夏休みの自由研究:ギラティナデッキの考察

平素より大変お世話になっております。
いつも秋葉原でポケカしている「ゆん」と申します。

CLも近いので、最近のギラティナ事情についてnoteにまとめます。
ぼくは特に結果を残している強いプレイヤーではないです。
ギラティナ登場からほぼずっと握り続けているただのギラティナオタクなだけなので、話半分に聞いてもらえると幸いです。
様々ある論争について、個人的な見解を述べていきます。



そもそも今のギラティナの強みとは

ギラティナというデッキ、実は圧倒的に有利をとっているデッキってほとんど無いです。しかしそれと同時に、不利を取っているデッキも少ないです。
うまく動けばどの対面にもそこそこ安定して戦える信頼度の高さと、プランの柔軟性こそが強みだと思っています。

デッキ構築編

ギラティナの配分

世に出回っているギラティナの採用枚数は、VSTARが3枚、Vが3枚であることが多いです。これは概ねギラティナを最大2匹は使うであろうという計算と、少なくともVSTARは3枚以上無いと引けないし、はなえらびやアクロマの難易度が上がってしまう理由で3枚なのだと思います。
VSTAR3枚はあまり異論無いと思いますが、最大の争点はV3枚で足りるのか?というところでしょう。
個人的には4枚目が欲しいと思う対面は今のところをほとんどありませんでした。ただそれはたまたま、すごいつりざおの余裕と噛み合いが良かっただけかもしれません。
明確に3枚のギラティナを使う対面は、アルセウス系統やルギア系統になろうかと思います。
そもそもギラティナを常に2匹構えておかないといけないのに、ネストボール3枚みたいな構築だと置けないこともままあるので、自信が無い人は4枚にしたほうが無難と思います。

ウッウとヤミラミの配分

世のリストではウッウが1枚とヤミラミが2枚になっていると思います。
この配分は環境の遷移によって変化してきています。
今の環境ではウッウの110ダメージが有効に働く場面が、ロストバレットとルギア対面くらいしかありません。
どちらかというと、キュワワー(70)、ラルトス(70)、キルリア(80)、ヒトカゲ(60/70)、ビッパ(60)、マナフィ(70)、ミュウ(60)、セビエ(60)などの小物が多く並ぶ環境であるため、最速でロストを稼いでロストマインを連打している方が強いです。
そもそもサーナイトデッキに勝とうと思うと、ロストマインを連打する必要があります。

バトルVIPパスの採用枚数

先攻に特化するなら3~4枚は確定です。
後攻に特化するなら2枚です。
たまに「後攻取ったときに使いやすいから」という理由を述べる人がいますが、これは間違いで、そもそもバトルVIPパスは先攻の動きを強くするカードです。ドロサポが使えないからボールや現物が引けない=1枚で2匹連れてこれないと、特に進化デッキは間に合わないのです。
関係無いですが、ぼくはバトルVIPパスが大嫌いです。しかもロストはハイパーボールが入っていないので、こいつを山やサイドから素引きしたら、一生不純物として残り続けることになります。かなりウザい。

ジェットエネルギーの採用枚数と役割

3枚ないし4枚です。2枚以下は入れる価値が無いです。
というのも、ジェットエネルギーを一番強く使えるのは、基本的に先攻1ターン目だけです。
初手に無いと弱いので、引きやすい3枚以上無いと効果的ではないです。
また、ジェットエネルギーには他にも役割があり、

  • ロストインパクトのコスト

  • かくしふだのコスト

  • あなぬけのヒモ以外でギラティナVSTARをベンチに下げる

これらはいつでも必要になり得る事象なので、多すぎて困ることは無いです。
個人的にジェットエネルギーは、かなり使い慣れないとプレイミスを誘発しうるカードなので、使うタイミングが難しく好きではないです。

マナフィって本当に必要?

