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一人が好きな寂しがり


「いっっっっ」
と叫んで目が覚めた。
痛い。
来る!と思って来る痛みより何倍も辛い。
何か身体の中で不足しているのか。
愛情と安心はいつまでも不足しているけれども。

アドレナリンが出ていて、
車中喋りっぱなしだった。
女の独壇場、男は笑ってるだけでいいのよ。
それ以外要らない。

女、目眩く。
瞬く間に入れ替わり立ち替わり翻す。

女を蝶に例える人よりも、
金魚に例える人がいいや。
深い意味を抜きにして、
空に舞うより水に揺蕩う方が美しいと思う。
自由ではないのだろうな。

次に会えるのが数週間後だと気がついた時、
私はどんな気持ちだったんだんだろう。
流れるように話は進み、細かな感情の変化を掴めないまま、すっかり帰り道になっていた。

右腕を捕まえたかった。
右利きの男の右腕を引っ張って、
邪魔だな余計だな煩わしいなと思われたかった。
当たり前のように部屋に物を置いたり、
香りが残る物を贈りたかった。
病気の事も自分の事も本当の事も、
何もかも話したかった。

わたしが一人で居るわけは、
一人で暮らさなきゃいけないわけは、
それはね、それはとっても長い話になるのよって。
でも、そんな事言わないし聞かれない。
聞かせないし言えるはずないのだ。

本当の拒絶を知っている。
この苦しさは誰にもわからないなんて言わない。
人間誰しも秘密や苦悩持っているはず。
じゃなきゃ、誰も彼も救われないじゃないか。

初めて入る喫茶店。
椅子が全て違う。
カーペンターズを流されると参っちゃうな。

曖昧は曖昧のままで何も決める必要ない。
SMしたいな、つかれちゃったし。

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