介護の仕事、なんでやろうと思ったの?

私が介護の仕事をめざしたきっかけ。

それは大好きな祖母に何もしてあげられなかったこと

小さいころ、働いている両親の代わりに私を育ててくれた祖母。

離れて住んでいたので、なかなか会えなかったけど、大好きだった。

糖尿病で徐々に目が見えなくなってしまった祖母。

中学生のころ、ひとりで遊びに行ったとき、カレーを一緒に作った。その頃もうすでに見えにくかったと思う。祖母に聞きながら、カレーを作った。病院への付き添いでは、祖母が安全に歩けるように気を付けて手を引いた。

その後、完全に見えなくなった祖母は、徐々に認知症が進行していった。見えないことで、トイレのカギが開けられなくなってしまい近所の人に助けてもらったり、玄関の段差で転倒してしまったり。一人での生活が困難になっていった。

家族での介護も限界となり、特別養護老人ホームへ入所した。

毎週のように祖母に会いに行った。

祖母の部屋にノートが置いてあった。スタッフと家族の情報共有のためのノートだった。それを読むことが楽しみだった。祖母の日々の生活のこと、体のこと、どんな反応があったかなどなど。話をすることが難しくなった祖母に代わり、祖母のことを教えてくれるノートだった。

おばあちゃんのお昼ご飯を運んだり、廊下に置いてあった車いすに乗ってみたり、入所されている方とお話ししたり。私の日常になっていた。

祖母のために何もできなかった私。

だって、何をしてあげたらいいか、分からなかったから。ただ見ているだけしかできなかった。

介護のこと、福祉のことを学んで、助けが必要な人の力になりたい!家族の人の話を聞けるようになりたい。そう思ったのが、介護の仕事をやりたいと思ったきっかけ。

祖母は、私が高校生の時に亡くなってしまったけれど、いつも見守ってくれていると感じています。

この仕事は、祖母が私に残してくれた大切なもの。

たくさんの利用者さんを通して、祖母にありがとうと伝えることができる。

「おばあちゃん、ありがとう」




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