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【全文無料・シティ優勝】ロストカイオーガとヌメルゴンの親和性


はじめに

こんにちは。今回は最近使用者の少ないヌメルゴンデッキでシティ優勝できたので解説します。
最初にロストカイオーガとヌメルゴンの相性の良さを解説します。次に構築の詳細・採用理由を記述し、最後に各対面の戦い方を記します。構築にだけ興味がある方はⅤ章に飛ぶことをお勧めします。
この記事でお伝えしたことは以下の3点です。1.ロストカイオーガの課題をヌメルゴンが解決していること。2.ヌメルゴンの弱みをカイオーガが補えること。3.ヌメルゴンの環境での立ち位置がいいこと。

また、最後に自己紹介を書くので興味を持ってくださった方は読んでくださると嬉しいです。
※有料設定は投げ銭用です。最後まで無料で読めます。

デッキリスト

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Ⅰ:ロストヌメルゴン+カイオーガではない

はじめにお伝えしたいのがこのデッキは「ロストカイオーガ+ヌメルゴン」デッキであるということです。つまり、ヌメルゴンが出発点ではなく、ロストカイオーガを出発点に探求した結果、ヌメルゴン採用にたどり着いたわけです。

以下では現環境におけるロストカイオーガの課題をまとめ、その課題をヌメルゴンを入れることでどのように解決しているか、つまりヌメルゴンの強みを紹介します。
※以下に記すロストカイオーガとは、アタッカーにザマゼンタもしくはカイリューを採用した従来の型を意味しています。

Ⅱ:現環境におけるロストカイオーガの課題

1.ルギア対面のカビゴン・バンギラスといった高HPのポケモンの押しつけがしんどい。
トリプレットビート環境での最大の課題だったと思います。これを解消することを第一に考えました。

ザマゼンタやカイリュー・ライコウでルギアに攻撃を当てたいですが、相手もそれを警戒してバンギラスやカビゴンを押し付けるプレイが主流になりました。そのような高HPポケモンを突破したとしても結局1:1か2:2の交換にしかならないのにもかかわらず、こちらはミラゲと手張りという高めの要求があるのも辛い点です。また、アタッカーをベンチにおいておくと、ボスでとられた時の復帰につりざおを要するため、攻撃するターンにアタッカーを出さないといけないのも要求の高さにつながっていました。

ボスの指令を使って裏のルギアを取れたとしても、相手が崩れたスタジアムで速めに他のVを消去、ジャッジマンの押しつけというような、相手の少しの上振れ、こちらの少しの遅れで勝利が難しいと思っていました。

現環境ではアマージョの採用率が減ったものの少なくはありません。加えて、一撃よりは白ルギアが増加しました。以上より、高HPポケモン、特にカビゴンへの強い返しを用意することが必須だと考えました。

2.サーナイト対面でヤミラミを活かしにくい。
前環境から変わりませんが、クレセリアがとても厄介です。それに加えてナンジャモ・つりざお・おまもりの登場とピクニックバスケットの採用の増加が向かい風となりました。
以前はクレセリアの使いまわしにサポートが必要=ジャッジマンが飛んでこない、だったのがすごいつりざおにより手札干渉とクレセ使いまわしが両立します。

前環境ではウッウとヤミラミで気合3枚+無傷アルカナサナをザマゼンタで突破+カイオーガで150点×2というプランを取っていましたが、新カードの影響でこのプランは厳しくなったと感じています。環境TOPともいえるパワーを持っているだけにサーナイトに強くでれる新アプローチが求められました。

3.アルセウスがチェレンを使うと、盤面からサイド6枚分のポケモンがいなくなり物理的に勝てない。
一見では理解しにくい問題ですが、上手なアルセ使いがやってくるプレイに困らされた経験がありました。以前は相手がアルセウス2体+なんでもいいのでもう1体が場に出ていれば、「アルセウスを1体倒す+あなぬけでアルセをベンチへ+やまびこでアルセ」で合計6枚取ることができました。そうでなくとも、ロスバレのガラルサンダー採用がメジャーだったのでその返しのためにギラティナを用意してくれることもあり、上のプランは比較的通しやすかったです。