ぼくがアンチマナフィ筆頭なのはあまりにも有名な話ですが、結論から言うと不要と思っています。
というのも、サイドレース的にギラティナを取られるのもキュワワー2匹を取られるのも同じであり、尚且つギラティナを取られる方が圧倒的にキツいと思っているからです。
対ギラティナミラー戦において、キュワワー2匹取った返しにギラティナを取られると、返すにはギラティナしかなく、それを取られると負けです。
対パオジアン戦においても、キャンセルコロンからのクロススイッチャーがあるので、要求値を上げるぶん無意味ではないですが、ベンチ枠を潰すので弱いです。それよりも、ギラティナの数が減る方がキツイので、マナフィよりもギラティナを優先して置いたほうが何とかなりやすいです。
対連ウーのマナフィはエサでしかなく、ダブルシューターとペインスプーンからヨガループの起点にされてしまいます。
どの対面も、出してもいいけど出さなくても何とかなる=ほぼ何も変わらないなら要らない寄りかなと。
マナフィが無いと勝てないなと思った対面は今までほぼ無かったです。

ポケギア?ネオラント?

よくポケギアを1枚だけ採用したリストを見ますが、みなさんは何のために採用されているかご存知でしょうか?
ぼくは全く意味が分からなかったので入れませんでした。
終盤に持っていると強いですが、都合よく持っていることは少ないので、素直にナンジャモやツツジの枚数を増やした方が動きは安定しそうです。
ポケギアを入れるなら最低でも2枚、できれば3、4枚入れたいです。
これは単純に試行回数を増やしたい、1ターン目に引ける確率を上げたいからです。
ちなみに、ポケギア3枚+ネオラント+ハイパーボール2枚採用しても、後1でアクロマを使えないことは多々あったので、世のリストはもはやアクロマはオプションです。引けてたら上振れくらいに思ったほうが良いです。
実際に世のリストでジムバトルや自主大会、PTCGLで回してみましたが、4,5ターンアクロマが無いみたいな試合はザラです。1回も使わず勝つ試合もあるくらいでした。

プレイング基礎編

基本的なプラン取り

ギラティナデッキはかなり柔軟なデッキです。
ロストバレット風に非エクだけで戦うプランもとれるし、ギラティナでガンガン大物を倒していくプランもとれるし、序盤はロストバレット、中盤以降にツツジからギラティナを立てて制圧するプランも取れます。
最初のターンに対面と自分の手札によって、どのプランを選ぶか考えます。

先攻をとる?後攻をとる?

ぼくはもともと圧倒的後攻派でした。
というのも、先攻派の意見として

  • アクロマに触りやすい

  • ロストが速く溜まる

  • 先攻を渡したくない

というのを見かけます。
しかしこれらはあまりにも抽象度が高く、明確な理由とは言えません。
特に最後の「先攻を渡したくない」なんて、ただのお気持ち表明です。

それに比べて後攻を取る明確な理由は、アクロマを持っていれば使える、アビスシークする、おとぼけスピットでサイドを先行できる、2ターン目の動きの選択肢が広い、でした。
ロストは構造上、後攻を取る方が圧倒的に強い動きができます。
先攻を取っても特に強い動きがなく、たね切れ負けするリスクの方が大きいうえ、相手の後1ナンジャモやジャッジマンで簡単に負けることもあります。
以上の理由から、先攻は理由がふわっとしていて、後攻は明確だから後攻しか勝たんと思っていました。

しかし環境が移り変わり、そのメリット・デメリットやできることが変わってきたわけです。
後1でおとぼけスピットを使う場面が減ったこと、ジェットエネを使って先1からロストを3枚ためれば、後2と同じくらいの択が生まれることなど。

改めて考え直し、最近は先攻派になりました。
自分が思う、先攻を取る明確な理由は、ルギア、パオジアン、アルセウス、ミュウ、サーナイト、悪リザに対して、先攻2ターン目からロストインパクトないしげっこうしゅりけんを使って盤面を制圧できる上振れ行動があり、決まれば勝ちやすいからです。
そういう考えがあって、世のリストは先攻に特化して、バトルVIPパスやジェットエネが4枚採用されているのだと理解しました。

アクロマから?パスから?

