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イギリスのらりくらり お小遣い稼ぎ

イギリスに来てから始めたちいさなお小遣い稼ぎと、その後の謎の連鎖(?)のお話です。


ムズムズする無職

無職になってイギリスに来てしばらく経つと、だんだんと心がムズムズしてきて「ちょっとお小遣い稼ぎでもしてみるか」と思うようになりました。
出来れば英語を練習できて、緑に触れられるようなこと。

イギリスに住んでいる日本人向けに、便利なコミュニティーサイトなるものがあると聞き、覗いてみれば「こんな人求めてます」「こんなことできます」などの投稿が日々更新されていました。
基本的にはお店や企業の求人が多いものの、中には個人的な募集もちらほら。
ある時、「英国婦人宅の庭そうじを手伝ってくれる人募集」という投稿を発見し、これは!と思い連絡を取ってみることにしたのです。

投稿者は日本人ですが、依頼主は英国人。
早速本人同士英語でのメッセージのやりとりが始まり、あれよあれよとご自宅に伺う日がやってきました。
その時点で知っている依頼主の情報は、名前(ファーストネーム)、女性、いい人(投稿者情報)、住所と電話番号。
なかなかリスキーなことしてるな、と思いつつもメッセージをやりとりしている中で変な人ではなさそうだったので、大丈夫だろうと彼女の車に乗り込みました。

お小遣い稼ぎスタート

聞けば、私の後にも投稿を見て連絡してきた人が何人もいたそう。「あなたが一番早かったから!ラッキーね」と彼女。
そんな出会いから始まったデビーさん(仮名)との作業は、だいたいこんな流れでした。
毎回、車で迎えに来てくれて、車内でおしゃべり。
デビーさん宅に到着すればまずはお茶(「あなたの入れるお茶のほうが美味しい!」とか言ってデビーさんの分も勝手に淹れるように)。
おしゃべりしながら作業して、またお茶。
そして帰りはまた車で送ってくれる。
庭の片づけから始まった作業も、部屋の片づけだったり、物置の整理だったり変化していきましたが、いつもデビーさんも一緒に作業してくれるし、(そんなに大変な作業もなく)、楽しい時間なのでした。

第一連鎖

さて、そんなデビーさんは自身が住んでいるフラットの大家さんでもありました。
1階に男性が一人と、2階&3階にタイ出身の親子が住んでいました。
ある日、「あなた、2階のレディーのお家の掃除もやってみない?彼女忙しくて家の中のことを手伝ってくれたら嬉しいって言ってたわ。」と、デビーさん。どうやら2階の婦人と立ち話をしていて、私の話になったようです。

そんな訳で、デビーさん家の2階のお家のお掃除にも呼ばれる事になりました。
2階の婦人は料理人。パブのタイ料理の料理長に加えて、コロナ中に始めたケータリングもしていたため、とっても忙しくしていました。
仕事の内容は、台所のお掃除をはじめ家の中のお掃除全般といった感じ。
デビーさんの家での手伝いのような、ゆるゆるとした雰囲気ではないものの、たまにタイ料理をお土産に持たせてくれたり、陽気な話を聞かせてくれたり。
「忙しくて家の中がぐちゃぐちゃ!」と彼女はよく叫んでいましたが、異国の地で子育てしている彼女の姿は私にはとてもカッコよく映りました。

神棚の掃除

2階のご婦人宅でのお掃除で面白かったのは、神棚のお掃除。
ある日、「親戚が来るんだけど、こんなホコリ被った状態は見せられない」と案内された神棚。
立派なガネーシャ像を筆頭に、置物やお供えの品、記念品、コインその他諸々が棚いっぱいに飾られている一画をきれいにしてほしいとのことでした。
正しい掃除の仕方なんて分からなかったけど、
・元の様子の写真を撮る
・棚から降ろす
・素材(木、石、陶器、紙…)に合わせて、乾拭きしたり洗えるものは洗ったり
・元に戻す
といった手順で延々お掃除をしたこともありました。結構時間かかったな…

第二連鎖

次の連鎖は、料理人のご婦人からのご紹介。
「タイ人の友人に二人目の子供が生まれ、家の掃除を手伝ってほしいそうなんだけど、あなたを紹介していい?ここよりあなたの家からも近いはずよ」
そして、3軒目のお掃除先につながりました。


私は決して掃除好きという訳では無いし、自宅の掃除はまめにしないのに、気づけばすっかり「おそうじおばさん」。
当初の目的の「緑」とは徐々に離れてしまったけれど、色んな人の家に上がれるのは楽しいし、なかなか充実した日々に繋がっているのでした。

デビーさん家で貰ったものたち→









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