張の向こうは就寝したそうだ。「おやすみー」と普段より明るく笑顔で言うと、普段は(ほとんど)自分からはやってこないのに「ん」と照れくさそうにハグしてくれた。昨日は、もうだめかも。呆れられているかも。重荷かも。そんなことばかり考えて暗い暗い気持ちだったが、一気にそれが緩んで嬉しくて涙が出そうだった。が、泣かないと決めたので泣かなかった笑

過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる。座右の銘としてきたのに、すっかり忘れていたようだ。危ない危ない。思い出せてよかったー。今日から約10日間顔を合わせられないが、大丈夫。11日後、会えなかった期間の答え合わせをしよう。

・・・忘れられない旅 から話題がずれてしまったが、2人の旅ということで(?)このテーマはこれで終了かな。またどこかに出かけることがあったら、ちまちま更新したいな。

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