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食料自給率について考えてみた


38%

食料自給率とは、国内で消費された食料のうち、国産の占める割合のことを言います。
食料自給率の計算は色々あるんですが、「日本は食料自給率が低い!」と言われているのは【カロリーベース】で計算されたもの。

1人1日当たり国産供給熱量(850kcal)÷ 1人1日当たり供給熱量 (2,259kcal)で計算します。

その答えが「38%」。

分子及び分母の供給熱量は、「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」に基づき、各品目の重量を熱量(カロリー)に換算したうえで、それらを足し上げて算出しています。

日本の食は外国頼り?


つまり残りの62%の食料は外国の輸入に頼っているという事です。

下の表の赤く塗られた棒グラフ(カロリーベース)を見れば世界との差は歴然。
カナダやオーストラリア、アメリカなどは食料自給率100%超えてるんです。
国民が消費する以上の食を作れてて、それを輸出してるんだから経済的にも強いし、国民が食に困る事が無いから国を守る事にも強いわけです。

もちろん国の面積がそもそも広いというのはあるかもですが、例えばイタリアは日本と国面積はほぼ同じ、人口は日本の半分くらいなのに食料自給率は59%あります。
日本もがんばりたいですよね!


食料自給率が低いとダメなのか?

食料の62%を輸入に頼っているという事は、輸入先の外国の情勢に左右されるということ。
最近は気候変動や異常気象は世界的にも当たり前になっています。食料は自然(太陽、水、農地等)を利用して作られるわけだから、豊作の時もあれば不作の時もあるわけです。
又、最近ロシアのウクライナ侵攻のような、輸入先の情勢が不安定になると輸入もストップします。現にガソリンの値段めちゃめちゃ上がってますよね。
自然災害に加え、情勢の不安、感染症の増加など、様々なリスクがある中、日本は外国に頼らざるを得ない状況なんです。
もし輸入がストップしちゃったら日本の食は崩壊し、戦時中のように芋ばかりの生活になるかもしれません。それはいやだですよねー。

まとめ

このリスクを乗り切るには、日本の食料自給率を上げる事が必要です。
日本は令和12年までに、食料自給率を45%に上げる事を目標にしています。その為には農家を増やす事も一つの課題です。
農林水産者の発表では、2010年の「農業就業人口」は約260万人でしが、その後は毎年10~50万人ほど減り続け、2019年には約168万人にまで減少したとあります。
2019年の平均年齢は67.0歳。65歳以上は約118万人で全体の約7割を占めています。
じゃあ10年後はどうなるか?さらに農家は減っていく一方です。

また、世界の人口は1970年には約37億人でしたが、現在は77億人と倍以上に増加しています。
2050年には100億人を超えるという試算もあるそうです。
世界の人口が増えれば食の価値もあがり、今以上に自国で食を賄う事が大事になってくると思います。

農業に興味を持ってもらう、農家を増やす事は大事ですが、一人一人に出来る事は「食に興味を持つ」ことだと思います。
国産の物を買うとか、食品ロスを減らすとか、興味があれば家庭菜園始めてみるとか、当たり前に食べている「食」について少しでも考える事が、日本全体の「食」の課題にも関わってくるんじゃないかなと思います。

僕も農家(生産者)として頑張りながら、農業の魅力だったり食についての情報などを伝えていきたい思います。




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