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(EDH) 最後のイチイ、コルフェノール解説(2021/05/12)

Colfenor, the Last Yew / 最後のイチイ、コルフェノール

 mediumに令和3年5月12日に投稿したもの(https://0gnv2hh.medium.com/a930e94e1493)をこちらに再投稿します.
 再投稿する理由は(https://note.com/0gnv2hh/n/n3155fca35246

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1. はじめに

 今回はアモンケット在住の絶世の美女ではなく,ローウィンの老木に関して書きます.

 最近レベル6~帯でプレイする機会が増えたため,「レベル6~帯で戦うのに適したジェネラルはないかな」と探しておりましたところ,ちょうどよいジェネラルに行きつきました.

 それがこの≪最後のイチイ、コルフェノール≫です.
(名前が長すぎるため以降は「爺フェノール(じぃフェノール)」と呼称します.)

最期のイチイ、コルフェノール

Colfenor, the Last Yew / 最後のイチイ、コルフェノール
(3)(白)(黒)(緑)
伝説のクリーチャー ― — ツリーフォーク・シャーマン
警戒、到達
最後のイチイ、コルフェノールか、他の、あなたがコントロールしているクリーチャーが1体死亡するたび、あなたの墓地から他のタフネスがそれよりも小さいクリーチャー・カード最大1枚を対象とする。それをあなたの手札に戻す。
3/7

 爺フェノールは自軍全体にタフネス参照の転生(Soulshift)のような能力を付与します.≪死のオアシス≫など類似の能力を有するカードはいくつかありますが,トークンでも誘発するというのはあまり見ない特徴です.
この能力により自軍が除去された際にアドバンテージを失いにくくなるだけでなく,後述するコンボを狙うこともできます.

 また,タフネス7の到達持ちであることから,太いクリーチャーを出された場合でも十分な大きさの壁となるのは意外と馬鹿にならない利点と言えます.

 ちなみにコルフェノールの若木は雌株とのことですが,爺フェノールはheです .(https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/legendary-characters-commander-legends-part-1-2020-10-30)

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2. 2つの型

 爺フェノールでは搭載するコンボの種類や数によって大きくわけて2つの型が開発されているようです.(型の名前は説明し易くするために僕が勝手に付けました.)

1. サクり台コンボ型
2. ウラモグの手先コンボ特化スタックス型

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2.1 サクり台コンボ型

画像2

<代表的なリスト>

https://www.moxfield.com/decks/IjqWGPU33EyTbGIftcE8Lg

 1のサクり台コンボ型では,≪ファイレクシアの略奪機≫のようにカウンターが乗った状態で場に出るなど,場でのタフネスの方が墓地でのタフネスよりも大きくなるクリーチャーを利用して無限にクリーチャーを回収するコンボを搭載しています.

 具体的には,

 爺+供儀台等+カウンターが乗るクリーチャーの類×2+ズーラポート等

のような組み合わせにより,無限にクリーチャーを墓地から回収する動きをし,ズーラポートで無限ドレインするといったものです .
サクリ台やクリーチャーによっては無限マナなども可能です.

 爺以外のパーツは複数種類存在するという利点がありますが,必要なパーツが多いのとパーツ個々のパワーが低すぎるという欠点も有しています.

 このような欠点を克服するため,テシャールや太陽のタイタン,目覚ましヒバリがらみのコンボを搭載している場合が多いです.

 また,コンボ以外の面でも爺の能力を生かしてシナジーシナジーさせている構築がいくつか見られます.これを伸ばしてシナジー厨構築とする,あるいはコントロール色を強めるのもいいかもしれません.(その場合カラドールなど他のジェネラルに対してどのような優位性を示せるかが焦点になってくるかと思いますが)

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2.2 ウラモグの手先コンボ特化スタックス型

画像3

<代表的なリスト(primerあり)>

https://www.moxfield.com/decks/UdbxZaiTxEeN949jkpyOaQ

 2のウラモグの手先コンボ特化スタックス型は上述したコンボを狙わず,爺+ウラモグの手先+歩行バリスタのコンボに絞った型です.

