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元スポーツアナの週一コラム   vol.16悲劇から歓喜へ

悲劇から歓喜へ

日本サッカーに於て
語り継がれて来た
試合がある。
今から29年前の
10月28日
カタールの首都
ドーハの
アルアリスタジアムで
行われた
日本❌イラクの
W杯出場予選
最終戦。

初の大舞台切符を
ほぼ手中に収めた
所から
逃してしまった
アンビリーバボー❗の
ゲーム。
当時スタメンで
活躍していた
ラモス瑠偉さんが
「お墓の中に迄
 持っていかざる
 を得ない
 まさかの試合だった。
 あの場面を
 思い出すと
 今でも悔しさが
 蘇る」と語った
 忘れられない
 痛恨の試合であった。

そんな約30年前の
出来事を振り返ると・・

まず1次予選を
6チームが勝ち抜いた!
そして
最終予選は
総当たり
勝ち点の多い
上位2チームが
翌年の
アメリカ・W杯に
出場出来ると言う仕組み。
但し
勝ち点が
並んでいる場合は
得失点差で
プラスの多い方が
上の順位となる方式。

そんな条件下
最終戦を残して
勝ち点5の
トップが
日本とサウジアラビア!
得失点差で
日本が1位、
勝ち点4は3チームいて
3位韓国
4位イラク
5位イラン
となっていた。
勝利すると勝ち点2が
与えられるため
勝てば日本と
サウジアラビアは
無条件で進出決定の構え。
注目の最終カードは
韓国❌北朝鮮
サウジアラビア❌イラン
日本❌イラクだった。

サウジアラビアの
得失点差がプラス1
韓国プラス2
日本プラス3の為
韓国に限り少なくとも
2点差以上つけて
勝利しないと
可能性は失せる状況!

勝って決めたい日本は
4―3―3のフォーメーション、
前線は三浦知良・中山雅史
カズとゴンに長谷川健太という
3トップ。
そして
出場停止明けの
森保一を
北澤に替わり
ボランチに入れた布陣。

いよいよキックオフ❗
前半5分
長谷川のシュートが
クロスバーに当たり
弾んだ所を
カズがヘディングで
押し込み
幸先良く先制ゴール🏁
するとそこまで
4試合中3試合
相手を無失点に
抑えてきた堅守で
前半1―0で乗りきった。
他2試合の前半終了
経過も伝わり
サウジアラビア1点リード
韓国は0―0、
大舞台の出場が見えて
来たのであった。

そして後半戦へ
4分イラク
ヘディングシュートで
同点⁉️
と思いきや、
オフサイドで
ノーゴール❗
ただ勝てば
可能性あるイラクは
攻撃を緩めず、
ほっとしたのも
束の間
後半10分
とうとう
アーメド・ラディに
同点ゴールを決められ
1―1!
何と韓国も点を重ね
始めたと言う情報も
飛び込んできて
重い空気が
漂い始める。

勢いに乗るイラクは
後半19分
シェブルが
ドリブル突破で
ディフェンダーと
砦のゴールキーパーも
交わし無人のゴールへ
シュート‼️
何とこれが
枠に入らず
日本命拾いをした。

当然と言うか
このプレーで
流れが変わり、
その5分後
ラモス瑠偉のスルーパスに
ゴンが反応して
喉から手が出る程
欲しかった勝ち越し点❗
残り時間は
約20分となっていた。
その後は
イラクの運動量も落ちて
膠着状態に入り、
遂にその時を迎えかけた
終了間際
パスカットから
イラクがカウンターアタック❗
この攻撃でコーナーキックを
獲得したが、
時計は90分を越えた
所だった。
このワンプレーさえ
耐えれば・・
重圧のし掛かる守りの中、
意表を突く
ショートコーナーを
仕掛けて来た‼️

狙い通り日本の
マークを振り切り
センタリングが上がった。
するとニアポスト付近から
オムラム・サルマンが
ヘディングシュート‼️
GK松永の頭上を
弧を描きながら
越えていき
ネットを揺らす
無情の同点ゴール😢
まだ時間が有り
日本はロングパスを
繰り出すも
タッチラインを割り
試合終了のホイッスル。
その瞬間
日本代表イレブンが
次々に地面へ膝を落とし
呆然。

キャプテンを務めていた
柱谷哲二選手は
両手で顔を覆い号泣!
オフト監督等に
抱き抱えられて
ピッチを後にした
衝撃の結末だった❗
結果サウジアラビア勝利、
韓国3―0で勝った事から
日本は3位で
予選敗退。
正に
天国から地獄に

転落してしまったのだ!

しかし
この約30年前の
悔しさをピッチで

味わっていたのが
先日ドイツを下した
日本代表監督
森保一!

後半に泣いたドーハで
その後半4バック
➡️5バックに
システム変更させて
逆転して見せた。
長きに渡って
忘れなかった
いや忘れられなかった
悲劇の舞台を
歓喜のステージに
変えてくれたことは
本当に歴史を
変えたゲームで有り、
30年の思いを
晴らしてくれた
大いなる快挙である。
 
まだまだ
あの手この手が
出てきそうで、
初のベスト8進出へ
そのマジック采配
目が離せない❗
勿論
選手達が
それに応える
素晴らしい
メンバーであるのは
言うまでもない。

ドーハのドラマは
この後どんな
展開を見せるのか?
楽しみしかない❗












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