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2019⑤

Zepp Tokyo

いよいよ8月に突入し、インドアが加速する。本棚に聳える作品山脈はいよいよ雪崩まで秒読みである、夏にも関わらずだ。筆者はとうとう本棚の新規購入を決断したという。来月の給料が入り次第、増設予定である。

出勤する気力すら根こそぎ奪われる夏本番、第5回はいよいよ千秋楽にしてツアーファイナル、the pillows REBROADCAST TOUR@Zepp Tokyo(2019/3/17)である。横浜アリーナを除く一連のLIVE会場の中で、最も多くのBUSTERSにお会いした場所である。言葉にすることはより多くある、最後までお付き合い頂ければ幸いだ。

お礼参り

前日の3月16日から2泊3日の予定で筆者は東京に乗り込んだ。何事があろうともこの記念すべきLIVEに参加できるよう、連休の中日にメインイベントを据える万全の態勢で臨んだ。未だかつてない大掛かりな遠征初日、筆者にはとても大切な約束があった。

時は浜松窓枠の少し後まで遡る。初めてLIVEツアーというモノに本格参加して実感した事があった。それは、まだまだ聴いた事のないthe pillowsの曲が山のように存在するという事である。

アルバムで言えば、OOPARTSがリリースされた2009年からthe pillowsをCDで聴き始めた。初めてthe pillowsのLIVEに行ったのは25周年のmoon dust tour@Zepp Nagoyaである。今まさに30周年のアニバーサリーを迎えようとしているthe pillows、その1/3しか筆者はリアルタイムで追いかけられていないのだ。故に各地のLIVEハウスで初めて聴く曲も少なくなかった。筆者はLIVEの都度、予算の許す限り、それ以上にグッズよりも自分が出会う以前のthe pillowsのCDを手にしては夢中でそれらを聴いた。

そんな頃に知り合ったご夫婦、何時ものTLで出来事は突然に訪れた。当時、筆者はthe pillowsのCDを聴いては感想を綴る日々を過ごしていた。やり取りはそれらの投稿の何処からか始まったように思う。何とthe pillowsのCDやDVDを譲って下さると仰るのだ。聞けばご夫婦揃ってご結婚前からBUSTERSで、ご結婚以前のCDやDVDの殆どを2枚ずつお持ちとの事だった。何処かで売ってしまうのも忍びなく、ご自宅で保管されていたそうだ。

唐突なご提案に驚いたが、これも何かのご縁、有り難く受け取らせて頂く事にした。やり取りが始まって数日、DMで1枚の写真が送られて来た。写真の段ボールには手に取った事ないCDやDVDがギッシリ詰まっていた。正に宝箱であった。お2人の思い出が宿るCDやDVDの数々、当たり前の事ながら値段以外の大きな価値がある為、お2人の言い値でお譲り頂く運びとなった。

数日後、宝箱は届いた。所々擦れて持ち心地の良いたくさんのCDとDVDにはメッセンジャーカードと桜色の包装紙に彩られたラスクが添えられていた。1枚ずつ手に取ってみると、中からはCDの帯、ステッカー、キャンペーンの応募券などが綺麗に挟まれており、筆者はお2人がこの作品を手に取った時、何を思い、何を感じたのか、ただただ想像して嬉しくなった。

時間を戻して、ツアーファイナル前日、ご夫婦にお会いするために、筆者は新幹線で東京に着いたその足で待ち合わせ場所の上野公園に向かった。集合場所ではご夫婦と当時まだ小さかったお子さんが一緒に待ってくれていた。

ご挨拶をし、先ずは今回のご縁に感謝の意を伝えさせて頂いた。上野公園を歩きながら話したのは勿論the pillowsであった。公園内の喫茶店で小休憩をした後、上野駅周辺を案内して頂いた。今になって振り返ってみると、貴重なモノをお譲り頂いたばかりか、到着したばかりの身を気遣って頂き、極めつけには観光案内までさせてしまい、至れり尽くせりであった。本当に感謝するしかない気持ちである。

帰り際、持参したお土産をお渡しして、4人で写真を撮った。背後では外国の方が通りすがりにピースサインをキメていた。この方が誰たっだたのか、それは未だに明らかになっていない。偶然にもそのサングラスは我らのボスの物に似ていたという。

田舎者のBUSTERS

大切な約束を果たした筆者は、そのまま渋谷へ向かった。目的地はタイトルと地名で大方の予想はつくのではないだろうか。田舎育ちのロックンロール好きが渋谷で行きたい場所、LIVEハウスを除けば1つしかないだろう。そう、「タワーレコード渋谷店」である。天を穿つように聳える黄色の巨塔、「NO MUSIC,NO LIFE.」の丸看板、何より縦横無尽に、且つ、堆く広がるCD棚の海、筆者は泳いでみたかった。季節外れの海水浴の果て、4枚の宝たちを手に入れた。

