嚥下障害を簡単に⑫食物認知編
今回も食物認知について書いてみようと思います。前回は、食物認知の問題と思っていても実は嚥下機能の問題である可能性についてお話ししました🤔今回は、食物認知が問題であった場合の対応について書いていきたいと思います🫡
①環境調整
環境調整の大切さについては、訪問リハビリを行うようになってから特に実感するようになりました。病院で食べなかった認知症の患者さんが、自宅に帰ると食べ始めるという経験を多くしました。要因としては、部屋の雰囲気や介助者、料理、食器の種類などが考えられますが、元々食べていた環境に近づけることが大切だと思います。
②食事介助
食物を認知してもらうためには、五感を使ってもらうことが必要です。食品を見てもらい視覚を刺激、食器の音を聞いてもらい聴覚を刺激、食器を持ってもらい触覚を刺激、匂いを嗅いでもらい嗅覚を刺激、好きな味のものを食べてもらい味覚を刺激。このようなことを意識しながら食事介助をしてみてください。
③食事姿勢
全身状態や嚥下機能の問題で臥位に近い姿勢で食べなければならない場合は仕方ありませんが、可能であれば座位に近い姿勢で食べてもらいましょう。五感を刺激しやすく、元々座位で食べていた方にとっては食事をしているという認識がしやすくなります。
④食事形態
嚥下機能の問題でゼリーやペースト食になっている場合もありますが、常食に近い形がやはり食物認知しやすいです。定期的に評価を行いながら、常食に近い形で食べられるように支援していくことが必要です。
今回は、食物認知しやすい方法をいくつか書いてみました。認知症だからと経口摂取を諦めるのではなく様々な方法を試してみましょう🔍
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