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学校給食センターの統合 メリットとデメリット

学校等の公共施設と同様、学校給食センターも統合の動きがみられます。中には自治体の枠組みを超えて統合するケースもあり、香川県内では、善通寺市、琴平町、多度津町の1市2町での統合給食センターを新たに設置しています。

給食センターを統合して大規模にするメリットについては、財政的なコストの縮減もありますが、ある市役所の給食業務の担当の職員から聞いた内容としては、次のような話も聞きました。

<メリット>

アレルギーをもつ子ども向けの給食を、大型センターだと完全に別ラインで作ることができ、混入等のリスクを避けることができる。また、アレルギー食品を除去するだけでなく、代替の食品を用意することができる。

スケールメリットにより、良い食材を安く手に入れられるので、例えば牛肉を提供できる量や頻度が増える。

一方で、上記の1市2町の統合給食センター設置に関しては、多度津町の住民から見直しの嘆願書提出があったようで、それに関する議会の議事録はネットでも公開されていました。その内容によると、

<デメリット>

・短時間で大量の給食を用意するので、カット野菜、冷凍食品の食材が多くなりそれらの産地の安全性に疑問がある。

・学校の中に給食室があれば、給食を作っているのを子どもたちが直接的に感じることができ、食育にも良い。また、給食を作る職員にとっても子どものために作っているという意識を持つことができる。

この2点目の食育といった観点や職員の意識というのは大事なことかもしれません。確かに写真のような大型の給食センターでは、食品工場といった感じがして、子どもとの距離感があることは否めないと思います。

何事にもメリットとデメリットはあるので、それらを整理することが大事です。また、どちらかの方式で白黒つけるのではなく、双方の良い面を可能な限り取り入れる。中間をとるというのも大事かと思います。子どもとの距離感といったことも書きましたが、頻繁に子どもが訪れる仕組みや施設の構造にするとか、職員と子どもの交流を促すといった工夫等ができそうです。

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