8月25日元スポーツアナ週一コラムvol.4・意外な意味

天才ではない、それが俊足❗


一見何が言いたいんだろう?
と言う表現も
実は俊足には
秀才といった意味もある。
たまに辞書を引くと、
驚きが有るから面白い。

そもそも
天才と秀才の違いは?
どんなものか考えてみた。

天才とは
努力しても越えられない
生まれつき
天から与えられた才能、
先天的な才。 

秀才とは
訓練や鍛練
それに周囲の教えや
研究等により
秀でた力を付けた人を指す
後天的な才
と私的結論を出してみた。
  
そんな違いを考えながら
自分が知っている
プロ野球・俊足選手の
取材を振り返ってみると、
成る程と思える話が
多々あった事が蘇る。

タイガース  赤星さん
ベイスターズ 石井琢郎さん
ドラゴンズ  荒木さん等々

決して恵まれた体格でない中、
盗塁王は勿論
守備・打撃でも
好成績を残した面々だ。

その結果の陰には
血の滲むような
努力と研究か有り、
間違いなく
秀才のプレーヤーと
評して良い領域の選手達。

かつて
横浜(大洋)の
スーパーカートリオの1人として、
3年連続盗塁王に輝いた
屋敷要さんも
やはり俊足を代表する
選手だった。
屋敷さんを取材した
当時のノートを見てみると
目から鱗が落ちる
話が記してあった!
 
屋敷さん曰く
「盗塁は走るのが
 ただ早ければ
 成功出きるものじゃないよ。
 現に自分は動きが硬く
 スタートダッシュが
 鈍いんだ!
 だから地面から
 1・5㍍の高さにゴムを張り、
 低い姿勢のままくぐり抜け
 ダッシュ力を補う
 練習を繰り返したんだ」

この練習により
盗塁の際
スタートが早くなり、
自身のスピードに磨きをかけた。

更に
成功率を上げる為に
時間を割いた事がある。
それは
投手のモーション・癖を掴むこと!

そこで得た言葉を
惜しげもなく
こう教えてくれた❗
「世界の盗塁王・福本さんは
 ピッチャーの目を見て、
 僕はピッチャーの首の動きで
 次の塁を狙いに行きました!」
 
俊足だから当たり前のように
盗塁を決めていると思いがちも、
成功を勝ち取る裏には
相当な努力と研究が
隠れていた事に
頭が下がった。

そんな屋敷さんには、
現役時代忘れられない
会心の一瞬があります‼️

それは巨人に移籍して臨んだ
1994年
対西武ライオンズとの
日本シリーズ
第2戦の9回 

1-0リードの

しびれる展開で、 
センター守備固めとして

出場した時の
ミスを倍返ししたプレー。
 
まず先頭バッター
大塚のセンターフライを
名手が逸らしてしまい
まさかの2ベース。

巨人は初戦の前日
11-0と大敗していて
この守りにより雰囲気は一変、
1回から好投演じる
先発槙原投手に
かなりのプレッシャーが・・・

ただ次の佐々木を
レフトファールフライ、
続く清原に対しては
オールストレート勝負で
ショートライナー!
勝利まで後1人
後アウト1つのシーンが、
その記憶に残るプレー。

バッターは左の鈴木健、
1塁が空いているが
逆転のランナーになるので勝負。
この時センターの屋敷さんは
こんなことを考えていたそうだ!

「槙原投手の決め球はフォークボール、 
 もしその球を投げて
 鈴木がバットを出してきたら
 ヘッドを遅らせて
 対応してくるだろうから
 打球が飛んで来そうなのは
 センター前だ‼️」

実際鈴木健の打球はセンター前!
見た目には
ポトリと落ちそうな軌道、
多くのファンが同点だ
と思った次の瞬間
センター屋敷がダイビングキャッチ❗

白球は地面スレスレ
屋敷さんのグラブに収まり試合終了。
このスーパーキャッチで
勢いに乗ったジャイアンツは、
長嶋茂雄監督
悲願の日本一達成。
正に考え抜かれた守りと、
スタートダッシュの
鍛練の結晶が詰まっていた
ビッグプレー。

その昔大洋ホエールズの誇った
1番 高木豊
2番 加藤博一
3番 屋敷
のスーパーカートリオ、
1985年タイガース日本一の年
このトリオが揃って
40個以上の盗塁を記録。

同一年
同じチームの3人以上が
40盗塁をマークしたのは、
日本プロ野球史上
後にも先にもこの1度きり。

俊足と言う言葉から、
時には天才を上回る事が
出来るのを教えて貰った私。

案外スーパーカーは
秀才の傑作なのかな⁉️
と訳の分からぬ
思いにふける
超凡人筆者である😢










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