 具体的なコンボのプロセスは以下の通りです.

(i) 爺とウラモグの手先が場にいる状態で歩行バリスタをX = 0で唱えると,バリスタは場に出てすぐに死亡します.

(ii) バリスタが死亡したことでウラモグの手先の能力によりエルドラージ・落とし子トークンが生成されます.

(iii) 落とし子トークンを生贄にして無色1マナを加えます.

(iv) タフネス1のトークンが死亡したことで爺の能力によりタフネス0のバリスタを回収します.結果として無色1マナが新たに生成された状態で(i)に戻ります.(i)~(iv)を繰り返すことで無限に近い膨大なマナを生み出し,最後にバリスタを膨大なマナから唱えて無限ダメージです.

ウラモグの手先コンボ

 コンボパーツが両方クリーチャーでサーチがしやすく,また妨害によって失敗しても爺の能力によりやり直しがしやすいなど,爺がらみのコンボの中では最も有用なものではないかと思います.

 また,手先は単体ではほどほどの強さですが爺との相性が良く,バリスタは単体でも十分に仕事をします.バリスタは一度使い捨てても≪桜族の長老≫のような能動的にサクれるクリーチャーと爺の能力で回収することが出来ます.

 1のサクり台コンボ型にももちろんこのコンボは組み込まれていますが,コンボをほとんどこれ単品に絞り,わきを除去やスタックス等の妨害札で固めたものが特化型です.

 従って,1は爺を中心に据えたコンボやシナジー重視の構築,2はウラモグの手先コンボ以外は妨害や不快生き物で攻める構築と,全く毛色の異なるデッキに仕上がっています.

 上述したリストではむかつきから勝ちにいけるように,マナファクトを増やすとともに全体の点数で見たマナ・コストの平均値が低くなるような構築をしています.(より詳しい内容はprimerをご一読下さい.)

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3. デッキリスト(Sho)

続いて,僕のメタゲームやプレイスタイルに合うように調整したリストを示します.

https://www.moxfield.com/decks/wm8jEDpTm0uQH7E6WrVDSw

 ジェネラルに頼りすぎる構築ではメタ的に合わないのかなと思い,2の特化型をベースとした構築にしています.

 また,(ハパチラでも書きましたが)むかつきを使うのであればもっと良いジェネラルがいると思いますので,爺ではカラーの特性を生かして太いクリーチャーでも戦えるような構成にしております.

 具体的には,先に紹介したリストからむかつきと相性のいい軽量マナ加速やマナファクトの数を減らし,エリシュノーン等の太いクリーチャーやスタックスを増やしています.

 エムラクールでどうしようもなくなった場を壊滅しようというのはハパチラと同じところです.(コンボパーツをサーチできないためさすがにToNは採用していませんが)

 サブプランとしては,Smog comboやApprentice comboとも呼ばれる≪ 煙霧の連鎖≫と≪ウィザーブルームの初学者≫を組み合わせたコンボを搭載しております.

 こちらのコンボは片方がソーサリーとサーチしにくく,また決まらなかった場合のダメージがでかすぎるというデメリットがありますが,
≪安らかなる眠り≫のような墓地対策によって只の案山子にならないよう最低限必要なプランかなと思います.

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4. まとめ

 今回は最後のイチイ、コルフェノールに関して解説しました.

 白黒緑というカラーによりサーチや除去が豊富であり,爺の能力によってアドバンテージを失いにくい点や特有のコンボを搭載できる点は他にはない魅力かなと思います.

 一方で,やはり青と赤がないというのは大きく,更に6マナという重さで1枚コンボもないとあってはcの場では厳しいかもしれません.しかし,だからこそ6~帯で活躍できるジェネラルなのではないかと考えております.

 まだまだ詰めるべきところが多々あるかと思ますので,リストは折を見て更新したいと思います.

以上です.

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