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佐藤の人類滅亡計画 - 2021/08/07

・「ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語」を読みました。

・めちゃくちゃ面白かったです。自分も人類滅亡するべきか否かを考えてみようかな。まずは最初のスタンス固めます。

主張:人類は滅亡するべき
理由:自分が無性愛者であり性嫌悪もあるから

・ある意味これも反出生主義の一つの形なのかもしれないな。本では「実存の苦しみから生じる反出生主義」=ブルーの主張と「道徳的な決まりから導かれる反出生主義」=ブラックの主張があったけど、自分の場合は「生殖に対する忌避感から生じる反出生主義」かな。

・人が生まれるという事象そのものより、人を生むための生殖行為、性行為がどうにも気持ち悪くて受け入れがたい。本来道徳的かつ倫理的であるべき人間が、異性の前でそのタガを外さないと新しく人間が生まれないのってあまりにも嫌すぎる。

・「自分の両親が性行為をした結果自分が生まれたという事実を知った時に気持ち悪さを感じた」って割と多くの人が経験したことあると思うんですけど、自分はその気持ち悪さから未だに抜けられていないし、子供を持つ他人に対しても同様の考えを持ってしまう。

・だから人間という種が性行為というグロテスクな行為を行わないという選択をして緩やかに滅んでいったら、それは何よりも美しい幕引きだと思う。

・ただ自分でもこの考えについて固められていないから作中の質疑応答を引用してみて考えを深めてみようかな。

Q1.子どもをつくるのは人間の本能なのだから、それを制限する権利は誰にもないのでは?

・本能であること=正当な行いではない。ただ本能に従って生きるだけならもはやそこに知能は無く人間と言えない。

Q2.子どもをつくるかどうかはその当人の自由なのだから、それを制限する権利は誰にもないのでは?

・これに関してはそう。あえて主張するなら、一緒に美しい幕引きにしませんか?とかかな。

Q3.生きていればいいこともあるはず!

・生きていればいいことがあるのは事実だが、それは自分が掲げた主張に対する反論にはなっていない。

Q4.反出生主義を主張するものが生きていてつらいだけだろう

・恋愛至上主義の現代に生きるのは確かにつらい一面もあるが、自分に関していえばむしろ辛いことより楽しい出来事の方が多く、この主張は幸福の方が多い人も唱えることができる。

Q5.子どもが生まれてこなければ人類が滅亡してしまう

・むしろなぜ人類は存続しなければならないのか。自らの判断で生殖行為をやめて幕引きすることは、種としてのこれ以上なく美しい終わりではないか?

Q6.生まれてこなかった子どもがかわいそうじゃないのか

・「生まれてこなかった子ども」というものは望まぬ妊娠から中絶をした場合を除き存在しない。未来の事象は決まっていないので。

Q7.殺人を肯定する思想のように思える

・殺人は肯定しない。Q6と同様に「生まれてこなかった子ども」は存在しないから。

Q8.死にたいなら勝手に自殺すればいい

・反出生主義と自殺願望は違う。むしろ自分は生きたいと思っている。

Q9.反出生主義を主張するのはいいが、人に押し付けないでほしい

・確かにそれはそう。ただ人に押し付けなければ反出生主義が反出生主義足りえない側面がある。

Q10.生きることに価値を見出せない虚無主義じゃないか?

・生きることには大きな価値を見出している。自分が価値を見出していないのは性行為だけ。

Q11.なにが不幸なのかは人によるのだから、誰かが一方的に決めるべきではないのでは?

・この主張に関しては生まれてくる子どもが幸福か否かは関係がない。

Q12.生まれた子どもが幸せになれば世界の幸福量は増えるから出生すべきだ

・Q11と同様に子どもが幸福が否かは関係がない。

Q13.反出生主義を実現すると、その過程で色々な不幸が生じそう

・事実それはそう。段々人口が高齢化していき文明が維持できなくなって滅んでいく。そういう主張だから。

・やってみて思ったことは自分の反出生主義を他人にも課すには主張が弱い。ブラックは道徳というものを延長させていたから主張ができていたけど、自分はどうしても気持ち悪いという主観的感情が軸になっているから他人に課すだけの力がない。本格的にこの主張で戦おうとしたらそこが課題かな。今のところそんな予定はないけど。

・あと性行為を行わずに子孫を残せるようになったらこの主張は全部パーになるね。でも性行為を介さない生殖ってそれはそれでデザインチャイルド的な倫理観の問題も出てきそうなんだけどそこら辺はどうだろう。

・まぁ最終的に魔王に進言するならこんな感じかな。

「人類は存続すべきでない、と考えます。人間という種を繋いでいくための生殖行為、性行為とは非常にグロテスクなものであり、これをしなければ人間が存続できない以上、人類は滅亡するべきです。滅亡の手段としては人間が性欲を失うという方法、もしくは人間が性行為によって生殖出来なくなるという方法が挙げられます。これらが満たされた場合、多くの人間は子孫を残せず結果的に滅亡することになると思われますが、もしそれでもどうにかして子孫を繋いだ人間がいるならば、現時点ではそれに対して何もせずに見守るべきだと思います。」

・この理論もっと詰めれたら面白そうね。

#日記
#無性愛者
#性嫌悪

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