しかし、新環境でガラルサンダーの減少・カイオーガの主流化によりアルセ側のプレイ理解が進んだことで、アルセがサイド6枚分のポケモンを場に出さないというプレイをされると勝てなくなりました。具体的にはアルセが2体場にいる状況で①1体目のアルセを早めにチェレンで回収+再度ベンチに出してその2体だけで戦う②1体目のアルセが倒された後、3体目のアルセを出すが2体目のアルセをチェレンで回収する。他に余計な非Vは出さない。という2つのパターンです。

アルセ側の序盤が少しでも安定すれば上のどちらかのプランはとれることが多いです。これをされると物理的に勝てません。そのため、アルセ側に1体でもポケモンを出させるようなアプローチが必要でした。

4.ディンルーに特性を止められると山を掘れない。
当然ディンルーに特性を止められるのはきついです。安定感のある構築が多く、先2から確実に殴られるので悠長に構えていられません。しかもルチャブルでキュワワーの特性が早めに止められます。そこまで数が多くありませんが、少ないわけでもないので無視するのは嫌でした。

花選びができないと山が掘れず、ディンルーに対してカイオーガで〆ることは難しいです。かといって頑張ってザマゼンタを用意してもダメカンを乗せられればワンパンです。カイリューを用意してもディンルーをワンパンできないし、ベンチにのるダメカンはフーディンの餌。

解決策を探った結果、特性が止められるとはいえ後1は自由に動きやすく、頑張れば1体はポケモンを育てられるとわかりました。そこで場持ちがよくディンルーと殴り合えるポケモンの採用を検討しました。

5.その他多くのデッキのナンジャモ採用。

説明不要ですが以前よりも手札干渉が飛んでくるようになりました。ジャッジマンよりも終盤は強く使えるのも厄介です。それでもカイオーガをぎりぎり決められなくはないので、なるべくカイオーガでの要求をさげる、つまり100~150ダメージのアクアストームで済ませるための中盤までの殴りが今までよりも重要になったと思います。また、カイオーガを使用せずとも要求の低いヤミラミで〆られるようにすることも解決策の一つです。

Ⅲ:ヌメルゴンによる課題の解決

ここからは先に挙げた問題をヌメルゴンがどのように解決しているかを記します。ここから先はヌメルゴンの火力・耐久・特性が重要になるので、テキストを覚えていない人は以下のカード画像を見てください。

火力200・耐久350・特性全回復・ミラゲで水鋼がつけば手張りエネの縛りなし・弱点なし

1.ヌメルゴンはカビゴンの返しとして優秀。
(ルギア対面のカビゴン・バンギラスといった高HPのポケモンの押しつけがしんどい。)

ヌメルゴンの火力と耐久が絶妙にマッチしています。カビゴンを1パン、その他のポケモンは2パンで倒せる十分な火力です。一方でルギア側のヌメルゴンを1パンできる手段は現状ではアヤシシに9エネをつけて360点を出すこと、ですがザマゼンタを警戒するとそんなプレイはできないでしょう。
ヌメルゴンは先殴り、かつ、1パンされなければ特性で回復することで3回攻撃が可能です。(先殴り→受け→回復&殴り②→受け→殴り③→受け&きぜつ)200点×3をミラゲ一枚で出せるのはとてもコスパがよく、倒せなくてもあとからヤミラミやカイオーガで回収できます。

また、ザマゼンタやカイリューは1パンされてしまうため、ボスの指令と攻撃を合わせる必要がありましたがヌメルゴンはそうではありません。ナンジャモがある中で手札にアタッカー+ミラゲ+手張り+ボスをそろえるのは要求が高いですが、ヌメルゴンであれば後2から雑に殴るので問題ありません。以上の点からヌメルゴンはカビゴンを含むルギアに対する優れた返しになっています。

2.高耐久×ヤミラミという新アプローチ
(サーナイト対面でヤミラミを活かしにくい。)

サーナイトに強く出れるアプローチとして高火力を出させてダメカンが乗った後にヤミラミで複数取りを狙うことにしました。サーナイトがヌメルゴンを1パンするにはアルカナサナ(以下小サナ)かザシアンに10エネつけて360点をだす必要があります。トラッシュに10枚エネを貯めるのも、小サナにエネを10枚つけるのも要求が高いです。しかも、相手よりもこちらが早く殴れているはずなので相手はヌメルゴンを倒してサイドレースを逆転させる必要があります。つまり、相手はヌメルゴンを倒す必要があり、倒した場合は場にダメカンが乗ったHPわずかなポケモンが残るということなので、ヤミラミを使ってマナフィ・ミュウと2面取りをすれば2:2交換に持ち込むことができます。

