続・ぼくの、コミュニケーション歴

前回はこちら

さて、
1.自分の思ってることを言語化して伝えるのが苦手。2.コミュニケーションを取る上でのルールを知らなかった。
3.共感能力がない。

この3つを兼ね備えた? 僕は、
東京に出てから人間関係がうまく出来たでしょうか?


結論から言いますと、

クソ孤独になりました。


(笑)


色んな人に怒られ、白い目で見られ、集団の中で浮きまくって孤立する日々を過ごすことになりました。

そして、そんな目に遭う度に僕は、
「なんで自分だけこんな目に」
「俺はただ、みんなと同じ事をしたいだけなのに」と思ってました。

当時の自分を振り返ると、

愚痴や文句を一方的にこぼしまくり、突然、ブチ切れたり、かと思えば突然病み始め、泣き言ばかり言う・・・

あー、ヤバ(笑)
こんな奴と仲良くなりたいと思う人は、まあいないですよね。。

自制しないことが当たり前だと思い込まされて育ったので、
それを教えてきた環境、つまり母には怒りをぶつけました。

どうしてくれるんだと。
「あんた(僕)が私(母)を信じないなら、もう飯も食わさない」
みたいなことまで言ってきたから、俺はアンタを信じてきたのに。
アンタの教えは全然、社会で通用しねえじゃねーか。
どう落とし前つけてくれるんじゃ、ゴラァ!


みたいなことを母に言った覚えがあります。


これに対して母親からの返答は、

「あたしを信じたアンタが悪い」


でした。
この一言はずっと母を信じて生きてきた僕のこれまでの人生を全否定されたようで、
すげー傷付いた(笑)

しかも10年くらい経って、この一言について問い詰めたら、
向こうは言ったことを覚えてなかった(笑)

「私、そんな事言ったんか⁈」
ってびっくりしてたもんな。


さて、母に人生を否定された僕ですが(笑)
それでも僕は、どうしても人と仲良くならないといけなかったのです。
なぜなら、役者のお仕事をいただくための人脈作りと、チケット販売の為です。

お仕事は言うもがな。
いただく為の人脈作りは、一般のお仕事も変わりないと思います(就職したことないけど)。

そして、舞台のチケットです。
説明しますと、
舞台役者ってのはただ舞台に立って芝居するのが仕事ではなく、お客さんを呼ぶのもお仕事になります。

そして、ファンがたくさんついている役者なら、苦労はそんなにありませんが、
大抵の役者は、ファンなどなかなかつかないので、知り合いなどの伝手を頼って、チケットを売りさばきます。

そうすると、知り合いの数が多い、人付き合いが上手い役者さんが有利になる訳です。

評価される舞台役者というのは、実は芝居の上手さではなく、売ったチケットの多い人です。
そりゃ、一応商売な訳ですから、黒字を出すために貢献してくれる役者は、重宝されます。

そして主催者側は、役者がチケットを売ることについて、
人によっては、ものすごいプレッシャーをかけてきます。
赤字になりたくないので、当然です。
その為に聞いたことがあるであろう、“チケットノルマ”
というのを課す、団体もあります。
一定の枚数を売らないと、届かなかった分は自腹になる、あれですね。

最近はノルマを課す団体はほとんど見かけなくなりました。
が、売れ売れと圧をかけてくることは変わりません。


で、そこから少しでも逃れるために必死だった訳です。
チケットが売れないと、次回も呼んでくれないですしね。


人と仲良くなる為に、色々とやってみたりはしました。

あるバイト先では、ハイテンションなキャラになって、周りに話しかけていじられキャラになってみたり。

可愛がってはいただけましたが、一部の人には生理的に嫌われたり、キツイ言葉を浴びせられたり。
何より、こんなキャラ自分に合わないわ、ってことで、そのバイトを辞めると同時にキャラもやめました。

そういえば、ツイッターで“彼女欲しいキャラ”ってのもやったなあ。
当時、所属していた劇団の主宰が提案してきたので、
何かにつけて、「彼女欲しい〜」って呟いてみたんです。

そしたら、
「アイツ、どうした⁈」
と心配の声が日増しに増える結果になり、結局主宰が「もう辞めよう」と言ってきたので、やめました(笑)


結局、人付き合いは上手くならず、お客さんはなかなか作れませんでした。
プレッシャーがのしかかってきて、焦るとますます売れない。
結果チケットは売れないまま終わり、次は呼ばれなくなる。
仕事がないことに焦り、必死にまた知り合い増やそうと頑張ろうとする。
そして、空回り。。。

気がついたら、チケットを売る事を目的に人と接するようになりました。
最終的には、
心の中で、
他人の事を「チケット」と呼んでる自分がいました。



もう、自分が嫌になりました。


チケットとか関係なしに、普通に人と接したい。


コミュニケーションを楽しめるようになりたい。



事務所に所属してからは、そちらからいただくお仕事を優先し始めたので、舞台の世界からは遠ざかりました。

もうチケットの為に、人と接しなくていい。
やっと人でなしにならなくて済む。
やっと人間になれる。

安心している自分がいました。


心に余裕ができ始めたのか、
少しずつですが、人との交流が出来るようになってきました。

コミュニケーションに悪戦苦闘した日々でしたが、
それでもなんとなく技術みたいなのは身についてきて、

・人の話は最後まで聞き、終わってから自分の発言をする
・人の話を聞く中で、話題が広がりそうなこと、相手が聞いて欲しそうなものをピックアップして、こっちのターンの時にそれを突っ込んでみる
・絶対に相手を否定しない。違うと思ってもやんわり返す
etc…


人によっちゃあ、こんなん当たり前じゃんって思われるかもしれませんが、
これが、僕は身についてなかったんです。
もがいていく中で、コミュニケーションを取るためのルールを、学んで身につけていきました。


それともう一つ。
人との関係性を築こうと頑張った結果、僕は一つの結論に達しました。

俺には、無理(笑)


もうどうやったって、誰とでも仲良くとか俺には無理。
しんどい。
だったら、無理に全員と仲良くしようとするのはもう辞めよう。
俺は誰にも話しかけず一人で居て、そこに話しかけてくれる人ともし仲良くなれそうなら、仲良くする。もう、それでいいや。

そうやって、開き直ることにしました。

そうしたら、まあすごい楽になった。

知り合いは全く増えなくなりましたが、結局は人付き合いを頑張ろうと躍起になってたころと変わらなかったです。

無駄な努力をしてた、ってことだったのかな。


まあでも、その無駄を長い間し続けたおかげで、一個、楽になることが出来たので、そう考えると、無駄では無かったのかもしれません。


それでも、まだダメダメなところはあります。

ずっと独りにされてきたからか、
「自分は基本、どこでも歓迎されない」
みたいな卑屈さが身についてしまいました。

話しかけられて、その時は仲良くなっても、
「どーせ、俺のことなんか覚えてない」
「次話しても、今度は嫌われてしまっておしまいだ」
と思ってしまい、
後日またお会いしても、
そっけない対応をしてしまうようになってしまいました。

その結果、向こうも僕に対してそっけない対応をするようになることになり、
せっかく話しかけてくれた親切を、無駄にしてしまうことに。。


ここに今度は向き合わないといけませんね。
ひい。


さて、自分のコミュ障っぷりを振り返ってみましたが、
会話もできない思いやりもない餓鬼畜生から、人間にはなれたのかな?


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