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子猫の夢。

子猫の出てくる夢を見た。

夢の中、休日の朝いつものようにウオーキングに出かけようと(これは現実にもたいていそうだ)玄関を開けた先にそれはいた。

初めは丸くうずくまっている毛に被われた小さなものが何か判らなかったが近づいてみると猫らしい。
何だってこんなところにと困惑したが、とても小さなそれはぎゅっと丸まって細かく震えていたし、いずれ雨が降ってきそうな空模様だったからとにかくはと抱えて玄関の中に入れた。

それで今は玄関の上がり框の際にうずくまっているのを眺めている。

よく見るととても小さくて未完成ななりをしていて、まだ生まれて数か月も経っていないようだ。
白めがちのグレーでうっすらとサバトラっぽい縞模様があり、子供だからか毛が少し長め。
時々見開く眼が不釣り合いなほどに大きく見える。

こんな幼くても警戒心があるのか初めはそっと伸ばした手にピクんっとなりキッとした顔を浮かべていたが、そのうちに一応触れるのを許してくれたようなのでしばらく顎の下などを撫でていたら少し落ち着いてきたようだが、それでも時に拒むような表情や仕草を見せ、相変わらず眼には緊張がある。

何だかだんだん可愛く感じてきているのだが、うちでは家族が反対なので飼う訳にはいかない。
同じ目線の高さになるようにこちらもゴロリとなって撫でたりしながらどうしたものかと思っているのだが当然そのうち家族が知るところとなる訳で…

まず起きてきた妻が驚き、問い糾すような顔で台所へ向かいながら何ごとか言っている。
まだとても小さいしあのままじゃ危ないし…などと言いながらこの子のことも持て余しつつもいるのだが、返してきた妻の「しょうがないわね~」という表情はとりあえずの保護のことかそれ以上のことなのかなどと考えながら猫とそのままにいる。
(確かこの辺りで少し離れた場所に段ボールを見つけ捨て猫と知った。夢なので移動していないのに)

そのうちに子供たちがやってくる。
現実には2人のうち上の子は巣立っているのだがここでは数年前らしい。見た目にもそのようだ。
2人とも驚いて初めは遠巻きにいたのだが、あれほど緊張と警戒を見せていた子猫が子供には大丈夫らしく打ち解けた表情を見せ、すぐに子供たちもわいのわいのとなり下の子(ここでは中学生か高校入りたてか)などは肩に乗せてじゃれたりしている。
(こちらは夢の中なのに少し嫉妬を感じたりしている笑)

いつの間にか、ちゃんと話し合ってもいないのにうちで面倒見ようということになっていて、自分が子猫用のミルクやトイレ、ケージなどを買いに行くことになっている。
(その間も子猫は子供たちや自分の間を行ったり来たり、というか奪い合いに近い)
買い物に出かける自分が子供に一緒に行くかと声をかけるのだが、年頃のせいで当然にやんわりとスルーされるのが妙にリアル(笑)
なぜか下の子が猫の負担にならないように首輪のなタイプを指定してきたので猫を飼ったことないのに?となる。
(その名称は起きてしばらくは覚えていたのだがもう覚えていない)

とにかくショップに向かいながら、早々に医者に診てもらわなきゃとか、まずはノミが付いてるかもしれないから洗ってとか、トイレと砂が合ってくれるだろうか、うまくできたら褒めて…とか考えている、というよりその映像が妙にありありと浮かんでいる。

そんなドタバタした時間にしたらほんの僅かな出来事の夢……。
目が覚めた後も抱き上げた時の薄い毛皮の中の弱々しい骨格に驚いた感触とぬくもりがしばらく残っていた。

何だかそれを見ている間は子猫が気がかりでおちおちと寝られていない感じがしていたが同時に幸せに感じてもいたような気がする。
もしかしたら途中からは目覚めていて、寝ぼけたままに妄想を拡げていたのかもしれない。

思えば猫の出てくる夢は初めてだ(と思う)。

数年前に猫好きになり、飼いたいというのか暮らしたいと思うようになった。
初めのうちはこだわってあれこれ調べてこれだと思う猫種を見つけ、勝手に名前を決めたりケージやグッズを選んだりしていたのだが、動物好きなのでOKだと思っていた家族からまさかのNGがあっていまだにそうなっていない。
それでも諦めがつかぬまま、そのうち保護猫のことなどを知り、もともと猫好きになったきっかけである散歩先での地域猫や野良猫に会ったりしているうち、今は保護猫、できれば茶トラかキジトラ、サバトラなどがいいなと思っている。
(家族の反対は承知で相変わらず妄想している笑)

そもそもどちらかと言えば犬派だったのに猫好きになったのは、数年前にいわゆる心の(脳の?)病気になり休職し復職しようとしていた頃に会った猫のことが大きい。
(たぶん野良的に暮らしていたのだが耳の傷から地域猫でもあってその話はこちら
この3月、その休職から復帰して数年経ちながらいまだに後遺症的な不調に悩まされてもいる中で予期せぬ異動があり、これまでの不調とは異なるかなりな状態になってしまい、再発しかけかもと落ち込んでいたから誰かが夢に見せてくれたのかもしれない。

途中からは妄想だったとしてもリアルで可愛い子だったし幸せな時間だった。

※写真はウオーキング中に会った猫たち

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