ギラティナでも似たようなことが可能ですが、280と350では要求が大きく異なりますし、ヌメルゴンは2パンの択を取りにくいのも強みです。対戦の細かい流れは各対面ごとの章に記しますが、高耐久×ヤミラミという組み合わせがサーナイトに対して大きく有利を取れると考えました。

3.殴り合いを仕掛ければ3体目が出てくる
(アルセウスがチェレンを使うと、盤面からサイド6枚分のポケモンがいなくなり物理的に勝てない。)

アルセ側からヌメルゴンを1パンする手段がないため、ヌメルゴンが3回行動できます。すると、さすがにアルセ2体ではやりくりできないため、3体目が出現し、カイオーガで〆る択が生まれます。

4.ディンルーから70点しか受けないのはさすがに強い
(ディンルーに特性を止められると山を掘れない。)

後1からぶん回してロストを5貯められれば次の番にアクロマ+ミラゲでヌメルゴンの育成は可能です。ディンルーはただでさえ火力が控えめなので殴り合いでは負けません。

こちらの特性も封じられていますが、ヌメルゴンを倒すまでにディンルー側が要するターンは最低3ターンです。[攻撃(150-80)=70+ペインスプーン20]×3=270。(穴ぬけ+ボス+コライドンやプテラの攻撃で2ターンで倒せますが、それまでにディンルー2体目以外のポケモンが育っていることは稀でしょう)つまり、ヌメルゴンも3回攻撃ができるということ、その場合ディンルー1体目は倒せます。そして、ディンルーを1体倒した後にあなぬけを使う行動が非常に強いです。

相手が3体目のディンルーを出していなければ特性ロックが解除されヌメルゴンが回復します。相手が3体目のディンルーをベンチに出していても、3エネをつけるのは困難であるため、棒立ちの状態になります。そのディンルーをヌメルゴンで2パンするもよし、ヤミラミで後ろを倒してもよし、という非常に有利な状況を生み出せます。

5.他のロスバレよりは終盤の要求が低く、ナンジャモがマシ
(その他多くのデッキのナンジャモ採用。)

これはヌメルゴンで特に解消できているわけではありません…。しかし、ヌメルゴンを準備するまではサイドが多く、ヌメルゴンを立てて攻撃している間は特に必要なカードはないため、ナンジャモがそこまで刺さりません。そして、ヌメルゴンで200点を与え続けると、カイオーガでの要求が100~150に低くなったり、ヤミラミで2・3回殴るだけで勝てる盤面になることが多いため、終盤にかけての要求を減らすことができます。

従来のカイリューやザマゼンタの型であれば、ナンジャモ・後の手札で「アタッカー+ミラゲ+手張り+ボス+(いれかえ)」をそろえる必要がありました。そういう意味ではヌメルゴンは他のロスバレよりもナンジャモに弱くないと考えています。

Ⅳ:ヌメルゴンの弱みとカイオーガによる補完

当然ヌメルゴンにも弱みがあります。それをこのデッキではカイオーガで補っています。以下に詳細を記します。

1.ヌメルゴンを複数体立てにくく、終盤のアタッカーが不足する

全ての対面において、ヌメルゴンを2体以上立てて戦うのは個人的にそこまで強くないと思います。なぜなら、後ろをボスで1パンされるからです。1パンされなくとも、一回でも「-80」がない状態で攻撃を食らうのはあまりにも弱く、複数体立てるよりも1体のヌメルゴンを押し付けて、残りは他で戦った方が強く感じました。しかし、この場合だとヌメルゴンが倒された後のアタッカー、特に試合のとどめを刺すフィニッシャーが不足します。

この弱点をこの構築では、ヌメルゴンが倒された後にヤミラミでヌメルゴンの打ち漏らしを回収したり、フィニッシャー専門のカイオーガでゲームを〆ることで解消しています。序盤がもろいカイオーガと終盤が弱いヌメルゴンはこの点で非常にマッチしています。

