「誰も知らないパンスペルミア説と、ダーウィン至上主義の跋扈する世の中で。何なら、ビールでも浴びながら。」
強烈に仕事へと行く気がしない。システムの木偶。金の為、首輪を付けられに向かわなくては。ならば、「出来ればこのままがいい。アラーム設定など行なわずに、惰眠だと言われようが眠っていたい」と、精神が己へと、叫び散らす。
「そうだ。その通りだ。このことはきっと、いゃ、確かに些か、暗示めいてはいるのですが…。」と、実存している私は、過ぎ去りし私の記憶とやらを、散々に手垢に塗れて汚されていった、置き去りのnoteに思い出した。
生存者の手記、カクカタリヌ。
今日は金曜日だ。乗り切れば何とか成るだろう。平成23年3月11日の14時辺り。肌寒さはあるが、陽光が遮光シェードの隙間を刺して、初夏めいている。と、出会う以前は赤の他人であった異性の部屋の天井を見ていた。
私は、一体何をしているのであろうか?
母と手を繋ぎ幼稚園へと歩む道程が、無意識に私の記憶装置から這い出す。
「9時から17時の宗教。」
生命よりも重く、全てに於いて優先されるという紙切れ。いっそのこと義務教育の段階で何なら、教師であるあなたが教えたらいいさ。
フィジカルではない疲れ。まぁ、健闘した方だ。
解雇は覚悟の上、職務を放擲することに決めたのは、虫の知らせか、まるで軍する様に歩を進める、この一度限りの存在という名の命、なのであろうか。
「そして今、回想や文章の創作をしている私は、嘗て経験した事の無い、
この国を覆う規格外の嵐の直中に居る。私は今、生存している。あの日と同じ様に。この感情は、あの日、街を見て思った感情に似ている。そして望月へ臨む。」
…。
話を戻そう。
その直後、墓石調の立方体達が全て縦方向に揺れた。
地中の奥底から突き上がった様な振動がこの街を覆ったその時、私は一人でバビロニアの箱庭の中に生存していた。形容詞の思い付かない様な揺れの最中に。
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