見出し画像

合気道の技術 [くま日誌]167号


レジリエンスという言葉がありますが、これはマイナスをゼロにすることであり、反脆弱性とは、「損失やダメージを肯定する」ことだと教えていただきました。

レジリエンスは、「困難をしなやかに乗り越え回復する力」ということで、これと対比をしてみると、「反脆弱性」の理解や解像度が上がりますよね。

「反脆弱性」とは合気道のように、損失やダメージの力を使い、その力の働く向きを変えることでそれを利用する、というイメージでしょうか。


合気道のマスターの人の動画をYoutubeで見たことがありますが、「これは本当なんだろうか?」と疑いたくなるほど、凄まじいものがあります。

自分が見た動画では、おじいちゃんと呼べる年齢の人が、10人以上の向かってくるお弟子さんを次々に投げ飛ばしていました。もちろん、年齢が年齢なだけにご自身は非力だと思うのですが、まさに相手の力を利用して自分の力にしている感じですね。


精神的にはこのような「合気道」の原理を私たちの人生にも応用できないでしょうか。日々、様々なことが起こると思います。また同じように意図的に自ら様々なことを起こそうと考えられてる方もいらっしゃると思います。

それは、自ら意図したことであるかどうかに関わらず、それによって渦が巻かれ、逆に環境の方から、私たちに様々なイベントをもたらしますよね。

もちろん中には意図せぬ、(物理的なものだけではなく、精神的なものも含めて)様々な損失やダメージが発生することもあります。それらを日々鍛えた、合気道の技術によって、相手の力を自らの力に変えていくことが大切な心構えだと考えています。


それでは、このような精神的な合気道の技術はどのように身につけることができるのでしょうか。

それは物事を多角的に見て解釈する習慣を身につけること。日々の生活でこの多角的な解釈の練習をしていくことなんですよね。

これを意識していくと「自分はどのように感じているのか」に敏感になり、それにどのような解釈を与えていくのかを考えるようになります。瞬間的にこの技ができるように訓練してくことで、「反脆弱性」の世界へ漕ぎ出していけるのだと考えています。


また、「損失やダメージ」の大きさもコントロールしておきたいところです。合気道の技術がまだ低いときに自分では抱えきれない精神的なダメージを負ってしまうと、心が折れてしまう可能性があります。

こうなると新しいチャレンジをしようという前向きな気持ちすら湧かなくなり、元も子もなくなってしまいますよね。

筋トレと同じように負荷が重すぎると心が折れてしまったり、ケガに繋がったりすることと構造は一緒ですね。このあたりに気を付けながら日々、合気道の技術を高めていきたいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?