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金沢旅行記 〜1日目〜
家族旅行で金沢に行った。
旅行なんて2年ぶりで、インドアな自分でもかなり心が躍る。
新幹線の窓からは、からっとした青空や知らない街並みが流れていくのが見える。
長野の山々には、霧がかかっていて荘厳だった。
金沢に近付くにつれ、切妻屋根の住宅が増えてきた。合掌造りと同様、雪が落ちやすくできているのだろう。こういった風景で気候を実感できるのは面白い。
まずは有名な鼓門を拝む。デカい。確かにこれは「金沢に来たぞ!」と思わざるを得ない。
もてなしドームと呼ばれるガラス張りの天井も広々としていて美しかった。
そして、この天井には鳥のフンが落ちていない。駅周辺にも見当たらなかった。なんでも、タクシーの運転手さん曰く、ハトなどを追い払うため、定期的にタカを飛ばしているらしい。それで本当に寄り付かなくなるのだから、鳥の賢さには驚いた。
昼食は、金沢駅内にある「8番らーめん」。
8が書かれたかまぼこがトレードマークのラーメン店で、石川県を中心に富山や福井、さらにはタイや香港にまで出店しているらしい。
居心地がいい店内と安心感のあるラーメンの味は、憩いの場という雰囲気だった。
駅から少し離れ、ひがし茶屋街に足を伸ばす。
途中で通る浅野川は桜が見頃であり、日差しのおかげで暖かく、のどかな雰囲気だ。
茶屋街は昔ながらの街並みと、看板代わりの街灯が美しい場所だった。
着物姿の観光客も歩いていて、つい見惚れてしまう。
道中、甘味カフェ「茶ゆ」で、スイーツをいただいた。
茶屋街らしい和風テイストのジェラート(私が頼んだのは金沢大野醤油&焦がしキャラメル味)に、さっくりとした最中が刺さっている。
キャラメルの甘さと醤油の香ばしさが絶妙にマッチしていて、他では味わえないであろう美味しさだ。
そしてさすが金沢、金箔を纏ったジェラートなんかも扱っていた。有名なのは分かるが、なぜ金箔を食べる文化が生まれたのだろうか。
次に「くるみや」で自分用に水引のアクセサリーを購入。
落ち着いた店内には、デザイン豊かな手ぬぐいや水引のアクセサリーなどの雑貨が並んでいる。
特に手ぬぐいが可愛らしいデザインばかりで、片っ端から買い占めたくなってしまった。
選んだのはツバキに似た色合いの水引。ラメが付いていて美しい。2日目からはこれを付けて観光することに。
茶屋街に似つかわしくないシールが貼ってあり、思わず写真を撮ってしまった。終身刺青。
再び浅野川周辺を通り、ホテルに到着。しばらく休み、夕食を食べるために涼しくなった街へ繰り出す。
訪れたのはおでんが名物の「島路」。
こじんまりとした店内には地方ラジオが流れている。おそらくご夫婦が営んでいるお店で、ご主人はミシュラン三つ星料亭で修行した職人さん。奥様も愛想がよく、本当に居心地がいいお店だった。
注文すると、大きな器に盛られたアツアツのおでんが、テーブルの中央にどっかりと鎮座した。
金沢名物の車麩や、地元で採れた里芋、大根。優しい味付けで、心まで温かくなる。
次に母が頼んだ、のどぐろの塩焼きを一口いただく。身がふっくらとしていてすごく美味しい。やはり海産物が自慢なのだろう。のどぐろなんて初めて食べた。
そして極め付け、能登牛の一口ステーキ。ステーキもあるのかと思っていたら、運ばれてきたのは大きめのお椀。
蓋を開けてみると、ステーキの上にナスやネギが添えてあり、並々とお出汁が注がれている。予想外のビジュアルに驚きの声が漏れた。これが創作料理か…。
能登牛は脂が多いので、これくらいさっぱりしている方が食べやすい。お肉は弾力があり、しつこくない美味しさ。ほっぺたが落ちそうだ。
私たちは金沢のグルメに大満足し、一日目を終えた。
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