もう散々擦られたネタなので今更ですが、一部例外を除いてアクロマから使います。
ギラティナは盤面作成ゲーです。強い盤面を作ってナンボのゲームなのです。もしパスでキュワワー持ってきてアクロマでギラティナが引けずにキュワワーを引いてしまうと、じゃあパスで持ってくるポケモン間違えた、となりませんか。逆にギラティナ持ってきたらキュワワー引けなかったとなりがちです。
アクロマから使えば、それで拾ったポケモンたちに足りないポケモンをパスで置けばいいのです。
例外はパスを2枚持っているときです。これだけで概ね作りたい盤面が出来上がるので、パスを先に使って入れ替え札や次のアクロマを引きやすくします。
ちなみに、パスとネストボールとアクロマを持っている場合は、アクロマ⇒パスの順で使って、ネストボールは温存します。世のリストは、なぜか3枚しか入っていないので、割と大事寄り。

アビスシークってどの対面で使うべき?

「ミュウやルギア、パオジアン対面はサイド2枚取られちゃうからアビスシーク使えないよね~」みたいな会話、よくあると思いますし、よく聞きます。
まずこの考え方が間違っていて、ロストが7枚以上たまらないと試合にならないからどの対面でもアビスシークを使う可能性はあるぞ、が正解です。
これを言うと、「いやいや、サイドを先に2枚取られたら負けじゃん」と返されるわけですが、ぼくとしては「いや、ロストがたまらないと何もできないんだから、アビスシーク使わないとワンチャンも無くならない?」って反論したいです。
もちろんアクロマやはなえらびでロストのスピードが間に合っているにも関わらずアビスシークする必要は無いです。
最低限このターンにはロストがn枚たまっていないと、サイドレースも間に合わなくて負けそう、に対して間に合わせるためのアビスシークであると捉えています。

ナンジャモの使い方

個人的な見解として、長らくナンジャモはロストのコンセプトに合わないと考えていました。
理由は、序盤に使ってもロストは増えず、後半に使っても手札が増えず必要札が揃えられないからです。だったらツツジの方が手札が増えるから強いじゃんと。相手のツツジからツツジで返せないと勝てないじゃんと。
これは、半分正解であり、半分間違いでした。

いろいろな考察の結果、ナンジャモの正しい役割を以下と結論付けました。

  • 手札干渉させないよう、先手を打って手札干渉する(ツツジメタ)

  • 手札に来すぎたエネを山へ返す手段の一つ

  • ほぼ勝ち確定の盤面を作り切って相手の要求値を上げる

もちろん最序盤でアクロマが引けず、ヤケクソナンジャモから盤面を作りに行くのも悪くはないですが、こういう明確な役割がありそうなので、闇雲に使うのも考え物だなと思いました。

うまい人はウッウの使い方がうまい(と思う)

ギラティナを使うのがうまいなと思う人は、ウッウの使い方がうまいです。
個人的な最近のトレンドは、序盤はウッウを一切使わず(場にも出さない)、中盤以降に場に出しておき、手札干渉されて何もできないとき用の最低保証として使っています。
対ギラティナミラー戦はもちろん、対サナ戦も同じです。
対面の力量を測れるので、相手がどのタイミングでウッウを置いてくるかよく観察しましょう。

ゲッコウガのかくしふだ

基本使うな。以上。

だと乱暴すぎるので理由を言うと、ギラティナデッキにおいてエネルギーカードは最重要カードです。
トラッシュすると回収手段がすごいつりざおしか無く、2枚しかない貴重なつりざおを引いてくるという要求を、自分で作ってしまうことになります。
もちろんエネが手札に来すぎて辛いときは、わざとかくしふだでトラッシュしてつりざおで戻す前提で動くプレイングは存在します。

