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きっと悪いのは僕ではなくて世界である

 2023年が終わるまでに自分のYouTubeチャンネルの登録者を1000人まで増やすのを目指していたのだけれど上手くいかなかった。この記事を書いている時点では535人で、大体半分くらいの地点で時間切れとなった。正確にはまだ大晦日なので、ジャスティン・ビーバーか誰かが土壇場でツイートしてくれて目標を達成できる可能性もゼロではない。きっとそれと同じような気持ちで沢山の人が年末に宝くじを買うのだろう。
 そうこうしているうちに日付が変わった。毎週日曜日に千文字程度のnoteの記事を書くことを自らに課しているのだが、そんなことも満足に出来ないような人間がYouTubeを収益化できるわけもない。

 年越しの瞬間、僕はサッカーのプレミアリーグのフラムとアーセナルの試合を見ていた。今シーズンのアーセナルの試合は全てフルでチェックしている。観戦しながら記事をなんとか完成させようとキーボードを叩いていたのだけれど、試合の内容はあまり入ってこないし、同じ文章を何度も読み直しているだけで推敲は全然進まなかった。試合はサカがヌルッと一点を先制したものの、その後に二点を獲られてアーセナルは逆転負けした。なんだか自らの不甲斐ない現状へのメタファーのようだったが、僕はアーセナルの選手達ほどプロフェッショナルでもなければ死力を尽くしてもいないので自己投影する資格すらない。ましてやキヴィオルに苛立つなんてお門違いだし、芸能人をネットで叩くような下劣な人間と同じレベルまでモラルが低下しているのをもっと自覚しなければならない。このままでは宝くじの行列に並びながらジャスティン・ビーバーのツイートを眺めるみたいな人生になってしまう。
 それにしても前節のウエストハム戦のウーデゴールの活躍はほとんど芸術の域に達していた。アーセナルを前にガチガチに守備を固めてきた相手を真正面からちゃんと崩していたし、裏に抜ける完璧なスルーパスやトリッキーな足元の技術には早朝から興奮させられた。結果として試合には負けてしまったが、彼だけは優勝していた。ウーデゴールのプレーには常に品がある。それにハーフタイムが終わって後半が始まる度、彼の前半で乱れた髪型はいつも元通りになっている。

 実はここ一ヶ月くらい一本の動画制作に集中している。それが完成して公開されるまでにはもう一ヶ月くらい掛かりそうなのだけれど、百万回再生を目指して作り始めたので少なくとも登録者が500人くらいはすぐに増える見込みである。大風呂敷を広げるのはあまり性分ではないが、それくらいこの動画に懸けているし手ごたえも感じている。これが駄目なら一体何をどうすれば良いのか正直分からない。あまりにも期待から程遠い結果に終わったら、きっと悪いのは僕ではなくて世界である。
 投稿前の心境を残しておきたかったのでこの記事を書いた。動画の繋がりを保つためにしばらく髪を切れずにいるので、今僕は『ノーカントリー』のハビエル・バルデムみたいな髪型になっている。完成次第すぐに美容院へ行く予定である。

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