奥田紺 kon okuda

夏生まれのひとり好き。 ひとり旅、美術鑑賞、本のことなどについてマイペースに綴っていこ…

奥田紺 kon okuda

夏生まれのひとり好き。 ひとり旅、美術鑑賞、本のことなどについてマイペースに綴っていこうと思います。

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最近の記事

旅のはじまりはチキン弁当デラックスから|新潟ひとり旅①

ここ数日微妙に体調を崩していた。 37度代前半、平熱と微熱の境界線をウロウロとする日々。頭痛、倦怠感、咳、鼻水などの風邪の症状が押し寄せる。 休むほどではなかったので、土日の前後にテレワークを続けて行うことでなんとか乗り切るも、秋晴れの週末に布団に包まり咳をして過ごすのは、なんとも侘しい気分だった。 ようやく回復した10月最後の週末、かねてから予定していた新潟旅行に向かうため上野駅へ。 上野から新幹線に乗るのははじめてだったのだけれど、お弁当売り場がコンパクトであまり混みあ

    • 厳島神社の大鳥居の下から瀬戸内海を望む|広島ひとり旅⑤

      ななうら丸で宮島へ渡る 宮島へは、JR西日本宮島フェリーに乗って向かった。 本当は、大鳥居に接近する航路の「大鳥居便」で行こうと思ったのだけれど、タイミングが合わず通常便に乗る。 船はゆっくりと動き出し、約10分間の船の旅が始まる。 宮島に渡る船はJR西日本宮島フェリーと、宮島松大汽船の2社があり、私が乗った便ではほぼ並走していたため、互いの船の乗客が手を振りあっていた。 瀬戸内海の海は波があまりなく穏やかなのが特徴で、澄んだエメラルドグリーン色をしている。荒ぶる日本海

      • 【Movie】本日公休@シネスイッチ銀座

        シネスイッチ銀座で台湾映画「本日公休」を鑑賞してきたので、つらつらと感想を記してみる。 主人公のアールイは台中でひとり、理髪店を営んでいる。 すでに独立している三人の子供たちとは、価値観の違いから少しギクシャクした関係性である様子が描かれるのだが、自分にも心当たりがあり、少しドキッとしてしまった。 下町で長年、常連客を中心に営まれている理髪店。そこには昔ながらの心温まる常連客同士の交流があって・・・というストーリーは正直大好きだけれど、自分の親だったら、体調のことを気にか

        • 秋の彫刻の森コレクション

          舟越桂の展示を見た後は、のんびりと施設内を回ることにする。 カール・ミレス「人とペガサス」。秋晴れの空を飛ぶのは気持ちよさそう。 水の上にたゆたう、マルタ・パン「浮かぶ彫刻3」。解説によると、風が吹くと水の上を滑るように動き、風景に変化をもたすとのことなので、風の強い日の様子も見てみたい。寒そうだけど。 ピカソ館のビジュアル、いさぎよいな。この立地だからこそ、映えるのかもしれない。 ピカソ館はサッと見て回る。 伸びやかでかわいらしい陶器の作品は見てて楽しくなる。 顔や

        旅のはじまりはチキン弁当デラックスから|新潟ひとり旅①

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        • 旅のきろく
          6本
        • アート覚え書き
          4本
        • 本とたべもの
          2本

        記事

          舟越桂 森へ行く日@彫刻の森美術館

          「舟越桂 森へ行く日」を見に、箱根へ行く。 箱根への道(プロローグ) 個人的に、箱根はどの公共交通機関を使っても、遠く・高く・人が多いので、モチベーションを高くキープしておかないと、気になる美術展があってもつい見逃してしまいがちになるエリアである。 今回は乗換案内検索で一番最初に出てきた、〈上野東京ラインで上野から小田原まで移動、小田原駅から箱根登山バスに乗り換えて二の平入口まで乗り、そこから徒歩で美術館まで歩く〉ルートを選択。渋滞で30分以上遅れてぐったり。美術館のHP

          舟越桂 森へ行く日@彫刻の森美術館

          宮島でひとり、あなごと昼酒を楽しむ| 広島ひとり旅④

          広島2日目は宮島へ行く。 その日の満潮は7時過ぎだったので、早朝にホテルを出発する。 満潮の大鳥居を眺め、すがすがしい気持ちで厳島神社に参拝する。 弥山に登って、帰りにあなご飯を食べて・・・・。 目が覚めたら午前8時を過ぎていた。 終わった―――――――――――。 一瞬絶望したが、そこは気楽な一人旅。 今日1日をどのように過ごしても自由なのだから。 悠々と身支度し、市電に乗って広島駅へ向かう。 最終的に宮島口に到着したのは午前10時半頃だった。 駅を出て少し歩くと、あ

          宮島でひとり、あなごと昼酒を楽しむ| 広島ひとり旅④

          絵本「ヒロシマ 消えた家族」と、覚えていたい風景|広島ひとり旅③

          美術館や博物館に行った時の楽しみの一つに、ミュージアムショップでグッズや図録、関連書籍などを見ることがある。 広島平和記念資料館でもこちらの絵本を購入。 広島で散髪屋を営む鈴木六郎さんは6人家族。 この絵本にはカメラが趣味の六郎さんが撮影した妻のフジエさんや4人の子どもたちの写真が収められている。 犬や猫と遊んでいる姉妹、ピクニックや海水浴、弟や妹が生まれた時の喜びなど、鈴木さん一家の温かな日常が写真から伝わってくる。 だからこそ、絵本を読み進めていくにつれてつらい気持ちに

