絵本の裏側 8
不思議な森を抜けました。
男の子が次に見るのはどんな景色?
もりを ぬけた。
とても とても ひろいところ。
だけど そこは うみじゃない。
とても ひろいところ
一面の砂地。
見渡す限りの地面。
森の外には海が広がっているかもしれない。
そんな男の子の淡い期待は裏切られます。
薄暗くてじめじめとした雰囲気と打って代わり、
明るくて広い砂地には気持ちの良い風が吹き抜けます。
男の子はその広い場所を目の前に、何を感じていたのかしら。
私はというと...
世界の違い(明るさの違い?)に少しうろたえて、一瞬立ち止まる日もあれば、早く次の世界を見に行きたくて、どんどん進もうと思う日もあります。
オヒルギの森とだだっぴろい砂地。たった一歩で違う景色が広がります。
違うけれども、繋がっている。
曖昧なのかパッキリなのかわからない、そんな境目を超えて進んでいきます。
囲まれている
広い砂地に立つと、こんな印象を受ける人がいるかもしれません。
囲まれている。
標高としては300~400メートル台の山ですが、
この場所に立つと、連なって私たちを囲んでいるように見えます。
囲まれるとなんだか安心するのは、多分、遠くに山の見える場所で育ったから。
山がちな沖縄本島北部ならではの景色かも知れません。
そしてよく見ると、すべてが山でないことに気が付きます。
手前中央に見える尖がったり、丸っこかったりする小山は、実は山ではありません。
ほんとうは何なのか?
その答えはまたそのうちに。
果たして、何もいないのか
ただ広いだけで、何の気配もないように見えます。
なんにも ない。
なんいも いない?
こういう時のコツは、むやみやたらに歩き回らないこと。
今いる場所で、少しじっとしてみます。
足元でもいいし、少し遠くでもいい。
じっと獲物を狙う動物になったつもりで、体は動かさずに目だけきょろきょろ周りをよく見てみます。
果たして何か見えてくるのでしょうか。
無理な姿勢で始めるとだんだんつらくなってくるので、楽な姿勢でどっかり構えて始めるのがおすすめです。
見開きに配置できなくてすみません。。
〈本編 P.9-10〉
【絵本のまるごと、こちらから】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?