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サイレントマニュピレーションとは?(凍結肩についても)

今まで、肩の術後はあまり経験がないので、勉強しないとという焦りがすごいです。
めちゃくちゃ初歩的だと思いますが、アウトプットしていきます。

余談ですが、学生時代に教員の先生が単語の定義一つ間違えると、すごくしつこく問い返してきました。たしかに、医療の単語には一つとっても定義があるのでそこをしっかり意識しながら理解しないと曖昧なまま理解するのでそこをしっかり書いていきたいと思います。

マニュピレーションの前に凍結肩についてです。

凍結肩の概念として、凍結肩は中高年に多く発症し、疼痛が主体で徐々に可動域制限が進行する炎症期freezing  phase(6週~9か月)、可動域制限が著しく進行した拘縮期frozen phase(4~6か月)、疼痛・可動域の順に症状が軽快していく回復期thawing phase(6か月~2年)の3つの病期に分けられています。

肩関節拘縮が可動域制限という病状を表す言葉であるのに対して、凍結肩は、すべての時期の病状を含む疾患名としての意味を持ちます。外傷や術後に生じた肩関節拘縮は病態が異なるため凍結とは区別して扱います。

凍結肩は、進行する関節包の肥厚短縮を主病態とした肩関節疾患であり、凍結肩の痛みを、強さと罹病期間の積分値でとらえた場合、自然経過も、従来の保存治療も決して良い成績とは言えません。
サイレントマニュピレーションは凍結肩を“五十肩”という曖昧な概念から明確に区別する治療法であり、凍結肩の治療に対する考え方、特に時間の概念を大きく変える新たな治療法と考えられます。

凍結肩は上記の通り、肩学会でやたら凍結肩の定義を言ってたのを覚えてたので記載しました。

では、サイレントマニュピレーションとは?
非観血的関節受動術といい、超音波ガイド下にて腕神経叢(C5-C6)をブロック注射して、肩関節を徒手的に操作し拘縮した関節包や靭帯をはがします。(時間的要因も含まれてるので拘縮と記載しました)

ちなみに癒着は、PTが徒手で操作しても取れないものを指してます。(ここでは)
破れた関節包は再度拘縮しようとします。これを戻らないようにすることがマニュピレーション後のPTの役割です。

関節包の裂傷パターンとして、上腕骨剥離・関節唇損傷・脱臼・骨打撲傷を伴うことがあるそうです。

これは、麻痺している肩を無理やり動かすのでなんとなくイメージできます。
マニュピレーションで行う動作として
・挙上(屈曲/外転)
・水平内転
・結滞動作
・下垂位外旋
・3rdポジション内外旋
などがあげられます。


関節包を破壊したら、関節液はどうなるのか?という疑問ですが、
今、現在のわたしなりの解説だと(色々な報告を読み取ってまとめました)
そもそも癒着をしているので、関節包が肥厚・線維化してきます。関節液の粘性も高くなっている状態だと思われます。関節液は関節外に浸出しますが、液は周囲に吸収されていきます。
と、その後の関節液については現段階では研究中だと聞きました。
この内容について詳しい人いたら教えてください。

指摘・アドバイス等あればいつでもお願いします。

引用文献
・MB orthop.i-:25(11):93-98,2012.凍結肩の診断と治療(肩関節拘縮に対するサイレント・マニピュレーション)皆川洋至
・MB Med Reha No.157:85-90,2013 IV.五十肩(凍結肩)保存療法一サイレント・マニピュレーションを中心に一皆川洋至

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