2.ロスギラ・パオジアン・ミュウに1パンされる、ロスバレには無視される

ギラティナは強制気絶・パオジアンはエネ6枚で360点・ミュウはあなぬけボスで耐久無視。いずれもヌメルゴンの耐久が活きません。パオジアンの360点はちょっと頑張れば出るうえ、その後も頑張ればエネ管理できます。また、ロスバレにはヌメルゴンを無視されたり、あなぬけ+ボス+ベルトかえんばく・ドラゴンゲイルで倒されます。したがってこの4つの対面ではヌメルゴンを使用せずに勝利できるプランが欲しいです。

この点もカイオーガとロストパッケージの相性が活きてきます。パオジアンとミュウに対してはカイオーガでの4枚取りフィニッシュを楽に決められます。ロスギラ・ロスバレは簡単には勝てませんが、個人的にミラーには自信があったので抵抗はありませんでした。特にギラティナは、こちらがヌメルゴンをロストするとギラティナを準備してくることが多く、カイオーガでの3~4枚取りが狙えます。

Ⅴ:構築紹介


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珍しいカードやこだわったカード・枚数に限って紹介します。
*ポケモン
・ウッウ1枚だけ
→そんなに珍しいわけではありませんが複数回使用したい場面がロスバレ対面しかなく、その時はつりざおで使いまわします。
・ヌメルゴン2-2
→先述したように1体しか使わないため、2-2です。VSTARだけ3枚目の採用を検討しましたが、ハイパーボールとの天秤にかけ、ハイパーボールが勝ちました。
*トレーナーズ
ボール系の配分
→ネスト1と少ないですが、ハイパー2・ヘビー1・ボウルタウン1を合わせれば合計で5枠になります。序盤のハイパーボールのコストは決して軽くないですが、枠の都合でネストは増やせませんでした。意外と十分に回ります。

・トレッキングシューズ2枚
→本当はもっと入れたいカードです。アクロマ/VIPパス/キュワワー/ゲッコウガ/ミラゲのような重要カードは現物で最大枚数採用しているため、それら全体を少しでも引きやすくするための採用です。また、カイオーガを決めるうえでデッキ枚数が実質58枚になっているのはとても楽です。
この枠をポケギアに割くことも検討しましたが、シューズの方がサポートを使ったうえでドローができるパターンがあることを評価しました。

・エネリサ/つりざお合計4枚
→カイオーガを決めるうえで4枚あると気軽にロストしやすくなります。しかし、他のロスバレよりも枠を消費しており、カイオーガの弱さとも言えます。3枚採用も全然ありですが、1枚でもサイドにいくとロストできないカードになってしまう点が窮屈に感じたので計4枚採用しています。また、クララが1枚なので、つりざおのポケモン戻し効果にもかなり救われており、自分は4枚採用が優れていると判断しました。

・ともだちてちょう1枚とクララ1枚
→ポケストップがなくても強いです。アクロマを2枚使った後の山が手札干渉に弱いため、これを解消してくれます。さらに、アクロマが1枚でもロスト/サイド落ちしたパターンも一緒にケアできる点・クララの1枚採用が許容できる点を評価しました。
クララはつりざおとは違う強さがありますが、ロスバレ対面以外では1回でよく、ロスバレ対面でもつりざお+ミラゲなどで補えることから1枚に抑えました。できれば2枚採用したいカードです。

・さぎょういん1枚
雪道をはがすこと+5枚目のドロサポを目的にした採用です。スタジアムと合わせて雪道をはがせるのが2枚なので心もとないですが、ポケギアでのサーチが可能な点を評価しています。(とはいえスイーパーやビーチコートなどを採用したいところです。)
また、個人的にロストカイオーガにはアクロマ以外に山をめくる手段が必要だと考えています。アクロマのみに依存すると、サイド・ロスト落ちで大きく出力が下がってしまうためです。候補として5枚目以降のドロサポ・ポケストップ・トレッキングシューズなどありますが、単純にゲームのターン数に対してサポが少ないこと/後1か後2のどちらかでアクロマを使ってロスト7を目指せばよく、どちらかはアクロマでなくていいことを踏まえてさぎょういん採用となりました。

Ⅵ:各対面解説

※Ⅲ章で記述したことと被ることもあります
※1ターン目ロスト3枚で及第点なので、じゃんけん勝っても後攻とります。

VSルギア・アルセウス・ミライドン・ディンルー

後2でのアイアンローリングを目指します。バトル場にどのポケモンがいてもアイアンローリングでOKです。1パンされず3回行動できるはずなので、その後はヤミラミとカイオーガで〆ましょう。