遠征初日の全ての予定を無事に終え、夜の渋谷のスクランブル交差点を写真に収めた筆者は意気揚々と今遠征の拠点となるホテルへ向かった。

前哨戦は合いの手に乗せて

遠征2日目、メインイベント当日の朝である。グッスリ寝られる訳もなく、夜行性にしては早い時間帯に目が覚めた。ホテルは2泊3日で押さえていた為、鞄1つで拠点を出た。

新宿駅構内の小奇麗な喫茶店で眠気覚ましのコーヒーを啜り、集合場所へと足を向ける。遠征の少し前、あるBUSTERSからLIVE前にBUSTERSでカラオケに行かないかと誘って頂いたのだ。

家族以外とカラオケに行く時は更新が滞っているプレイリストからの選曲を余儀なくされるばかりである。だが、今回は違う。参加者は全員BUSRERS、選曲に遠慮は一切不要、合いの手も入れ放題、筆者が期待に胸を膨らませてしまっていたのも無理からぬ話である。加えて、前日のご縁がまたも面白いカタチになって現れていた。

これからお会いするBUSRERS、驚くべき事に昨日お会いしたご夫婦の結婚式に出席されていたと言うのだ。ご夫婦にLIVE前の予定を聞かれた時、次の日にお会いするBUSRERSのお名前を出したところ、その話を耳にした。

それぞれのBUSRERSとは全く異なる道のりでお知り合いになったので、余りのスモールワールドっぷりに上野公園の真ん中で変な声を上げそうになった。お子さんの成長した姿を収めた写真をお土産に筆者は初めましてのBUSRERSとご対面した。

LIVE前の2時間はあっという間だった。デンモクの履歴はthe pillowsの曲名で埋め尽くされた。好きな曲を目一杯歌えて、同じ空間にいる全員がその曲を知っていて合いの手が入る…これ以上に楽しいカラオケが未だかつてあっただろうか、いや、ない。

此度の前哨戦は後の大団円のキッカケになるが、それはまた追々の記事での話である。

カラオケを終え、盛り上がってきたBUSRERS一行はいよいよZepp Tokyoへと出発する。巡り会ったBUSRERSのお陰で、都心で絡まる路線も安心して乗る事が出来た。遠征先で助けて頂いてばかりである。

会場到着後、それぞれ物販を謳歌し、互いの健闘を祈り、各々のタイミングで会場に入っていった。

本戦後は輪になって

ツアーファイナルは熱狂のままに幕を閉じた。「王様になれ」の映画撮影も満喫し、ドリンクチケットで交換したビールを持ち、後ろ髪を引かれつつも会場の外に出た。

熱気で乾いた喉を潤すのをグッと我慢し、筆者は1人のBUSRERSにDMを送信した。終演後に乾杯をしようと誘って頂いていたのだ。連絡がつき、その場へ行くと、BUSRERSが沢山いらっしゃるではないか。

直前にDMをお送りしたBUSRERSは初めましてで、その方が何人かのBUSRERSに声を掛けて下さっていたそうだ。その中に浜松窓枠でお会いした奈良県BUSTERSがいらっしゃったので、ご縁とはこうも面白おかしく絡まるモノなのかと心がはしゃいでいた。

恐らく全員が我慢の限界だった為、自己紹介前に輪の中で乾杯は成された。喉の渇きは歓喜のビールに潤され、無数の街灯で明るい夜空に話の華が咲き誇る。各々のツアーの終着点での顔合わせ、話題が尽きる事は無かった。

Twitterを見せ合い、写真を撮り、語り尽くして各々帰路についた。

「また横アリで。」別れの言葉は再会の約束となった。

翌日、二日酔いで頭痛に襲われる中、ビールを引っかけながら新幹線で東京を後にした。こうして筆者のREBROADCAST TOURは幕を閉じたが、楽しみはまだまだ用意されていたのである。次回は番外編、春を超えて夏、DELICIOUS LABEL 20th Anniversary "DELICIOUS BUMP SHOW!!"、そして、 ニューアニバーサリー直前、the pillows × a flood of circle Nagoya Club Quattro 30th Anniversary "New Direction on 2019"の2本立てでお送りする。

不運も幸運も重なるのが世の常、何が重なるにせよ、直向きに転がり続けるのがロックンロールというもの。2つ目の記念日に向けて、BUSTERSは加速する。

ではまた。

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