ただ、そもそもゲッコウガは序盤から置くほど優先度の高いポケモンではないです。アタッカーがメインの役割と考えたほうが良いです。

ミラージュゲート1枚のパフォーマンス

って考えたことありますか?意外と無いと思うんです。大抵の人は、ワザや逃げエネを間に合わせるための加速手段としか見ていないと思います。
そもそもカード1枚1枚にはパフォーマンスというものが存在していて、場面や場合によって変わります。
ぼくはミラージュゲートについて、1枚につきサイドを2枚取れるか否かを目安に判断しています。
ミラージュゲートを使ったにも関わらず1枚しか取れないとパフォーマンスが悪い、逆にミラージュゲートを使わずに2枚取れるとパフォーマンスが良い、という評価になるわけです。
逆に、ミラージュゲートを使って今は1枚もサイドを取れなくても、あとから使わずに2枚取れる算段があるなら損していない、といった感じです。
これはプレイングやプランの判断の1つになっていて、ミラージュゲートを使うならサイドを2枚取れるか、取れないなら無理せずヤミラミやウッウでサイドを取れないか、みたいな感じです。
ギラティナデッキにはミラージュゲートが4枚入っていて、3枚でサイド6枚分なので、1枚はロストに送っても問題ない計算です。
ちなみに、エネ加速先も評価の基準になっていて、ギラティナVSTARはサイド3~5枚分、ゲッコウガは0~2枚分と考えています。
手札干渉ケアでミラージュゲートを先打ちしておくプレイングがあると思いますが、ゲッコウガに先貼りしておくのはリスキーで、ギラティナに先貼りするのはかなり信頼度が高い、みたいな判断です。

各対面の有利不利とプレイングのポイント

ひとまずポイントだけザクっと。気が向いたら詳細まとめます。

vsギラティナ 互角

最終的に運。というか、詰み盤面を作られてしまうのを阻止して運ゲーに持ち込まないといけない。
序盤は先攻ならキュワワー3匹とギラティナ2匹並べる。後攻ならキュワワー1匹とギラティナ2匹。とにかくロストを7、8枚、出来れば10枚ためるところからスタートする。
サイドを2-2-2で取ることを意識する。
スピットとロストマインで2枚、またはしゅりけんで2枚取った後、ロストマイン2回で2枚取れるようにダメカンをばら撒く。
その後、ボスでギラティナを倒すとほぼツツジが飛んでくるので、もう一度ロストマインかロストインパクトで勝ち、が基本プラン。
キュワワーを並べなくても良い分、後攻側が概ね有利。

vsサーナイト 互角~微不利

まず、ぶん回ったサナには勝てない。キルリアサナラインを丁寧につぶして、雪道ツツジでどれだけまくれるか勝負。
ちなみに、ラルトス2匹しかいないからスピット撃ち得と思いきや、最近はミラージュステップ採用が増えているので、1匹しかいないとき以外はアビスシーク安定。
先にサイドを取ってしまうと、ほぼ無傷のサーナイトがリバーサルエネ付けてギラティナを倒してくるか、クレセリアでキュワワー狩りが始まるので取らない。
相手のミュウやマナフィは極力無視して、ロストマインで2枚取りするエサにする。
1枚目の雪道は雑に貼って良い。
2枚目以降はツツジと絡めたり、月明かりの丘を消すために使うので、はなえらびアクロマでは積極的に拾う。
マナフィが見えた瞬間、しゅりけんは諦めてとにかくキルリアを消すことに専念すること。

vsアルセウスパオジアン 微不利~不利

これも、先攻取られてぶん回られたら勝てない。
ただ、雪道1枚で完全停止することがあるので、最後まで諦めないこと。

vsルギア 不利

アッセンブルスターを使われる前に雪道を貼ってどれだけ止まってくれるかと、先2ロストインパクトで制圧できるかの勝負。

vsミライドン 微有利

ジャッジマンで事故りそうなのにジャッジマン打ってくる対面。
レジエレキVMAXがいないのでギラティナVSTARをワンパンするにはライチュウVが必要。でも1匹目は倒せても2匹目は難しいので、その差で勝てる。

vs悪リザ 微有利

明確な詰み盤面が存在するので、サイドの取り方に注意。
スターレクイエムを使ってサイドを4枚取るとほぼ詰み。
基本的には、最初にサイドを2枚取って、悪リザ2匹にそれぞれロストインパクトを1回ずつ撃って、最後にヤミラミで60ずつ乗せて回収するプラン。
ピジョット型はもう少し楽。

最後に

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