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私は君にとって何番目?
少し涼しくなった夕方、会えない日を乗り越えて君の仕事の帰りを改札で待っていた。
もうこの駅までの道のりも慣れた頃だった、
一本の電車が目の前に停車した。
降りてくる人混みの中辺りを見渡して君を探す。君と目が合った。
私の顔を見た瞬間に目元が緩んで小走りで向かってくる彼は愛おしかった。
「お疲れ様」「ありがと、お待たせ」
いつも手を握ってくるのは君の方から、
他愛もない話をしながら歩いていた。
出会った頃に比べると連絡の頻度も愛情表現も良く言えば落ち着いていた、悪く言えば減っていた。
それでも良かった、会えるならそれで良かった
一通り歩き回ってベンチに腰をかけた
君が私の顔を見て言う
「ねえ、俺の事好き?」
私は食い気味に
「大好きだよ」
そう言った。
私が君の顔を見て言う
「ねえ?私の事好き?」
君は少し笑って答える
「好きだよ。」
私は嬉しくなかった。
大好きを好きで返された。
優しい嘘をついてくれてるのかな、
私は一番じゃないのかな、
風が吹く
「もうそろそろ終電でしょ?」
「連れて帰ってよ」
「ほら、時間なるから」
私じゃだめなんだ
君には他の誰かがいるんだ
もうあの時の君じゃないんだ
「ねえ、私君が大好きだよ」
風と共に流れて言った言葉
君は聞こえてないフリしていた、分かってた。
私は君にとって何番目?
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