2nd EP「折り合い」が出たわよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おい!!!!!!! そして全曲振り返り

2作目のEPが出ました。名を「折り合い」と言う。
Local Visionsからのリリースです。
僕としては初のレーベルからのリリースになりました。

この投稿では制作時に考えていたことなどを書こうと思います。
そこそこ長文になると思うので先に感謝の意から。

ありがとうございます

今回はLocal Visionsさんよりリリースさせていただきました。
大好きなレーベルなので、年始に捨てアカさんからリリースのお誘いをいただいた時は飛び上がるほど嬉しかったです。本当に何から何まで色々とありがとうございました。
数年前、僕が"山山山"と名乗りsoundcloudのアカウントで「菓菓菓」と言う曲をひと知れず投稿していたところを捨てアカさんに見つけていただいて、感謝と同時に「世界は僕を監視している・・・」と感じたことを今でも覚えています。なんせ、山山山という名義ではこの曲しか発表していないので。

当時僕は人に自分の音楽を聴いてもらうという快感をほとんど知りませんでした。
僕の音楽を好意的に受け取ってくれる人が世の中に存在している、という事実がその後DTMを続けてこれたモチベーションになったことは間違いありません。
「音楽ムズぃ・・・」と挫ける日々で、ふいに斜めアングルのホースリールの画像が脳裏をよぎることが何度もありました。
初期のやり取りの際、緊張しながら"貴社"のノリでLocal Visionsさんのことを"貴レーベル"などと表現してしまいましたが、これは日本語として正しいのでしょうか。

そしてアートワークはネルノダイスキさんに作っていただきました。
かねてより「ひょうひょう」や「いえめぐり」が大好きで、担当していただけるという連絡をいただいた際は本当に嬉しかったです。
すぐにお寿司を注文してお祝いして幼馴染に電話した記憶があります。
一生の思い出になりました。
素敵なアートワークを本当にありがとうございます。

とにかく、今回のリリースでは関わっていただいた方から沢山の色々をいただきました。
リリースの過程で、知らなかったことを沢山知ったし僕一人では得られなかった色々を沢山与えていただきました。
これらを元手にして、これから多くを返していけたら良いなと思います。

制作のお話

当初予定していた制作期間は今年の2月から4月いっぱいまでの約3ヶ月間で、まぁすぐ出来るだろ〜〜とか思っていたが、普通に無理でした。最終的には5月末くらいまでかかった。
制作すっぽかしてニヤニヤしながら輪ゴムいじってたら深夜になってた日とかある。
「読込中」が難産過ぎて編曲にめちゃくちゃ時間と精神を費やした。会社サボって一日中シンセの音作りをして、翌日聞き返して舌打ちしながらプロジェクトファイルごと全消しした日のことなどは思い出すだけでウッとなる。
胎児には臍の緒とかから聴いてほしい。

「折り合い」という題名は、制作時に「いろんな音楽的なコンテクストとどうやって折り合い付けたり付けなかったりしていこうか」ということをずっと考えていたのでそこから名付けました。まあ、そう言うことは意識していないミュージシャンの方が少ない(大山調べ)と思うんだけど。
あと、制作時には生活者の一人称視点から色んなことを音楽で表現したいなぁなどと思っていたんだけど、生活と折り合いって僕にとっては大体の場面でかなり関連度が高いワードなんですよね。

リリースのお話

リリース時には様々な人に反応して貰えたし、色々な学びや気付きがあった。そういう意味でもプロップスのあるレーベルと組んだメリットは大きかったと感じる。

リリース数日前にはEPの行く末を知るため人生初の占いに行って、スピリチュアルな示唆を得るなどのイベントもあった。
リリース前日に親族に不幸があり、急遽飛行機で九州へ行き通夜やら葬儀でてんやわんやな中でのリリースになった。

リリース後はapple music、spotifyともに公式プレイリストに二つづつ入ったのでちょっとびっくりした。
一生この事は擦り続けるし、当面は僕の語尾が"公式プレイリスト"とかになっているかもしれない公式プレイリスト。
中野の居酒屋で顔真っ赤にしながら「この前公式プレイリストに入っちゃってサぁ〜〜」などとイキっている人物を見かけたら「あ、こ.Oyamaじゃん」と、唾でも吐きかけてやってください。よろしくお願いします。

リリース後については、周辺人物やファンを含めてLocal Visionsというレーベルの偉大さを感じました。
あったけぇ・・・と思いながら日々エゴサしています。ありがとうございます。

全曲振り返り

1.「借景」

僕の地元、東京都江東区 清澄白河のことを考えながら作った曲です。
清澄白河は生活感が町全体に充満していて、散歩をしていると安心した気持ちになります。

借景(しゃっけい)とは「日本庭園において,庭外の風景を景観として利用すること,あるいはその風景をさす」言葉だそうです。
単語の発音としては、響きの鋭い"しゃ"を4拍子の1拍目に置いた時に"っ"でタメつつ2拍目にアタックに力の込めやすい"けい"でアクセントを置ける辺り、なんとグルーヴ感のある単語なんだと感じていました。