          絵本「ヒロシマ 消えた家族」と、覚えていたい風景|広島ひとり旅③

          広島平和記念資料館へ|広島ひとり旅②

          お好み焼きを食べてお腹パンパンになり、いざ広島市内へ。 乗るバスを間違え、市電の降り方もおぼつかず、 猛暑の中、やっとたどり着いたのは広島平和記念資料館。 入館したのは14時前後だったにもかかわらず、エントランスホールはかなり混みあっていた。外国人旅行者も多い。 常設展示の料金が200円で驚く。 すべて展示を見て回るのに2時間半ほどかかった。 本当はもう少し時間をかけてじっくり見たかったけれど、暑さと人の多さに負けてしまった。 うまく言葉にすることも、まとめることもできな

          広島平和記念資料館へ|広島ひとり旅②

          旅のはじまりは駅弁とお好み焼きから|広島ひとり旅①

          9月14日土曜日。快晴。 今日から遅めの夏休みがスタート。 今回の休みは一泊二日で広島を旅行し、そのまま実家に帰省することにした。 新幹線での過ごし方 旅は東京駅の「駅弁屋 祭」にて駅弁を探すことから始まる。 連休初日なので、朝7時から店内は人で溢れかえっていた。 悩んだ末、伯養軒「鮭はらこめし」を購入。 醤油味の鮭といくらが美味しい。あと、付け合わせのひしお味噌はご飯にもお酒にも合うお味。お味噌だけでも食べたい・・・! 「リピート買いしたい駅弁リスト」に入れておこう。

          旅のはじまりは駅弁とお好み焼きから|広島ひとり旅①

          田中一村 奄美の光 魂の絵画@東京都美術館

          「田中一村 奄美の光 魂の絵画」を見に東京都美術館へ。 訪れたのは日曜日の午後13時半。事前にオンラインでチケットを購入していたこともあり、並ばずに入場できた。思ったよりは混んでおらず、ほっとする(比較対象が2023年春のエゴン・シーレ展とマティス展だというのがあるけど・・・) 作品の撮影は禁止されていたため、写真などはないのだけれど感想を簡単に。 第1章 若き南画家「田中米頓」東京時代「神童」として将来を嘱望された幼少時から東京美術学校中退後までの絵が展示されている。

          田中一村 奄美の光 魂の絵画@東京都美術館

          みちのく いとしい仏たち@東京ステーションギャラリー

          仏像についての知識は高校の日本史の授業以降、更新されていない私ですが 展示会のチラシのゆる~い像が気になったので、会期終了前に駆け込みで見てきました。 青森・岩手・秋田の北東北の民間仏130点が東京ステーションギャラリーにアベンジャーズの如く大集結。 第一印象としては「見知った顔が、いない」。 奈良や京都などの寺院や日本史の授業で見てきたような仏像たちと、作画が違くない?といった感じ。 でも、そこはやはりホトケ。ただ、いなたくてカワイイだけではない。 東大寺の廬舎那仏像や

          みちのく いとしい仏たち@東京ステーションギャラリー

          喫茶店のナポリタンと『台所のラジオ』/2024.1.30

          仕事帰り。まっすぐ帰りたくない気分だったので途中下車して喫茶店に寄る。 店のドアを開けた瞬間、フワリとタバコの煙の匂いが体に纏わりつく。非喫煙者の自分にとって、タバコの煙は決して好ましいものではないけれど、喫茶店はこうでなくっちゃ、という気持ちの方がつよい。 「あと30分で閉店ですが、よろしいですか」 「はい、珈琲とナポリタンを一緒に持ってきてください」 メニューにはトーストやサンドイッチ、あんみつなどもあるけれど、いつもナポリタンを頼んでしまう。 先に珈琲が出てくる。温

          喫茶店のナポリタンと『台所のラジオ』/2024.1.30

          わたしと本屋(2024.1.29)

          困った。店舗在庫はあるはずなのに、本のありかが分からない。検索機のない書店では、たいてい私の欲しい本は自力で見つけることができない。いずれも先週発売したばかりの本なのに。入荷冊数が少なく棚差しになっているものを見落としているのか、売り切れてしまったのか。店員さんに聞けばいいのだけれど、手にとって見てから購入するか否か決めたいから実店舗に来ているのに、店員さんに探してもらったら、買わない時に棚に戻しにくい。それにしても、棚に「女性エッセイ」ってあるけどこれは「女性の書くエッセイ

          わたしと本屋(2024.1.29)

          町中華と『石狩少女』/2024.1.27

          休日のまだ明るいうちから近所の中華料理屋でのんびりとご飯を食べるのが好きだ。通し営業をしているお店なので、16時〜17時頃の人の少ない時間帯を狙って行く。 チャーハンは卵のみ、ラーメンはあっさりした醤油ラーメンでいつ食べてもシンプルに美味しい。 ニコニコとチャーハンを頬張りながら視線を上げたところ、店内に貼ってあった玉袋筋太郎氏のポスターと目が合う。なんと次回放送予定とのこと。お気に入りの店が見つかってしまうのは、嬉しいような、寂しいような。

          町中華と『石狩少女』/2024.1.27

          わたしと本屋(2024.1.26)

          仕事帰りに書店に立ち寄る。 平台に『「松本」の「遺書」』(朝日文庫)を見つけて、昨今のニュースを思い出す。しかも結構売れていた。下記の2冊を購入。 ・森田たま『石狩少女』(ちくま文庫) ・斉藤倫『ポエトリー・ドッグス』(講談社) 棚をぼんやりと眺めていた時に、一冊だけ手前に出ていた本が『ポエトリー・ドッグス』だった。なんだかご縁がある気がして、そのままレジへ持って行く。本に関してだけはフットワークが軽く、財布の紐がゆるい。 人のまばらなミスタードーナツでの読書はうら寂し

          わたしと本屋(2024.1.26)