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【クリオネ日記】流氷の天使は桜とともに


今回は、MさんのかわりにM(minami.n)がお送りします。


前回の更新から音沙汰ないなって思ってたんです。でもきっと、ほかのことが忙しいんだろうなって思って、そのままにしてました。


前回の更新のとき、お魚屋さんでは人工海水キットを買いました。そのあと浄水フィルターやケトルでカルキ抜きをし、希釈した人工海水を瓶に入れてMさんに渡していました。


でもやっぱり気になって…。千葉の海まで海水採取に行きました。

オホーツク海の流氷が来るまでに、できることはやりたいし。

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そうしたら、Mさんから着信が。

恐る恐る電話をとると、元気のない声で一言。


「クリオネが死んじゃった…」


え…


ここ数日、クリオネがビンの底でグッタリしていたようなのですが、最後の望みにとわたしが渡した人工海水に移し替えたら動かなくなってしまったそうです。


これを聞いたのは4月1日。


突然の訃報に思わず「エイプリルフール(の嘘)って言ってください」と伝えてしまいました。


あのまま水を変えなければもう少し長生きできたのか、わたしの調合が悪かったのか、千葉の海水のほうがよかったのか…何をしてあげるのがクリオネにとって正解だったかはわかりません。

でも本当は、オホーツク海の流氷に帰してあげたかったな。ごめんね。


流氷の天使は、春の訪れとともに本当の天使になって空に旅立ってしまいました。

トップにある画像は、まだ生きていた頃のクリオネの最期の写真です。

フィルター越しではなく目の前でひらひら泳ぐ流氷の天使に会いたかった。


興奮気味に「クリオネ買った!」と電話してきたあの日のMさん。

その日から写真を撮るのに苦戦してたり、泳ぎっぷりを細かく教えてくれたり。社員同士で交換日記をするなんて、今でも信じられません。すべてクリオネが来てくれたからです。

こんなに早くお別れがくるなんて思わなかった。でもわたしなんかより、近くで見ていたMさんはもっと悲しいと思います。

ほんの数週間だったけど、我が社に来てくれてありがとう。

またいつか、お空で会おうね。


そしてMさん、ありがとう。


M(minami.n)


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