24/05/2024

夜、映画館に行くので、そして今夜は愉しげな映画を選んだのでそれなら持って行こうかと、ポップコーンを作る。雨が上がりかける、金曜日の夕方。

こうやって台所で一人もそもそとポップコーンを作っていると、バルセロナのアパートで夜中にポップコーンを作っていたら、とうもろこしが弾ける音が台所の窓を開けたところの吹き抜けから他の階の台所にまで響き渡っていたらしく、音に驚いて下の階の住人が上がってきたことがあったことを思い出す。

そのころ、もう面識があったのかどうか、よく覚えていない。呼び鈴が鳴ったからドアのところへ行って「誰ですか?」と聞いたら「下の階の住人なのだけど、すごい音がするからびっくりして。」と言うからドアを開けて、「ああ、ポップコーン… そんなに大きな音だった?」と言うと「すごかったよ。吹き抜けの上から、パンッ パンパンッ パンパンパンパンって何事かと思った。だいたい深夜に絵を描いているからね、起きていたんだ。それで聞きにきた。」と返ってきて、「ああ、ごめんなさい。」と言って、申し訳ないから出来たばかりのポップコーンを小さなボウルに分けて、持って帰ってもらった、

という思い出。

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