成功を気にする前に、自分の“好き”に素直になること。
中学生の終わりから大学生の途中までクラシックバレエを習っていた。
やっぱりダンスは好きなようで、しばらく踊っていないとうずうずしてくる。
ここ最近ダンスのワークショップに参加したりしている。
先日のワークショップでいくつかワークをする中で、
講師の先生と少しおしゃべりする時間があった。
咄嗟に私は、「先生はいつからダンスをやられてるんですか?」
っていう無難な質問をした。
先生は「大人になってから始めたのよ。まぁ、大人になってから長いけどねっ。」
っと、クスッと笑いながら答えた。
“大人”というのが一体いくつからなのかはわからないけれど、
いわゆる“プロ”の人たちは、幼い頃から続けているからプロになれるんだ。
と、どこかで思い込んでいた私は、その答えにハッとした。
始めるのが早ければ早いほど、
その分経験値やスキルは上がるかもしれないけど、
それは続けていればの話。
「いつ始めたか」と「どれだけ続けたか」は、
似ているようで、ちょっとちがう。
ワークショップの帰り道、先生の一言から色々と思いを巡らせていた私は
一駅前で降りて歩いて帰ることにした。
(ぼんやりと思考を整理しながら歩くのが好きなのです。)
私は、「いつからダンスをやっているのですか?」って聞いたけど、
いつから始めたか、というのはあらゆる専門性に対して、
そこまで重要ではないのかもしれない。
幼い頃に始めて、すぐに辞める人もいれば、長く続ける人もいる。
大人になってから始めて、すぐに辞める人居れば、長く続けるひともいる。
いつ始めたか、より
“どれだけ続けたか。”
“どんな姿勢で向き合ってきたか。”
が重要なんじゃないか。
何かを始めたいと思った時、
これまでやってこなかった時間がとても長く見えてしまう。
私にとってそれは、ヨガ講師としてクラスをすることだったり、
ブログやYouTube、ダンスもそう。
表現することは好きだけど、もう上手い人はいるし、
私がやっても需要とかあのるの?何になるの?的な。
ちょっと始めてみたりするものの、
自分よりずっと先に進んだ人を見て余計に焦りを感じたりしちゃう。
いつだって新しいことを始めるときは、
できないこと、わからないことだらけだけど、
年齢を重ねるほど、それが余計に際立って見えるのだ。
もっと早く始めていればなぁ…って。
今更、なのかなぁ…って。
諦めてしまうことも多い。
でも思った。
失った時間にばかり目に向けていたら、
これから歳をとっていくしかない私たちは、
いつまでたっても何も始められないじゃないか。
過ぎた時間は取り戻せないけれど、
ここから先にも時間は「ある」じゃない。
“どれだけ続けたか。”
“どんな姿勢で向き合ってきたか。” が大切。
ならば、何をするにも遅いことなんてなくて、
やりたいと思った時がベストのタイミングだ。と思って良いのではないか。
よく、「もうこの歳だから」「まだこの程度だから」といったように、
「もう」「まだ」といった言葉が引き止めてくることがあると思う。
(私は今27歳なのだけど)私もふと、「もう27だしなぁ」とか
「まだこのレベルだしなぁ」よぎることがある。
周りからも、「もう27なんだから、〜」とか言う言葉も聞こえてくるお年頃。
だけど「もう」も「まだ」も、決めるのは周りじゃない。
自分だ。
というか、
「もう」でも「まだ」でもなくて、
「今、27歳なだけ。」「今その状態なだけ。」だ。
今から始めればいいだけの話。
今持っているもので、全力を出せばいい話。
「もう」とか「まだ」なんて言ってたら
10年後、20年後の自分に怒られそうだ。笑
追求したい、もっと知りたい、できるようになりたい、
と思うものに出会えたなら、
もう遅いかな…なんて思わずに
まっすぐ向き合ってみようじゃないの。
目指す高みが遥か遠くに見えて、今やっていることがちっぽけに思えても、
周りの人が自分よりずーっと先に進んでるように見えても。
それでいいから。
自分の歩みをしっかり見つめることを忘れないで、
進み続けてみよう。
先ゆく人たちを、目標としてみるのはいいけど、
必要以上に比較してしまわないこと。
着実に、自分の歩幅で進んでいくこと。
好きなことでお金を稼ぐことが成功のように言われる現代。
何か結果を出さないと私はダメなんじゃないかと勘違いしてしまって、
人よりできる何かを見つけたくなる。
だけど、お金を稼ぐために、結果を出すために、生まれてきたわけじゃない。
胸のときめきに従って、
心からやりたいと思えることをやっていくその過程を楽しめたら、
それこそが「成功」と言えるのではないか。
これだったらできるかな、あれだったらできるかな、ってあれこれ考えて、
どこにも進めないより、
うまくできなくてもいいから、
ほんとにやりたいって思うものを続けていくことの方がよっぽどいい。
(多分そっちに進んだほうが後々うまくいく流れになっている。)
いつだって「今」がベストタイミングだ。
見つめるのは「前」だ。
先生の一言と、チャーミングな笑顔は、私の背中を押してくれたようだった。
世にいう成功とか、流行とか、時代の流れとか、気にするその前に、
自分の好き・夢中に素直になってみよう。と思えた夜の帰り道、
しっとりと汗をかいた体に、春の終わりの涼しい空気が心地よかった。
miwa
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