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利尻島コンシェルジュ/観光スポット #5 オタドマリ沼
沼の概要
『オタトマリ沼』は、島の南東に位置する島内最大の湖沼です。
沼の周囲は、約1.1km、最大水深は、3.5mと比較的浅い沼。
日本最北限のアカエゾマツの原生林に囲まれた美しい沼(水の色は独特の濃い青色をしています)の周囲には、一部未舗装を含みますが、遊歩道が整備されているので水面に映る利尻山(1721m)や野鳥を眺めながら、のんびりと散策できます。
『オタトマリ沼』でのバードウォッチング
おススメ時期は、4月~6月です。
沼の周りには遊歩道があり一周できます。春から夏にかけては木々の合間に「センダイムシクイ」や「ウグイス」が観察できて、草の刈られた小道に「ルイビタキ」や「カシラダカ」が出てきてチョコチョコ歩いている姿を見たりすることもできます。
また、沼の中では、「ウミネコ」がよく真水を飲んだり水浴びをしていて、「キンクロハジロ」や「スズガモ」などのカモ類、「セイタカシギ」などのシギ類や「オオバン」も観察できる場合があります。春秋の渡りの時期には、珍鳥が飛来するスポットでもあります。
オタトマリ沼から眺める利尻山は、万年雪がある“ヤムナイ沢“を正面にするヨーロッパアルプスのような山容がとても印象的です。
沼1周約20〜30分が目安となります。
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天気が良くて風が無ければ、オタトマリ沼に映る「逆さ利尻富士」を見ることができます。
昔は、貸しボートに乗りながら周囲の自然を楽しむこともできたそうです。貸しボート、復活してほしいですね。
紅葉時期には、秋色に染まる利尻山と沼のコントラストの美しさを楽しむこともできます。
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また、道路をはさんだ小高い丘には、北海道のお土産の定番、銘菓「白い恋人」のパッケージに採用されている利尻山を見ることができる「沼浦展望台」(愛称;白い恋人の丘)があります。
そもそも、「オタトマリ」とは、アイヌ語の“オタ・トマリ“(砂・泊り地)で「砂のある入江」という意味です。
ブラタモリ的オタトマリ沼のお話
『オタトマリ沼』の周辺には、島内最大の湿原『沼浦湿原』が広がっていて、西側には、兄弟沼と言われる『三日月沼』もあります。
湿原の広さは、約29haにおよびます。
湿原は、今から約7000年前以前に起きた“マグマ水蒸気爆発“によってできた火口跡(マール)に“縄文海進“による海水面の上昇で水が溜まり、その後、海退に伴い、今から4000年前以前に誕生したと考えられているのです。
北海道では、特異な湿原と言われています。
ミズゴケが発達した“高層湿原“の周りには、アカエゾマツが広がり、沼やその周りには、カキツバタやネムロコウホネ(エゾコウホネ)、リシリアザミ(利尻島固有種)、エゾカンゾウ、ヒメウギアヤメ、エゾイソツツジなどが夏の沼周辺を彩ります。
このように“沼浦湿原“は、湿地性植物や高山植物の原生地としても有名なのです。
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また、沼の周辺には、ハクセキレイやアオジが訪れ、カモ類やサギ・シギ類なども多く観察されバードウオッチングにも最適地です。
道路を挟んだ海側には、オタトマリの名(アイヌ語で砂のある入江)の通りに島内唯一の穏やかな砂浜海岸が広がり、このあたりにオホーツク文化期(5〜9世紀)を中心とした遺跡が分布していることからも、古来より人が住みやすい場所だったことが、想像されます。
沼は、1979年(昭和54)10月26日に「利尻富士町指定天然記念物」になっています。
天皇皇后両陛下のご訪問
2018年(令和30)8月、当時の天皇皇后両陛下(現・上皇上皇后陛下)が、この地を訪問され、オタトマリ沼より利尻山の山容を堪能されています。
現在、沼の展望施設横に来島を記念した『天皇皇后両陛下行幸啓記念碑』が建っています。
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沼周辺の設備
オタトマリ沼には、乗用車50台収容可能な駐車場(無料)が完備されていて、トイレも設置されています。
駐車場近くには、フェリー会社が経営する『利尻亀一』があり、特産品やお土産品を販売しています。
また、ウニの軍艦巻きなど島グルメも味わうこともできて、さらには、クラウドファンディングによって実現した『白いイカ塩辛』も販売されており人気を集めていますが、No.1の売り上げを誇るのは生ふりかけ『利尻ッ子』。アツアツご飯の上に。
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アクセス
鴛泊フェリーターミナルより路線バス(宗谷バス)で約35分(バス停:「沼浦」下車)、乗用車ですと約25分です
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