この曲では清澄白河の名所である清澄庭園から生活感のある町並みをぼんやり眺めている様を表現しようとしています。景観を起点にゆるい内省が始まる内容になっている。

この曲作るために新しくベースを買ってベース歴1.5時間とかの超初心者の状態で録音を開始してます。何度も録り直し、結局録音に6時間くらいかかったので曲中で後半になるにつれてどんどん上達している。戦いの中で成長をする主人公のようなベースプレイが味わえます。
ベースrecはぶっ通しで作業したので終わる頃には指がクチャクチャになっちゃった。
ベースってめちゃくちゃムズかしいですね。弦太すぎて全然いみわかんなかったわ。

ちなみに、問い合わせたところ清澄庭園は150万円で夜間貸切できるそうです。でも楽器演奏原則禁止だそうです。いつか絶対無音野外イベントしようねぇ〜

2.「読込中」

「読込中」は検討をしている時の曲です。今回のEPの顔にするという意気込みで作りました。
表立った進捗は無いが頭の中で色々なことを考えている、という状況をアツくるしく切り取るようなことがしたかった。

画面上に変化はないけれど、裏側ではいろいろな処理や通信が進行している、みたいな意味でローディング画面と通ずるところがあるなぁということでお馴染みのテキストからとって「読込中」とした。

冒頭のギターリフはローディング画面でよくあるグルグルしたマークを音で表現しようとした結果です。
当初この曲は歌ものにしようとしていて、本当はここにラップ乗せようと思っていたんだけど、試しに録音したものを聴いていたら僕のラップがキモすぎて身体にブツブツが出てきたので断念しました。
あと、ウェッサイなんかで頻出するチョイ〜ン♡みたいな金属音あるじゃないですか。僕はあの音が大好きなんですよ。
アニメのサザエさんでタラちゃんが歩く時に謎の怪音を発するように、僕の足音もチョイ〜ン♡チョイ〜ン♡にしたい。

それ以降のガチャガチャとした展開たちは、様々な情報を処理しながら思考が前に進んでる感じを表現しようとした結果です。
制作時頭にあったキーワードは情報量!初見殺し!熱量保持!です。よろしくお願いします。
情報量モリモリかつ展開もカオスだけどかといって不自然なツギハギではなくちゃんと踊らせるゾという心。その心は思春期にslipknotから教わった(つもり)。

この曲には明確に意識していたリファレンスがあるので、プレイリスト作りました。曲順に意図は無い。僕がアッパーな曲を作る時にはどこかしらでアニソンの影響を受けてがち。

spotify使っていない人向けスクショ

3.「Sleep Walk」

僕は以前、新宿に住んでいたんだけどたまに夜中に眠れなくなって周辺を徘徊していたんですね。その時のことを思い出して作った曲です。

この曲、歌入る直前のとことかアウトロのドロップっぽいとことか、ケレン味あって笑っちゃうようなおバカな展開にしたいなと思いながら作った。
そういうおバカ展開はこれから先将来30歳になっても40歳になってもたまにはやっていきたい。50歳になったらさすがに無理かもしれない。

4.「海を見る」

「海を見る」って、あとから気付いたけどsee the seaですよね。
全然そんな駄洒落的な意味でつけてないですからねこの曲名。無意識です。
無意識に駄洒落言ってしまった時、それを誰かに指摘されると恥ずかしくて全身を掻き毟りたくなりますよね。
求められてもいない自分のための言い訳をしたりしますよね。僕は今そんな気持ちです。ちょっと走ってきます。チョイ〜ン♡チョイ〜ン♡

5.「授かった」

日々生活の中でいろんな人やモノや出来事と出会いがあって、沢山ひらめきを得るわけですね。
もちろん同じように別れがあるんだけど、授かった経験や感じたことや変化などは自分の中に残り続けるわけですね。

ただただ僕が直接出会ってきたそういう色々を慈しむような気持ちで作った。

元々はギター一本弾き語りで作ってたんだけどストレートに歌う勇気も器量もなく、最終的には声を大いに加工したりなどした。俺は弱い。

この他の4曲は生活の中で遭遇した特定の場面や情景を切り取った楽曲になっているんだけど、この「授かった」は後から振り返ってちょっとだけ俯瞰して「僕が感じたことや出会った色々の集合」として自分の生活を眺めているんですね。
1〜4曲目で生活の断片を見せて、最後の「授かった」で束ねて最後の「日々を迎えに行く」という歌詞で締めたら綺麗にEPとしてまとまるかなぁなど。

サウンド的には雑多だから、言葉やテーマにはこざかしくならない程度の一連の流れがあると聴いていて自然に入っていけるかもなぁなどという意図です。一曲目の「借景」がフェードインで始まるのも生活の中から出てきた生活に溶け込むEPですぞというマークです。
しかしこのフェードイン、プレイリスト文化にはやや相性が悪い気がしますね。まあ、プレイリストハックありきで制作するのも小寒い気もするので制作においてはその辺そんなに意識せずやっていきたい。

全曲振り返り以上です。
リミックスだったりトラック使ってなんかしたいみたいな猛者がいたらツイッターのDMもらえればステム差し上げます。

6月以降一曲もまともに作ってないのでぼちぼち制作再開していくし、残りの期間で大傑作を作りたい!!!!10分くらいある曲にも挑戦してみたい!!!!息苦しいダウナーな曲にも挑戦してみたい!!!!とびきりミニマルな編曲にも挑戦したい!!!ボーカリストと組みたい!!!!!
以上です。

もしここまで全文読んだ方がいらっしゃるのなら敬意を込めて伝えさせていただきます。

もう!!💢.........................................好き.......

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