後2のアイアンローリングを優先するために、後1でウッウを動かすよりも3回目の花選びを優先しましょう。少しでも手札干渉に強くなれます。ポケモンを並べる優先順位はキュワワー①>キュワワー②>ヌメルゴン>キュワワー③orゲッコウガ(手札にエネが2枚以上あってアクロマを打てていたらゲッコウガ、エネが1枚なら逃げえねにする/アクロマなければロスト3を目指したいからキュワワー)

VSサーナイト※サナ側のプレイングに開拓の余地がありそう

相手の取りうるプランとして①ヌメルゴンに3回攻撃する。②サイド4枚はクレセ+ボスでとりつつ小サナにエネを蓄えたりザシアンを使うためのエネを用意、ヌメルゴンを1パン正面突破。の2つが想定されます。①を取ってくる場合はサイドレース逃げ切りを狙いやすいので苦労しません。②に対する立ち回りが複雑なのでそちらを記します。

ヌメルゴン1パンを最後にするかどうかで分岐があります。途中の場合はワンパンしてきたポケモンのHPがわずかであるため、ヤミラミでマナフィなどとの複数取りをして2:2交換します。最後になることが予想される場合は相手のサイドが2になる前にヌメルゴンを逃がしてでもヤミラミを使い、エネを蓄えているポケモンにダメカンを乗せ、そのポケモンでのワンパンを阻止します。これに対して、サナ側はボス+フワンテなどで簡単にヌメルゴンを突破できますが、その返しにヤミラミを動かせば「フワンテ+1手前でダメカンを乗せたポケモン+マナフィorミュウ」で3枚取りが狙えます。

このような終盤の動きを目指して中盤までを組み立てます。後1でウッウを使えるとしても、相手のラルトスが1体でない限りおとぼけスピットは使いません。おとぼけスピットをしたとしても、返しでウッウが倒されることは稀であり、その次の番の花選びが進みまず、山が掘れない・ヌメルゴンが育たないというサイド1枚とれる以上のデメリットが生じます。それよりも花選びをして後2でアイアンローリングをした方が強いためです。こちらの方が早く殴れることに加え、上述したようにヌメルゴンが倒されてもサイドレースは逆転されません。
相手のエネの蓄え方を見て、ヌメルゴンが倒された後に自分が何枚サイドを取る必要があるかでカイオーガを使う必要があるかどうかを会考えながらプレイしましょう。ヌメルゴンでサイド3枚取れたら、そのあとに2:2交換ができるため最後のアタッカーはヤミラミで十分です。ヌメルゴンで2枚しか取れなかった場合は、カイオーガで後ろを2体取ったり、ヤミラミで1枚+exに6点→アクアストームで3枚取りのようなプランも存在します。分岐が多いので状況に合わせて立ち回りましょう。

VSパオジアン

ヌメルゴンを使わない普通のカイオーガの立ち回りをしましょう。手帳を使って山札を強くできれば終盤のナンジャモ・ツツジも克服しやすく、高確率でアクアストームを決められます。また、相手は序盤パオジアンで殴ってくることが多いため、お守りを付けられないパターンを拾って2回スピットを当てられると、そのあとはマナフィ+ゲッコウガ+セビエ+やまびこセビエをヤミラミやゲッコウガで狩るパターンもあります。カイオーガで〆るプラン以外も意識しながらプレイしましょう。

VSロスギラ・ロスバレ

普通にミラーです。どちらも有利とはいえませんが、不利でもないです。
簡単に表せる対面ではないですが、個人的に意識していることを記します。

普段から後攻を取っているのは、これを有利にするためでもあります。基本的にはウッウ+つりざおウッウ+ヤミラミ×3での勝利を目指します。序盤から急いで早期のヤミラミ起動も強いですが、その過程でいれかえカートを多く消費してしまうのが嫌だったので、ゆっくりロストをためながらウッウで殴り、終盤にいれかえカートを3枚残すことを目標にして立ち回ります。
ウッウがサイドに落ちたらキュワワーを3体出して後1でロスト5→後2でロスト10でのヤミラミを目指します。
ギラティナ相手にはヤミラミでサイドを取り切れないのでカイオーガでのフィニッシュを狙います。

