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イギリスのらりくらり ことばあそび

私が勝手にアナザースカイだと思っているりんご農園のお父さん、ジェレミー。彼はむかし小学校の先生でした。
だからか英語の言葉遊びを沢山知っていて、いくつか私にも教えてくれました。
メモに残すことができたものの中からいくつかご紹介します。

レモンのやつ

“easy peasy lemon squeezy“
わざわざ日本語にするなら、「余裕のよっちゃん」と言った所でしょうか?
これは日常でもたまに聞くので、今でも現役のことばかも。

起きて、朝だよ~

”Wakey wakey. Rise and shine”
これについては、解説は忘れてしまいました。特になかったかな?
子供に向けて”Wake up”をくだけて、かわいい感じに言う表現のようです。

同じ流れかは分かりませんが、挨拶の語尾なども、ふにゃっとした音になっているのをよく聞きます。こちらは特に子供向けという訳では無く、大人にも子供にも広く使われています。
”See you” → ”See yah
”Hi you”(なのか?) → ”Hi-yah” とか。

年配の方の中には、「”Hi”はアメリカっぽいから”Hello”や”HI-yah”を使うわ」とか、挨拶にもこだわりを持っている方がいたりします。

パイ売りのお話

Simple Simon, met a pieman ; going to the fair,
said Simple Simon to the pieman,
"Let me taste your ware."
said the pieman to Simple Simon,
"Show me first your penny."
said Simple Simon to the pieman,
"Sir, I have not any"

これは、聞いたとき「???」という感じでした。笑
簡単な言葉が並んでいるけど、分かるような分からないような。
以下なんちゃって日本語訳するとこんな感じでしょうか。

シンプル・サイモン、市場に向かうパイ屋に会った。
シンプル・サイモンパイ屋に言った、
「ちょっと味見をさせて頂戴」
するとパイ屋はシンプル・サイモンに言った、
「まずはあんたの小銭をみせて」
シンプル・サイモンパイ屋に答えた、
「おじさん、ぼくはお金がないよ」

ちょっと間抜けだったシンプル・サイモンと、商売人パイ屋のおじさんの会話です。特に内容がどうというより、同じリズムが繰り返されたり、Simple Simonという名前が面白かったりそういうことなのかな、と思います。

シンプルって日本だと簡素さ、シンプルイズベスト、のような良さげなイメージですが、英語だと良いイメージとは限らず、ここでは「単純なサイモン」といったところの意味かと思います。
余談ですが、ここに載せるにあたってすこし調べてみたところ、この話には続きがあるようです。
上に載せた部分を1番とすれば、3番まであるようで…結末はちょっと怖かったです。

Pieからの派生

piemanの話から、イギリスでよく見かける白黒のカラスmagpie(マグパイ)の話になりました。
かっこ内は例によってなんちゃって日本語訳です。

one for sorrow,(1羽は悲しみ)
two for joy,(喜び)
three for a girl,(女の子)
four for a boy,(男の子)
five for silver,(銀)
six for gold,(金)
seven for a secret, never to be told.(語られることのない秘密)
eight for a wish,(願い)
nine for a kiss,(キス)
ten for surprise you should be careful not to miss,(驚き。逃さないように気を付けて)
eleven for health,(健康)
twelve for wealth,(富)
thirteen beware it's the devil himself.(悪魔そのもの、用心しなさい)

通常は、sevenで終りで、地方によって続きがあるようです。人生の教訓のような内容ですね。
りんご農園にいる時には、マグパイを見かける時は大抵2、3羽一緒にいるのを見かけましたが、ロンドンでは1羽単独でいるのを見かけることが多く、「悲しみばっかりだなー」とたまに気になります。

ちょうどこの詩を教えてもらった数日後、立ち寄ったパブで地元のシンガーが弾き語りをしているのに遭遇したのですが、彼の用意したセットリストが、この詩にちなんだものでした。(1曲目は悲しい曲、2曲目は楽しげな曲…というように)
ジェレミーの奥さんクレアが、前にやっていたイギリスのドラマでも曲の詞に使われていたのよ、と教えてくれました。
広く知られているようです。

1:40あたりから歌が始まります。一度聞くと頭から離れないタイプの曲。。映像の途中に登場する鳥がマグパイです。
日本で見る真っ黒のカラスより少しだけ小柄で、胸のあたりが真っ白ふっくらしています。しっぽの方の羽は青みがかった黒色で、おしゃれなカラスという印象です。


他にも、食事の席などで色々教えてくれたのですが、覚えきれませんでした。
教えてくれているその横で、奥さんクレアが、「ジェレミー、それは古すぎるわ~!一体誰に教わったのって言われちゃう!」と、笑っているのを懐かしく思い出します。





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