ビデオ三脚のTH-ZとTH-Xを比較してみた 前半 ~三脚編~
Libec(リーベック)さんのビデオ三脚、TH-XとTH-Zを比較してみたいと思います。
もしどちらか迷っておられる方がこの記事を見られた場合のために結論から先に書いておきます。
基本はTH-Zの方がオススメです。こちらが汎用性が高いです。
TH-Xをオススメするのは飛行機や電車などで出張の多い方、あとは撮影→移動→撮影・・・を繰り返すような移動の多い撮影をされる方です。
それでは両者の違いを詳しく説明していきたいと思います。
ボールの径が違う
ぱっと見ではそっくりだと思います。最大の違いは三脚と雲台を接続するボール(お椀)の径が違う事です。
TH-Xが径65mm、TH-Zが径75㎜となっております。
ビデオ雲台のボール径は75㎜のものが主流なので、雲台や三脚を付け替えることができます。
撮影の内容に合わせて、今回はこの雲台を使いたい、または三脚を使いたいとなったときに、自由に組み合わせることができます。
TH-Xの65㎜というのは、そういった自由度は低いですが、その代わりコンパクトに作られています。
比べていただくと分かると思うのですが、ボール径の分だけ雲台を載せる部分が小さいです。
結果、三脚を畳んだときの厚みにも差が出ます。
わずかな差かもしれませんが、出張撮影の際にスーツケースの中身をテトリスしながら「うまく収まらない!」と困ったかたもおられると思います。
荷物をコンパクトにまとめたいときにこの大きさの差が効いてくるのではないでしょうか。
重さが違う
ボール径の違いによる恩恵は重量にも表れており、TH-Xの方が軽くなっています。
全てのパーツの合計重量はTH-Xが3.1kg、TH-Zが3.4kgとその差は300gとなっております。
そもそもどちらも軽めの三脚なので差が少ないですが、移動が頻繫にある撮影をされる方には少しでも軽い方が有利かと思います。
1日中三脚を担いだことのある方は、少しでも軽くしたい!という気持ちに共感していただけるのはないでしょうか。
スプレッダーが違う
さて、ボール径の違いによるサイズ感や重量以外の違いについても説明していきたいと思います。
まず大きなところで、TH-Zはスプレッダーの長さを変えることができます。
長さを変えることで、三脚の高さを微調整することが可能であるということと、
スプレッダーを長くすることで三脚が広く開きますので、安定感も増します。
おそらくこの機能はスライダーを載せたとき安定するように、という意味も大きいのだと思います。
設置面積が違う
ところで、TH-Xの方がコンパクトである、と先ほど言いましたが、実は三脚を展開したときのコンパクトさはTH-Zに部があります。
TH-Zのスプレッダーの長さを最短にした場合、TH-Xよりも少ない面積で設置することが可能です。
その差は最低高のときで2㎝、脚を3段全て展開した最高高のときで13cmでした(脚と脚の間隔を測定)。
私はイベント関係の撮影が多いので、人が多く行きかう場所で撮影することもあり、少ない面積で設置できる方がありがたいです。
または、ロケーション的に狭い場所に三脚を設置しないといけない場合もあると思います。そのような場合にTH-Zの方が有利になります。
ただ、脚の間隔が狭いほうが、当然三脚は倒れやすくなります。
そんなことを見越してなのか分かりませんが、TH-Zにはフックが付いていました。
倒れないように重し等を使うとき、ここに引っ掛けてね、ということでしょうか。
続いて雲台の違いについて書かせていただこうと思いましたが、長くなってしまいましたので一旦ここで終わりとさせていただき、次回後半として雲台編を書きたいと思います。
滋賀で映像制作をしています。良ければホームページも見ていってください。