Ⅶ:その他雑多な強みや動かし方の解説

・ヌメルゴンが気絶するまで殴るよりも、気絶する直前で下げた方が強そうです。気絶する一歩前、つまり2回攻撃を食らった後にエネを切ってでも裏に下げると、相手にボスを要求させられます。これは手札干渉がこないことを意味しています。
相手にとっては手札干渉とボスの2択はしんどいですが、ヌメルゴンに2回も攻撃して、その間サイドを取っていません。ボスでヌメルゴンを取らなかったら努力が水の泡なのでさすがにボスを使ってくれます。また、ヌメルゴンの攻撃+ウッウで多くのポケモンを倒せるためこの動きをしやすいことも追い風です。

・ヌメルゴンの場持ちが非常にいいことが、思ったよりも大きいメリットでした。ザマゼンタやカイリューはミラゲ1枚で攻撃1回で220~250ダメージですが、ヌメルゴンはミラゲ1枚で200×3=600ダメージです。進化の要求はありますが、マジでコスパがよく、最後までミラゲを2枚温存できるとカイオーガの起動も楽です。途中でミラゲをロストしやすいのも楽な点。また、ザマゼンタやカイリューは使用するのが中盤になると、つりざおやエネリサを使う必要が生じることがあります。こうなると、カイオーガまでのつりざお・エネリサの管理がただでさえ難しいのによりシビアになります。序盤で攻撃するヌメルゴンにはその必要がありません。

・環境外のデッキと当たったときもヌメルゴンで押し切れることが多いです。ていうかこのカード書いてあること強すぎませんか?Dレギュ環境ではアメイジングイベルタルやミュウが主流だったため、耐久を無視されることが多かったですが今はそうではないので結構立ち位置いいのではないでしょうか。

・ミライドンやアルセウスがアイアンローリングを食らった後に別のアタッカーを出してくることがあります。そのアタッカーにもアイアンローリングをうつと200乗ったポケモンが2体いるため、月光手裏剣で4枚取りできます。気持ちいい。

・対戦中にヤミラミで〆るか、カイオーガで〆るか、どちらもいけそうなのでどっちでいけるか迷います。ヤミラミを選択するには超エネやクララが、カイオーガを選択するならつりざお・エネリサ・ミラゲがロストしにくくなります。私の判断のタイミングはこれらのカードをロストする必要が出てきたときです。


さいごに

以上でこのデッキの解説を終わります。よければ使ってみてください!
ご質問・ご意見DM(@0kurokuma325)にてお待ちしております。
また、よければ投げ銭いただけると嬉しいです!

今回のシティではサーナイトとロスバレとルギアに当たらず、周囲にも少ないようで、かなり偏った会場だったと思います。構築相性としてはサナとロスバレ・ロスギラには5分、その他にはヌメルゴンかカイオーガを通せる有利マッチと考えていたので、有利マッチをたくさん踏めたのが勝因だったと思います。

自分は都合でCL新潟に出れないのでデッキだけでも連れて行ってやってください!調整もお付き合いさせてください!町田でポケカやりがちで、八王子や立川にもよく顔出します!ポケカ案件くだされば飛んでいきます!

自己紹介
最後に自己紹介して終わります。くろくまです。大学生です。ポケカはスターバースから始めましたが、直後にダブルバトルでのJCS出場権を得たためJCSまではダブル勢でした。そのため、本格的にポケカに取り組み始めて半年強になります。直近のシティはs1:4位/s2:就活で不参加/s3:8位/s4:優勝。CLは宮城で初参加し、Day2出場して10-4でした(ロストカイオーガ)。

一橋ポケモンだいすきクラブ(@Hit_PDC)に所属しており、サークル員と日々練習しています。インカレサークルなので近隣の大学に通っている方はよければご入会ください!

サークルに関係なく、練習相手を渇望しています!一緒にポケカやりましょう!

Ⅷ:いただいた質問とその回答(随時更新)

Q.エネルギー10枚だと従来の型より少ないのではないでしょうか?足りますか?
A.確かにもう1枚採用したいです。ただ、エネ管理ができない範囲ではないこと、初手にエネルギーが来すぎると事故の原因になることから10枚採用に抑えています。
最大の問題点はアクアストームで250出すために必要なカイオーガに3枚+山に5枚の計8枚を残すために許容されるロスト・サイドが2枚になってしまうことだと考えています。少し展開がきつくなるとエネルギーが3枚ロスト・サイドになってしまうことがあるため、カイオーガで250出すのは確かに難しいです。
そのため、カイオーガで250を出さなくても済むようにゲームメイクします。ヌメルゴンでダメカンを乗せたり、サイドを多めに取ることでアクアストームを100~200で済むようにすればエネルギー10枚でも十分になります。もちろん、エネルギーをもう1枚採用すれば管理が楽になるのは確かです。

Q.さぎょういんはヒガナでもいいのでは?
A.ヒガナ採用は十分検討できると思います。ドロー最大値がさぎょういんの倍であり、手札トラッシュも不要なカードを捨てられるメリットになる時があります。
一方でさぎょういんの強さは①コストを必要としない②雪道を剥せる③相手がベンチを絞っていても3枚引けるの3つあると思います。今回はこの3点を評価してさぎょういんを採用しました。 ①は意外と重要で、後1にアクロマの代わりに使う場合、ヒガナだとコストは少なくない&相手の展開が少なそうという欠点がありますがさぎょういんにはありません。②もヒガナにはない役割です。また、今回のデッキには雪道を剥せるカードがさぎょういんとボウルタウンの2枚しかないので非常に大きな役割を担っています。
②③は雪道を多く採用している&ベンチを並べないアルセウスに対して隙を見せないために必要な要素です。ヒガナはどのデッキに対してもある程度強く使えますが、雪道&手札干渉のアルセウスに強くなるためにサポートと雪道剥がしを一手に担えるさぎょういんを採用しました。
ドロサポといっても、本当はドロサポを使えないターンにおまけ程度で引ければよかったので3枚ドローに少なさは感じていません。

Q.ルチャブル採用はありですか?
A.ルチャブル採用はありだと思います。ただ、個人的にはルチャブルが入ることによりロスト対面の勝率がそこまで大きく上がるわけではないと考えているため不採用です。
例えば、ルチャブルを採用すると可能になるプレイの1つにこちらのサイドが4のときにロストマインでキュワワーとマナフィに66、次のターンにルチャブルを使用してキュワワー・マナフィを気絶させて2枚、ゲッコウガで2枚とって勝利するプランがあります。このプランは非常に強力ですが、100%相手にケアされます。いれかえカート1枚でこのプランは崩壊するためです。
また、こちらのサイド4の時にルチャブルとヤミラミでキュワワーを2枚取ったとしても、その後のロストマインで1ターンにつき1枚しか取れないうえ、相手のツツジの使用を許す点が弱点だと考えています。 以上のようにルチャブルを使用するプランを通すよりも、ロストマイン2回で3枚取るプランを目指した方が再現性が高いと考えています。
具体的な数字を挙げると、ロストマインでキュワワー・マナフィに66→相手いれかえカート2枚使用で33→こちら再びロストマインで33のキュワ・マナに33・別のキュワワーに6→相手攻撃(おそらくカートがもうない)→ロストマインで1・1・1・ヤミラミに8で4枚取りを目指します。このプランは相手にツツジを使わせずに勝つことができます。 自分がルチャブルを使用するのなら上のプランを通すうえで相手が3枚目のいれかえカートを使ってきたパターンをケアするためです。最後のロストマインが1+1+1+8=11であるため、相手が3枚目のいれかえカートを使用すると勝利に必要なダメージが14となり、3ターンでの勝利はできなくなります。しかし、ここでルチャブルを使用するとダメージを2上乗せでき、12+2=14でピッタリ勝利できます。しかし、現環境のミラーでいれかえカートを3枚温存するのは非常に困難であり、相手にそれをされたら負けでいいと割り切っています。

以上のように、ルチャブルを使用しても劇的に勝率が上がるわけではなく、ヤミラミで十分に勝てると考えているため、ルチャブルは不採用になっています。また、相手にこのプレイをされた時のため、ミラーでいれかえカートを3枚温存できるように、手張りで逃げ・あなぬけのひもを優先して使う・最初の2ターンはウッウで殴る=ヤミラミを使うために花選びのいれかえをしすぎない、ことを意識しています。

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